フレイニャのブログ

new!!→【ガチ英文法解説】カテゴリ創設! 元鉄緑会社員兼講師の英語・ゲームブログです。ツイッターの相互フォローと,英文法・英単語の質問を(ガチで)募集中です。質問・ミス指摘はコメント欄か,こちらにお願いします→ kfreynya@gmail.com

エルデンリングで英語のお勉強(1)

エルデンリング

フロム・ソフトウェア神ゲーエルデンリング」をやっていて気付いた英語表現を取り上げて英語のお勉強の足しにするという企画です。

わたくしこのゲーム,ブログ執筆に遅れが出るほどハマりました。

では早速見て行きましょう。「動画そのn」とは私のゲーム実況動画のことです。実際にそこを観ていただくとセリフの音声も聞くことができます。「エルデンリングで漢字のお勉強」の方も宜しく!

セリフ編

動画その1の5分あたり

Even if he does violate the Golden Order.

「たとえ彼が黄金律に背こうとも」

メリナのセリフです。

even if... は「たとえ……ても」。does は本来要らないものです(even if he violates で済む)が,あえて置いたのは強調の為です。〈強調の do〉と言います。

なお倫理・宗教において黄金律とは「他人から自分にしてもらいたいと思うような行為を人に対してせよ」(ウィキペディア)のことですが,黄金律とは「最上のルール」という意味ですので,このゲームにおける黄金律がその意味とは限りません。

↓動画その1

www.youtube.com

 

動画その1の7分50秒あたり(音声なし)

LOST GRACE DISCOVERED

「失われた祝福発見」

grace は「優雅,優美」が一番重要ですが,「親切」や「(神の)恩寵」という意味もあります。ということでゲームでは grace=「祝福」です。

graceを「優美・優雅」としか覚えていなかった受験生時代,「アメイジング・グレイス」は「驚くべき優雅さ」だと思っていたのですが,正しくは「驚くべき(素晴らしき)神の恩寵」です。

ところで,円卓のフィア(Fia)という女性が「帳の恩寵(とばりのおんちょう)」というバフをくれますが,英語では Baldachin's Blessing です。baldachin は「天蓋」です。「帳」とは「垂れ布」です。

en.wikipedia.org

 

動画その2の8分30秒あたり

It's only Tarnished, like yourself, who keep things from drying up entirely.

「あんたのような褪せ人のお蔭で,何とか干上がらずに済んでるってわけだ」

(直訳)「物事が完全に干上がることを防いでいるのは,あなたのような褪せ人だけだ」

エレの教会の商人カーレのセリフです。

It is ... who ~は「~するのは……だ」という強調構文(分裂文)です。以下の記事で解説しています。

www.freynya.com

今回は It's Tarnished who keep ですから「keep しているのは Tarnished だ」です。tarnish は「変色させる,色褪せさせる」という意味で,Tarnished は「褪せ人」というこのゲーム独特の用語です。

keep に関しては keep O from Ving「OがVするのを防ぐ・妨げる」という基本表現が使われています。keep things from drying up「物事が干上がることを防ぐ」とは「スッカラカンにならなくて済むようにしてくれる」「経済を回してくれる」という意味でしょう。褪せ人たるプレイヤーが物を買ってくれることで何とか食っていけるということです。

↓動画その2

www.youtube.com

 

動画その4の11分54秒あたり

I bequeath to you this ring.

「この指輪も渡しておく」

メリナのセリフです。

bequeath は「(遺言で)譲る,(後世に)伝える」という意味で,give と同様 bequeath A to B「AをBに譲る」の形が取れますが,今回は bequeath this ring to you ではなく bequeath to you this ring となっていますね。これは「あなたに譲る」というよりも「この指輪を譲る」ということを強調したいためです。強調したいことを後に持ってきます(焦点後置

↓動画その4

www.youtube.com

 

動画その5の13分2秒あたり

This way Tarnished, may I have a word?

「…褪せ人よ,こちらだ」

レナのセリフです。

May I have a word?「少しお話良いですか?」は決まり文句です。この場合の a word は「1単語」ではなく「ちょっとした会話」という意味ですので,1単語で済ませないようにしましょう。他にも word には「約束,(words)口論」といった意味もあります。a man of one's word は「約束を守る人」です。

↓動画その5

www.youtube.com

 

動画その5の17分16秒あたり(音声なし)

ENEMY FELLED

fell は fall の過去形でもありますが,原形が fell となる動詞は「(木を)切り倒す,打ち倒す」という意味です。規則変化で fell - felled - felled となります。

これとは別に fell には「獣皮(hide, pelt)」や「獰猛な,激しい」(→felonious「重罪の,凶悪な」)という意味もあります。

 

動画その8の7分27秒あたり

Some clod turned me into a tree.

「どっかの馬鹿が僕を木に変えたんだ」

ボックのセリフです。

turn C は「C(形容詞)に変化する」です(turn red)。しかし名詞に変化する場合は turn into O「O(名詞)に変化する」と言わねばなりません。このことより一般に,名詞よりも形容詞の方が補語になりやすいと主張することができます(例.taste sweet, taste like salt)

turn into O は自分が変化するということですが,他者を変化させる場合は turn A into B「A を B に変化させる」と言います。

clod は「土くれ;ばか,のろま」です。clot にも「ばか」の意味があります。

↓動画その8

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今回は7つ紹介できました。また溜まったら第2弾を上げたいと思います。

その2

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その3

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その4

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その5

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その6

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その7

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その8

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その9

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その10

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その11

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漢字のお勉強

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↓対マレニア勝利戦(ただの宣伝)

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