フレイニャのブログ

new!!→【ガチ英文法解説】カテゴリ創設! 元鉄緑会社員兼講師の英語・ゲームブログです。ツイッターの相互フォローと,英文法・英単語の質問を(ガチで)募集中です。質問・ミス指摘はコメント欄か,こちらにお願いします→ kfreynya@gmail.com

『鉄壁』未満英単語22(Ina-Ins)

『鉄壁』未満英単語21の続きです。N→E→W→J→O→B→F→I→Xの順で,I(アイ)に入っています。


Ina-Ins

inability「できないこと(to-V)」 ※形容詞は unable

inaugural「就任式の」→inaugural address「就任演説」

inbound「国内に向かう,市内に向かう,到着の」

incessant「絶え間ない,ひっきりなしの」

※この cess は cease「止む」かららしい

inch「インチ(2.54)」

※この2.54を覚えておけば,これを12倍で foot である(30.48cm)。更に3倍で yard(91.44cm)。乱暴に2.5→30→90でも良い。

incinerate「焼却する」

FF11 のクロウラー族は「インシナレート」という技を持っていた

incognito「匿名の;匿名で,お忍びで」

incorrect「不正確な,誤った(wrong)」↔️correct

indebted「恩があって,借金があって」

indecisive「優柔不断な,決断力のない」↔️decisive

indefatigable「疲れ(fatigue)知らずの,不屈の」

※それほど重要語ではないが,ユトランド沖海戦で沈んだ英艦の名前なので掲載。インヴィンシブルも沈没

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indict「起訴する」

※c は発音せず。「インディクト」ではなく「インイト」

indignant「憤慨した,立腹した」

inequality「不平等」↔️equality

inexhaustible「使い切れない,無尽蔵の」←exhaust「使い果たす」

inexpensive「低価格の,安価な」↔️expensive

infantry「歩兵」

※infant「乳児,幼児,小児」と関係。「経験やランクの低い兵」→「歩兵」

inferno「火の海,灼熱地獄」→infernal「地獄のような,ひどい」

inflate「膨張する・させる」→inflation「膨張,インフレ」

influx流入,殺到」

informal「非公式の,打ち解けた,普段着の(casual),くだけた」

informant「情報提供者」

infringement「違反,侵害」

ingenuous「無邪気な,天真爛漫な」

※ingenious「創意工夫に富んだ」は『鉄壁』に記載。紛らわしい語

inhuman, inhumane「非人道的な」

※It is inhuman to-V「V するのは非道だ」

injustice「不正,不公平」↔️justice

innocuous「当たり障りのない,無害な」

※何となく innocent 的な? と考えれば大きく意味を外すことはない

inquisition「(厳しい)尋問,取り調べ,異端審問」→inquisitor「異端審問官,尋問者」

RPG には「インクイジター」という職・クラスがある場合がある。FF14 には「インクイジター」シリーズの武器防具がある

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inscribe「刻印する,銘記する」

insolent「生意気な,横柄な」

insomnia不眠症

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instill「教え込む,(考えを)徐々に持たせる」

※install(インストール)から連想しよう

instructor「講師,インストラクター」

insular「島の,島国根性の」

膵臓には島(ランゲルハンス島,膵島)があり,insular と「インシュリン」は関係している。peninsula は「半島」

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次回は Int- からです。

 

↓この記事のアイキャッチ画像は以下の記事にあります。

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エルデンリングで英語のお勉強(11)

エルデンリング

フロム・ソフトウェア神ゲーエルデンリング」をやっていて気付いた英語表現を取り上げて英語のお勉強の足しにするというコーナーです。(10)はこちら。

 

「動画そのn」とは私のゲーム実況動画のことです。実際にそこを観ていただくとセリフの音声も聞くことができます。

 

セリフ編

動画その92の16分58秒あたり

You don't say!

「ほんとですか!」

王都ローデイルのボックのセリフです。『映画で英語のお勉強(2)』では No, you didn't.「嘘だろう?」というのを紹介しています。

↓動画その92

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動画その96の19分59秒あたり

Allow me a moment to converse with you.

「少し,話をさせて欲しい」

忌み王モーゴット撃破後のメリナのセリフです。

allow は allow O to-V「O が V することを許可する」,allow A B「A に B を認める,与える」などの語法があります。今回は allow A=me B=a moment ですね。

converse は conversation「会話」の元となる動詞です。また converse は reverse, inverse などと同様,「逆・反対」的な意味を持ちます。conserve は「保守する」なので気をつけましょう。

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動画その99の2分41秒あたり

Make it yours.

「手に入れてください」

軍師イジーのセリフです。

make O C「O を C にする」は重要な語法ですね。O=it,C=yours であり,「それをあなたの物にする」です。「彼」の場合は,「彼の」も「彼の物」も his なので,make it his となります。

He intends to make it his.「彼はそれを自分のものにするつもりである」

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動画その100の2分40秒あたり

Our lord, indignant, has refused.

「我が王は,それに憤った…(中略)…受け入れられぬと」

火山館のタニスのセリフです。

indignant は「憤激して」という意味ですが,この例のように分詞構文を使えば,副詞の indignantly とせずとも良いのです。では本例が分詞構文であることを示しましょう。

例えば元の文が

Our lord has refused because he is indignant.(元の文)

だったと考えましょう。分詞構文にすると

Our lord has refused, being indignant.

となります。分詞構文にしてできた being は略せるので,

Our lord has refused, indignant.(完成例1)

=Indignant, our lord has refused.(完成例2)

=Our lord, indignant, has refused.(完成例3)

となります。

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動画その100の6分19秒あたり

I am proud of what I am.

「この身は私の誇りなのです」

火山館のゾラーヤスのセリフです。

what S is は「S は何であるか(S の何たるか)」「S の本質」「S の人柄」「現在の S(の姿)」などと訳せます。what I am は「私の本質・正体」ですね。

 

動画その100の6分33秒あたり

But you were not like the rest.

「けれど,貴方は違いました」

火山館のゾラーヤスのセリフです。

the rest は「残りのもの(全て)」です。「貴方は他の者たちとは違った」ですね。

 

動画その102の2分57秒あたり

Cheers for that.

「まいどありー」

火山館のパッチ(パッチズ)のセリフです。

「それに乾杯」「それに感謝」といった意味です。

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今回も7つ紹介しました。また溜まったら(11)として上げたいと思います。

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アーサー王と騎士達(44)

アーサー王と騎士達(43)」の続きで,第12章の続きです。

 

So he departed weeping, and cursed the day of his birth, for the words went into his heart, and he knew wherefore he was thus driven forth. Then he went to seek his arms and horse, but could not find them; and then he called himself the wretchedest and most unhappy of all knights, and said, “My sin hath brought me unto great dishonour: for when I sought earthly honours, I achieved them ever; but now I take upon me holy things, my guilt doth hinder me, and shameth me; therefore had I no power to stir or speak when the holy blood appeared before me.”

それで彼は涙を流しながら出発し,生まれた日を呪った。というのもその言葉が心に突き刺さり,何故このように追い払われたかが分かっていたからである。それから彼は武具と馬を探しに行ったが見つけられなかった。それで彼は自分が全ての騎士の中で最も惨めで不幸だと考え,こう言った。「私の罪のせいで大変な不名誉を経験してしまった。現世の名誉を求めた時は何時でも手に入れられた。だが今神聖な任務を手掛けてみると,私の罪が私を妨げ,辱める。だから聖なる血が眼前に現れた時,身じろぎすることも声を発することもできなかったのだ」

weep は涙を流すこと,sob は嗚咽することに力点があることを押さえておきましょう。

wretchedest は wretched(レチッド)「惨めな」の最上級です。

 

So thus he sorrowed till it was day, and he heard the birds sing; then was he somewhat comforted, and departing from the cross on foot, he came into a wild forest, and to a high mountain, and there he found a hermitage; and, kneeling before the hermit down upon both his knees, he cried for mercy for his wicked works, and prayed him to hear his confession. But when he told his name, the hermit marvelled to see him in so sore a case, and said, “Sir, ye ought to thank God more than any knight living, for He hath given thee more honour than any; yet for thy presumption, while in deadly sin to come into the presence of His flesh and blood, He suffered thee neither to see nor follow it. Wherefore, believe that all thy strength and manhood will avail thee little, when God is against thee.”

それでこのように昼になるまで悲しみ,鳥の鳴き声が聞こえて来た。それで彼は幾分落ち着き,十字架の所から徒歩で出発し,荒れた森へ,次いで山に至り,そこで隠者の庵を見つけた。そして両膝で隠者の前に跪き,自分の邪な行いに対する許しを求め,自分の告白を聞くよう頼んだ。しかし彼が自分の名を明かすと,隠者は彼がこのような酷い状態にあることに驚き,こう言った。「騎士殿貴方はどんな騎士よりも神に感謝すべきです。神はどんな騎士よりも貴方に名誉を授けました。しかし貴方の思い上がりにより,重い罪が神の肉体と血の前にある間は,貴方はそれを見ることもそれに近づくこともできなくされました。それ故,神が貴方を許していない時には,いかなる腕力も精力も湧いて来ないとお思いなさい」

 

Then Sir Lancelot wept and said, “Now know I well ye tell me truth.”

Then he confessed to him, and told him all his sins, and how he had for fourteen years served but Queen Guinevere only, and forgotten God, and done great deeds of arms for her, and not for Heaven, and had little or nothing thanked God for the honour that he won. And then Sir Lancelot said, “I pray you counsel me.”

“I will counsel thee,” said he: “never more enter into that queen’s company when ye can avoid it.”

So Sir Lancelot promised him.

Look that your heart and your mouth accord,” said the good man, “and ye shall have more honour and more nobleness than ever ye have had.”

Then were his arms and horse restored to him, and so he took his leave, and rode forth, repenting greatly.

するとランスロット卿は涙を流して言った。「ああ貴方の仰る通りです」

それで彼は隠者に告白し,全ての罪を話した。14年もの間王妃グィネヴィアのみに尽くし,神のことを忘れ,神ではなく彼女の為に偉業を成し,自分が勝ち得た名誉のことで神に感謝しなかったことを。それからランスロット卿は言った。「ご助言を賜りたい」「お答えしましょう」隠者は言った。「可能な限り,決してこれ以上その王妃と同席しないことです」

それでランスロット卿は隠者に約束した。「貴方の心と言葉が一致するよう気をつけなさい」彼は言った。「そうすれば今まで手にしたことのないような名誉と高貴さを手にすることでしょう」 それで彼の武具と馬が彼の手に戻ったので,彼は暇乞いをして,過去の行いを大いに悔やみながら進んで行った。

see (to it) that...「……するよう気をつける」は重要表現ですが,look (to it) that... とも言えます。

 

Now Sir Percival had ridden back to the recluse, to learn who that knight was whom she had called the best in the world. And when he had told her that he was Sir Percival, she made passing great joy of him, for she was his mother’s sister, wherefore she opened her door to him, and made him good cheer. And on the morrow she told him of her kindred to him, and they both made great rejoicing. Then he asked her who that knight was, and she told him, “He it is who on Whit Sunday last was clad in the red robe, and bare the red arms; and he hath no peer, for he worketh all by miracle, and shall be never overcome by any earthly hands.”

“By my goodwill,” said Sir Percival, “I will never after these tidings have to do with Sir Galahad but in the way of kindness; and I would fain learn where I may find him.”

さてパーシヴァル卿は世捨て人の所に戻り,彼女が世界一と言った騎士は誰なのか知ろうとした。そして自分がパーシヴァル卿だと彼女に言うと,彼女は彼の事を大変喜んだ。というのも彼女は彼の母親の姉妹だったからだ。それで彼女はドアを開け,彼にご馳走を振る舞った。そして翌朝,彼女は彼に彼女の親族のことを話し,2人は共に大いに喜んだ。それから彼は彼女にあの騎士は誰だったのか尋ね,彼女は彼に「前回の聖霊降臨祭の日に赤いローブを着て,赤い武具を身に付けていた者だよ。彼に敵うものはいないんだ。彼はあらゆる行動に奇跡を起こすし,この世の手の者では打ち負かすことはできないよ」と語った。

「私は誓って」パーシヴァル卿は言った。「この話を聞いたからには,ガラハド卿に関わる時には親切心のみで接しよう。そして彼をどこで見つけられるか知りたいものです」

have no peer は「〈その主語に〉並ぶ者がいない」という意味です。

never ... but ~ は「……する時には必ず~する」,have to do with ... は「……と関係がある」です。どちらも重要表現ですね。

 

“Fair nephew,” said she, “ye must ride to the Castle of Goth, where he hath a cousin; by him ye may be lodged, and he will teach you the way to go; but if he can tell you no tidings, ride straight to the Castle of Carbonek, where the wounded king is lying, for there shall ye surely hear true tidings of him.”

So Sir Percival departed from his aunt, and rode till evensong time, when he was ware of a monastery closed round with walls and deep ditches, where he knocked at the gate, and anon was let in. And there he had good cheer that night, and on the morrow heard mass. And beside the altar where the priest stood, was a rich bed of silk and cloth of gold; and on the bed there lay a man passing old, having a crown of gold upon his head, and all his body was full of great wounds, and his eyes almost wholly blind; and ever he held up his hands and said, “Sweet Lord, forget not me!”

Then Sir Percival asked one of the brethren who he was.

「甥っ子よ」彼女は言った。「ゴスの城に行きなされ。そこにゴスの従兄弟がいるよ。彼の所に泊めて貰えますよ。そして彼が行き先を教えてくれるでしょう。でももし彼が何も教えてくれなければ,真っ直ぐカーボネクの城に行きなされ。そこでは傷ついた王が伏せっている。そこでそなたはきっと彼の本当の知らせを聞くことになりますよ」

それでパーシヴァル卿はおばの許を出発し,夕べの祈りの時間まで駆け,その頃に修道院があるのに気づいた。壁と深い濠に囲まれて閉ざされていたが,彼は門をノックし,中に入れてもらった。そしてその夜はご馳走を振る舞われ,翌朝ミサを聴いた。そして修道士が立っていた祭壇の傍に,絹と金色の布の豪華なベッドがあった。そしてベッドの上には大層年老いた男が横たわっており,金の王冠を被っていた。そして身体中が傷だらけで,両眼はほぼ見えていなかった。そして絶えず手を上げてこう言っていた。「優しき主よ,私を見捨てないで下さい!」 それでパーシヴァル卿は修道士の1人にあれは誰かと尋ねた。

brethren は「同業者仲間」ですが古くは brothers の意味もありました。でも「誰の兄弟?」と思ってはなりません。修道院ですから「ブラザー」は「修道士」です。

 

“Sir,” said the good man, “ye have heard of Joseph of Arimathea, how he was sent of Jesus Christ into this land to preach and teach the Christian faith. Now, in the city of Sarras he converted a king named Evelake, and this is he. He came with Joseph to this land, and ever desired greatly to see the Sangreal; so on a time he came nigh thereto, and was struck almost blind. Then he cried out for mercy, and said, ‘Fair Lord, I pray thee let me never die until a good knight of my blood achieve the Sangreal, and I may see and kiss him.’ When he had thus prayed, he heard a voice that said, ‘Thy prayers be heard and answered, for thou shalt not die till that knight kiss thee; and when he cometh shall thine eyes be opened and thy wounds be healed.’ And now hath he lived here for three hundred winters in a holy life, and men say a certain knight of King Arthur’s court shall shortly heal him.”

「騎士殿」修道僧は言った。「アリマタヤのヨセフのことは聞いたことがあるでしょう。イエス・キリストの許からこの国に送られ,キリストの教えを説いて回ったことを。さて,サラスの街で彼はイヴレイクという王を改宗させましたが,それが彼です。彼はヨセフとこの国にやって来て,ずっと聖杯を目にすることを大いに願っていました。それである機会に聖杯に近づいたのですが,雷に撃たれてほとんど目が見えなくなりました。それで慈悲を求めて叫び,こう言いました。『主よ,私の血を引く優れた騎士が聖杯を手にし,私がその騎士に会ってキスをするまで私を死なせないよう願います』 このように祈ると,こういう声を聞きました。『汝の声は聞き届けられた。その騎士が汝にキスするまで汝を死なせはしない。そしてその騎士がやって来れば汝の両眼は開かれ,汝の傷は癒えるであろう』 それで彼はここで300年,奇跡のような生を送っており,人はアーサー王の宮廷の誰かが間もなく彼を癒すだろうと噂しているのです」

convert は「改宗する・させる,変換する」です。FF11赤魔道士は自分のHPをMPに変換する「コンバート」という神技を持っていました。

 

Thereat Sir Percival marvelled greatly, for he well knew who that knight should be; and so, taking his leave of the monk, departed.

Then he rode on till noon, and came into a valley where he met twenty men-at-arms bearing a dead knight on a bier. And they cried to him, “Whence comest thou?”

“From King Arthur’s court,” he answered.

Then they all cried together, “Slay him,” and set upon him.

But he smote down the first man to the ground, and his horse upon him; whereat seven of them all at once assailed him, and others slew his horse. Thus he had been either taken or slain, but by good chance Sir Galahad was passing by that way, who, seeing twenty men attacking one, cried, “Slay him not,” and rushed upon them; and, as fast as his horse could drive, he encountered with the foremost man, and smote him down. Then, his spear being broken, he drew forth his sword and struck out on the right hand and on the left, at each blow smiting down a man, till the remainder fled, and he pursued them.

それを聞いてパーシヴァル卿は大いに驚いた。というのも彼はその騎士が誰であるかよく知っていたからである。そして僧に暇乞いをし,出発した。

それから正午頃まで馬を駆け,谷に乗り込むと,20人の武装兵が死んだ騎士を棺台に乗せて運んでいるのに出会った。そして彼らは彼に「どこから来た?」と呼びかけた。

アーサー王の宮廷からだ」と彼は答えた。

すると彼らは皆一斉に「彼を殺せ」と叫び,襲い掛かった。

しかし彼は一人目の男を地面に撃ち落とし,男の馬を彼の上に倒した。それを見て彼らの七人が同時に襲い掛かかり,他が彼の馬を殺した。このように敗れるか殺される所であったが,運良くガラハド卿がそちらを通り掛かり,彼は20名の男が1人に襲い掛かっているのを見ると,「彼に手出しをするな」と叫んで彼らに襲い掛かった。そして全速で馬を駆けて一人目に当たり撃ち落とした。そして槍が折れていたので剣を抜き,右へ左へ斬り払い,一撃毎に一人を斬り倒し,遂に残りの者は逃走し,彼は彼らを追走した。

remainder「残りの物・者」を reminder「思い出させるもの」と混同しないようにしましょう。

 

Then Sir Percival, knowing that it was Sir Galahad, would fain have overtaken him, but could not, for his horse was slain. Yet followed he on foot as fast as he could go; and as he went there met him a yeoman riding on a palfrey, and leading in his hand a great black steed. So Sir Percival prayed him to lend him the steed, that he might overtake Sir Galahad. But he replied, “That can I not do, fair sir, for the horse is my master’s, and should I lend it he would slay me.” So he departed, and Sir Percival sat down beneath a tree in heaviness of heart. And as he sat, anon a knight went riding past on the black steed which the yeoman had led. And presently after came the yeoman back in haste, and asked Sir Percival if he had seen a knight riding his horse.

“Yea,” said Sir Percival.

“Alas,” said the yeoman, “he hath reft him from me by strength, and my master will slay me.”

それでパーシヴァル卿は,それがガラハド卿である事を知り,彼に追いつきたかったが,馬が殺されていたのでできなかった。しかし彼は徒歩で出来る限り急いで行った。そして進んでいると馬に乗った農民に会い,農民は手に大きな黒い軍馬を引いていた。それでパーシヴァル卿はガラハド卿に追いつくために軍馬を貸してくれと頼んだが,農民は「騎士様それはできません。この馬は私の主人の物なのです。もし貸したら殺されてしまいます」と答えた。そう言って農民は去り,パーシヴァル卿は重い気持ちで木の下に座り込んだ。そして座っていると,間もなく1人の騎士が,農民が引いていた黒馬に跨って通り過ぎた。そしてその後間もなく農民が急いで戻って来て,自分の馬に乗った騎士を見なかったかとパーシヴァル卿に尋ねた。

「ああ」とパーシヴァル卿は言った。

「何たる」と農民は言った。「その騎士は力ずくで馬を奪いました。主人に殺されてしまいます」

 

Then he besought Sir Percival to take his hackney and follow, and get back his steed. So he rode quickly, and overtook the knight, and cried, “Knight, turn again.” Whereat he turned and set his spear, and smote Sir Percival’s hackney in the breast, so that it fell dead, and then went on his way. Then cried Sir Percival after him, “Turn now, false knight, and fight with me on foot;” but he would not, and rode out of sight.

Then was Sir Percival passing wroth and heavy of heart, and lay down to rest beneath a tree, and slept till midnight. When he awoke he saw a woman standing by him, who said to him right fiercely, “Sir Percival, what doest thou here?”

“I do neither good nor evil,” said he.

“If thou wilt promise me,” said she, “to do my will whenever I shall ask thee, I will bring thee here a horse that will bear thee wheresoever thou desirest.”

それから農民はパーシヴァル卿に,自分の馬に乗って追い,軍馬を連れ返して欲しいと頼んだ。それで彼は急いで進み,騎士に追いつき,「騎士よ戻り給え」と叫んだ。それを聞いて騎士は振り返って槍を構え,パーシヴァル卿の馬の胸を撃ち,馬は倒れて死に,騎士は走り去った。それでパーシヴァル卿は彼の背後から「待ちなさい偽騎士め,徒歩で私と戦いなさい」と叫んだが,彼は戦おうとはせず,走り去って見えなくなった。

それでパーシヴァル卿は甚く怒り,気持ちも沈んで,木の下で休もうと横になり,夜中まで眠った。目覚めると1人の女性が傍に立っていて,激しく彼にこう言った。「パーシヴァル卿,ここで何をしているのです?」

「特に何も」彼は言った。

彼女は言った。「もし私が頼んだ時に何時でも私の頼みを聞いてくれるなら,貴方を何処へでも連れて行ってくれる馬を連れて来ましょう」

 

At that he was full glad, and promised as she asked. Then anon she came again, with a great black steed, strong and well apparelled. So Sir Percival mounted, and rode through the clear moonlight, and within less than an hour had gone a four days’ journey, till he came to a rough water that roared; and his horse would have borne him into it, but Sir Percival would not suffer him, yet could he scarce restrain him. And seeing the water so furious, he made the sign of the cross upon his forehead, whereat the horse suddenly shook him off, and with a terrible sound leaped into the water and disappeared, the waves all burning up in flames around him. Then Sir Percival knew it was a fiend which had brought him the horse; so he commended himself to God, and prayed that he might escape temptations, and continued in prayer till it was day.

それを聞いて彼はとても喜び,彼女が言った通りに約束した。すると間もなく彼女は,強靱で盛装した大きな黒い軍馬を連れて戻って来た。それでパーシヴァル卿は軍馬に乗り,明るい月明かりの下を駆け抜け,1時間も経たない内に4日分の移動をし,轟音を立てる荒々しい水域にやって来た。そして軍馬は彼を乗せて水域に乗り入れようとしたが,パーシヴァル卿はそれを許さず,それでも軍馬を抑えるのは困難だった。そして水の勢いが余りに荒々しかったので,額の上で十字を切った。すると軍馬は突然彼を振り落とし,恐ろしい音と共に水に飛び込んで姿を消して,波は彼の周りで炎となって燃え上がった。それでパーシヴァル卿は彼に馬を授けたのは悪魔だったと悟った。それで彼は運命を神に委ね,誘惑から逃れられるよう祈り,昼まで祈りを続けた。

his horse would have borne him into it は典型的な〈if 節のない仮定法〉と言えるでしょう。「仮にホニャララだったら,馬は彼を乗せて水に乗り入れていたであろう」。この下線部分が明記されていないので,文脈から補うことになります。ヒントは直後の but 以下。ここに〈現実はどうだったか〉が書かれているので,〈その現実の逆〉が仮定です。but 以下は「しかしパーシヴァル卿はそれを許さなかった」ですので,「仮に彼が許可していたら」が消された仮定部分です。ということで上の和訳では「(放っておけば)軍馬は水に乗り入れようとした」と訳しています。面白いのは仮定法と言いながら,意志のような訳にしていることですね(そうしたのは自分ですが……)。そこで would have 過去分詞のひとつの訳として「(止められなければ)……しようとした」を定式化するのも良いと思いました。

 

Then he saw that he was on a wild mountain, nigh surrounded on all sides by the sea, and filled with wild beasts; and going on into a valley, he saw a serpent carrying a young lion by the neck. With that came another lion, crying and roaring after the serpent, and anon overtook him, and began to battle with him. And Sir Percival helped the lion, and drew his sword, and gave the serpent such a stroke that it fell dead. Thereat the lion fawned upon him like a dog, licking his hands, and crouching at his feet, and at night lay down by him and slept at his side.

And at noon the next day Sir Percival saw a ship come sailing before a strong wind upon the sea towards him, and he rose and went towards it. And when it came to shore, he found it covered with white samite, and on the deck there stood an old man dressed in priest’s robes, who said, “God be with you, fair sir; whence come ye?”

昼になると彼は,周囲全てを海でほぼ囲まれた荒れた山の上におり,野生の獣だらけであることが分かった。それで谷に降りると,若獅子を首で巻いて運んでいる大蛇を見かけた。それと共に1頭の獅子が,咆哮を上げて大蛇を追い,追いついて戦いを始めた。そしてパーシヴァル卿は獅子に助勢して剣を抜き,強力な一撃を叩き込んで大蛇を斃した。それを見て獅子は犬のように彼に懐き,彼の手を舐め,足下にしゃがみ,夜になると彼の傍に横になって眠った。

そして翌日の正午,パーシヴァル卿には1艘の船が強風に押されて海の上を自分の方に向かって来ているのが見え,起き上がって船の方に向かった。船が岸に着くと,船は金銀の糸で編まれた絹織物で覆われており,甲板には僧のローブを纏った老人が立っていて,「騎士殿に神の祝福あれ。どちらから来られました?」と言った。

・猛獣達の戦いに当たり前のように助太刀するパーシヴァルが面白いです🤣

 

“I am a knight of King Arthur’s court,” said he, “and follow the quest of the Sangreal; but here have I lost myself in this wilderness.”

“Fear nothing,” said the old man, “for I have come from a strange country to comfort thee.”

Then he told Sir Percival it was a fiend of hell upon which he had ridden to the sea, and that the lion, whom he had delivered from the serpent, meant the Church. And Sir Percival rejoiced at these tidings, and entered into the ship, which presently sailed from the shore into the sea.

「私はアーサー王の宮廷の騎士です」彼は言った。「聖杯探索の任務をしています。ですがこの荒野で迷ってしまいました」

「ご心配なく」と老人は言った。「私は貴方の知らない国から貴方を助けるためにやって来ました」それから彼はパーシヴァル卿に,彼を乗せて海に運んだのは地獄の悪魔であり,彼が大蛇から救った獅子は教会を表していると教えた。それでパーシヴァル卿はその報告に喜び,船に乗り込むと,間もなく岸から海へ出発した。

 

Now when Sir Bors rode forth from Camelot to seek the Sangreal, anon he met a holy man riding on an ass, and courteously saluted him.

“Who are ye, son?” said the good man.

“I am a knight,” said he, “in quest of the Sangreal, and would fain have thy counsel, for he shall have much earthly honour who may bring it to a favourable end.”

“That is truth,” said the good man, “for he shall be the best knight of the world; yet know that none shall gain it save by sinless living.”

さて,ボールス卿がキャメロットから聖杯探索に出発すると,間もなく彼はロバに乗った聖人と会い,礼儀正しく挨拶をした。

「貴方は何者ですか,若いの」と聖人は言った。

「騎士です」彼は言った。「聖杯を探しています。できれば貴方の助言を聞きたいです。聖杯を立派に持ち帰られる者はこの世で大変な名誉に浴するのです」

「そうだのう」聖人は言った。「この世で一番の騎士ということだからの。しかし罪のない生き様をしていなければ,辿り着けないのだが」

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ボールス卿はボールス王の子であり,ライオネル卿の兄弟,ランスロット卿(ボールス王の兄弟であるバン王の子)の従兄弟ですが,聖杯にたどり着けるでしょうか。次回をお楽しみに!

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『鉄壁』未満英単語21(Ic-Im)

『鉄壁』未満英単語20の続きです。N→E→W→J→O→B→F→I→Xの順で,I(アイ)に入ります。


Ic-Im

iceberg「氷山」

※(only) the (visible) tip of an[the] iceberg「氷山の一角(に過ぎない)」

icicle「氷柱(つらら)」 ※「アイスィクル」

icing「アイシング(ケーキなどの糖衣)」

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icon「肖像,聖像,偶像視される存在(アイドル)」

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ICU「集中治療室;国際基督教大学

ideally「理想を言えば;理想的に」

※~ speaking の speaking は省略されることが多い

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idol「偶像,アイドル」

idyll「田園詩,牧歌」

i.e.「すなわち」 ※発音は「アイイー」または "that is"と読む

ignite「点火する」→ignition

ignoble「恥ずべき」 ※noble「高貴な」の逆。ig- は否定の接頭辞ということになり,そこから「イグノーベル賞」が造語された

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illegitimate「非嫡出の,庶出の」↔️legitimate「嫡出の」

illogical「不合理な,非論理的な」↔️logical「論理的な」

※It is (il)logical to-V「V するのは合理的(不合理)だ」

imaginable「想像しうる(限りの)」

imbalance「不均衡」↔️balance

immunodeficiency「免疫不全」

※"o"は「アング・サクソン」の「オ」のような繋ぎ字(アングロ人ではなく,アングル人である)。2語に分けて immune deficiency でも可。AIDS の ID や,HIV の I に相当

impeach「弾劾する,告発する」

※im を取ると「桃」であるが,偶然

impeccable「申し分ない,完璧な」

impertinent「生意気な」

impetus「はずみ,刺激」

impious「不信心な」↔️pious「信心深い,敬虔な」

※pious さえ知っていれば “im” を否定接頭辞と見抜くことで意味が分かる

implant「植え付ける,移植する」

※「インプラント」は歯科用語などで日本語に定着している

impolite「失礼な(rude)」↔️polite

※It is (im)polite to-V「V するのは礼儀正しい(失礼だ)」

importantly「重要なことだが,重要なことには」

※more importantly「さらに重要なことには」

※as importantly「同じくらい重要なことだが」

※less importantly「重要度は下がるが」

importer「輸入業者,輸入国」

impoverish「貧しくさせる」

imprint「刻印する,強く印象付ける」

imprudence「軽率」

impudence「厚かましさ,生意気」

※imprudence と impudence は見間違えやすい(下線は強勢位置)

 

importer「輸入業者;輸入国」の “im-” は「中へ」ですが,impolite「失礼な」の “im-” は〈打消〉ですね。“in-, im-” を見た時は「中」なのか〈打消〉なのか慎重になりましょう。

次回は in- からです。

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アーサー王と騎士達(43)

アーサー王と騎士達(42)」の続きで,第12章の続きです。

 

Anon he met the White Knight by the hermitage, and each saluted courteously the other.

“Sir,” said Sir Galahad, “this shield I bear hath surely a full marvellous history.”

“Thou sayest rightly,” answered he. “That shield was made in the days of Joseph of Arimathea, the gentle knight who took our Lord down from the cross. He, when he left Jerusalem with his kindred, came to the country of King Evelake, who warred continually with one Tollome; and when, by the teaching of Joseph, King Evelake became a Christian, this shield was made for him in our Lord’s name; and through its aid King Tollome was defeated. For when King Evelake met him next in battle, he hid it in a veil, and suddenly uncovering it, he showed his enemies the figure of a bleeding man nailed to a cross, at sight of which they were discomfited and fled.

間もなく彼は隠者の庵の傍で白騎士に会い,互いに礼儀正しく挨拶した。

「騎士殿」ガラハド卿は言った。「私が持っているこの盾には実に驚くべき物語があるようですね」

「その通りだ」彼は答えた。「その盾はアリマタヤのヨセフの時代に作られた物だ。我らが主を十字架から下ろした心優しき騎士だ。彼は一族と共にエルサレムを去ると,イヴレイク王の国にやって来た。彼は絶えずトロメという者と戦っていた。そしてヨセフの助言でイヴレイク王がキリスト教徒になると,我らが主の名の下にこの盾が王のために作られ,その盾の助力で王はトロメ王を打ち破った。というのはイヴレイク王が次に戦場でトロメにあい見えた時,彼は盾を覆いで隠し,突然覆いを払って,磔になって血を流す男の姿を敵に見せ,それを見た敵は混乱して逃亡したのだ」

・アリマタヤのヨセフはイエスの遺体の引き取りを申し出た人で,聖杯を英国にもたらしました。

ja.wikipedia.org

 

Presently after that, a man whose hand was smitten off touched the cross upon the shield, and had his hand restored to him; and many other miracles it worked. But suddenly the cross that was upon it vanished away. Anon both Joseph and King Evelake came to Britain, and by the preaching of Joseph the people were made Christians. And when at length he lay upon his death-bed, King Evelake begged of him some token ere he died. Then, calling for his shield, he dipped his finger in his own blood, for he was bleeding fast, and none could staunch the wound, and marked that cross upon it, saying, ‘This cross shall ever show as bright as now, and the last of my lineage shall wear this shield about his neck, and go forth to all the marvellous deeds he will achieve.’”

「その後間もなく,手を切り落とされたある者が盾の十字架に触れ,手がその者に戻って来た。また多くの奇跡をそれは起こした。しかし突然盾の十字架が消滅した。間もなくヨセフとイヴレイク王は英国にやって来て,ヨセフの説教で英国人民はキリスト教に改宗した。そして遂にヨセフが死の床に就くと,イヴレイク王は彼が死ぬ前に幾つかのしるしを彼に願った。すると彼は盾を持って来させ,自分の血で指を染めた,というのも急速に出血しており,誰も止血できなかったからだ。それで盾に血で十字架を描き,言った。『この十字架は永久に今の輝きを失わない。私の血を受け継ぐ者は首にこの盾を吊るし,あらゆる奇跡的な行いを果たしに出かけることとなる』と」

 

When the White Knight had thus spoken he vanished suddenly away, and Sir Galahad returned to the abbey.

As he alighted, came a monk, and prayed him to go see a tomb in the churchyard, wherefrom came such a great and hideous noise, that none could hear it but they went nigh mad, or lost all strength. “And sir,” said he, “I deem it is a fiend.”

“Lead me thither,” said Sir Galahad.

When they were come near the place, “Now,” said the monk, “go thou to the tomb, and lift it up.”

白の騎士はこのように話すと突然消え失せ,ガラハド卿は僧院に戻った。

馬を降りると1人の僧がやって来て,教会の庭の墓を見て欲しいと言った。墓から大きく恐ろしい音が聞こえて来て,誰にも聞こえないが,気が狂いそうになるか,全ての力を失うとのことだった。「それで騎士殿」僧は言った。「悪魔の仕業ではと考えています」

「そこに案内して下さい」ガラハド卿は言った。

その場所に近づくと「さあ」と僧が言った。「墓に行って,持ち上げて下さい」

 

And Galahad, nothing afraid, quickly lifted up the stone, and forthwith came out a foul smoke, and from the midst thereof leaped up the loathliest figure that ever he had seen in the likeness of man; and Galahad blessed himself, for he knew it was a fiend of hell. Then he heard a voice crying out, “Oh, Galahad, I cannot tear thee as I would; I see so many angels round thee, that I may not come at thee.”

Then the fiend suddenly disappeared with a marvellous great cry; and Sir Galahad, looking in the tomb, saw there a body all armed, with a sword beside it. “Now, fair brother,” said he to the monk, “let us remove this cursed body, which is not fit to lie in a churchyard, for when it lived, a false and perjured Christian man dwelt in it. Cast it away, and there shall come no more hideous noises from the tomb.”

それでガラハドは恐れることなく直ぐに石を持ち上げ,直ちに邪な煙が出て来て,その中から人間の似姿の中では見たことのないような極めて不快な姿が跳び出して来た。そしてガラハドは神の祝福を求める言葉を述べた。というのもそれが地獄の悪魔だと分かったからである。すると彼にはこう叫ぶ声が聞こえた。「おおガラハドよ,お前を引き裂きたいが出来ない。お前の周りに余りに多くの天使が見えて,お前に近づくのを阻んでいるからだ」

それから悪魔は突然,驚くほど大きな叫び声と共に消えた。そしてガラハド卿が墓を覗き込むと,完全武装した遺体が見え,傍には剣があった。「さあお坊さん」彼は僧に言った。「この呪われた遺体を取り除きましょう。教会にあるべき物ではありません。これが生きていた時,偽者の,偽った証を立てたキリスト教徒がその体に宿っていました。これを処分すれば,墓から恐ろしい音が聞こえてくることは無くなります」

 

“And now must I depart,” he added, “for I have much in hand, and am upon the holy quest of the Sangreal, with many more good knights.”

So he took his leave, and rode many journeys backwards and forwards as adventure would lead him; and at last one day he departed from a castle without first hearing mass, which was it ever his custom to hear before he left his lodging. Anon he found a ruined chapel on a mountain, and went in and kneeled before the altar, and prayed for wholesome counsel what to do; and as he prayed he heard a voice, which said, “Depart, adventurous knight, unto the Maiden’s Castle, and redress the violence and wrongs there done!”

「では私は出発せねばなりません」彼は付け加えた。「私にはやるべき事が多くあり,多くの良き騎士達と共に聖杯探索の途中なのです」

それで彼は暇乞いをし,物事が彼を導くままにあちこちへと多くの旅をした。そして遂にある日,ある城を,まずミサを聞くこともなく出発した。宿舎を去る前にミサを聞くのはずっと彼の慣行だったのだが。間もなく彼はある山の上で廃墟となった礼拝堂を見つけ,中に入って祭壇の前に跪き,どうすべきかに関する有益な助言を求め祈った。祈っているとこう言う声を聞いた。「冒険好きの騎士よ,乙女の城へ向かえ。そしてそこで行われている暴力や不正を正すのだ!」

 

Hearing these words he cheerfully arose, and mounted his horse, and rode but half a mile, when he saw before him a strong castle, with deep ditches round it, and a fair river running past. And seeing an old churl hard by, he asked him what men called that castle.

“Fair sir,” said he, “it is the Maiden’s Castle.”

“It is a cursed place,” said Galahad, “and all its masters are but felons, full of mischief and hardness and shame.”

この声を聞くと彼は明るい気持ちで立ち上がり,馬に乗って半マイルほど進むと,眼前に強固な城が見えた。周囲に濠が巡り,美しい川が傍を流れていた。直ぐ近くに老農夫を見かけると,彼に城の名前を尋ねた。

「騎士様」彼は言った。「あれは乙女の城です」

「あれは呪われた場所だ」ガラハドは言った。「あそこの主は皆重罪人であり,害悪と無慈悲と不名誉に満ちている」

 

“For that good reason,” said the old man, “thou wert well-advised to turn thee back.”

“For that same reason,” quoth Sir Galahad, “will I the more certainly ride on.”

Then, looking at his armour carefully, to see that nothing failed him, he went forward, and presently there met him seven damsels, who cried out, “Sir knight, thou ridest in great peril, for thou hast two waters to pass over.”

“Why should I not pass over them?” said he, and rode straight on.

Anon he met a squire, who said, “Sir knight, the masters of this castle defy thee, and bid thee go no further, till thou showest them thy business here.”

“Fair fellow,” said Sir Galahad, “I am come here to destroy their wicked customs.”

「まさしくそれが故に」老人は言った。「貴方様は引き返すのが賢明ですじゃ」

「まさしくそれが故に」ガラハド卿は言った。「一層確実に乗り込むつもりです」

そして,自分の鎧を確かめ,憂いがない事を確かめると,彼は馬を進め,すると間もなく7人の乙女が彼を出迎え,「騎士様,大変な危険に乗り込もうとしています。2つの水域を渡らねばならないのです」と叫んだ。

「ああ渡るべきなのだ」と彼は言い,真っ直ぐ進んだ。

間もなく従者がいて,こう言った。「騎士様,この城の城主は貴方を拒み,要件をまず言わぬ限りこれ以上進むなと言っています」

「ご苦労」ガラハド卿は言った。「私は彼らの邪な慣習を打破するために来た」

 

“If that be thy purpose,” answered he, “thou wilt have much to do.”

“Go thou,” said Galahad, “and hasten with my message.”

In a few minutes after rode forth furiously from the gateways of the castle seven knights, all brothers, and crying out, “Knight, keep thee,” bore down all at once upon Sir Galahad. But thrusting forth his spear, he smote the foremost to the earth, so that his neck was almost broken, and warded with his shield the spears of all the others, which every one brake off from it, and shivered into pieces. Then he drew out his sword, and set upon them hard and fiercely, and by his wondrous force drave them before him, and chased them to the castle gate, and there he slew them.

At that came out to him an ancient man, in priest’s vestments, saying, “Behold, sir, here, the keys of this castle.”

「それが貴方様の目的ならば」彼は答えた。「やるべき事は多いですぞ」

「私の伝言を急いで伝えてくれ」ガラハドは言った。

数分後に,城門から7人の騎士が荒々しく出て来た。皆兄弟で,「騎士よ身を護って見せよ」と叫ぶと皆一斉にガラハド卿に襲いかかった。しかし彼は槍を突き出して一番手を地面に撃ち倒し,彼の首は折れかけた。次いでその他の槍を全て盾で護り,槍は全て盾に当たって折れ粉々になった。それから彼は剣を抜き,激しく荒々しく彼らを攻撃し,凄まじい力で彼らを散らし,城門まで追い,そこで彼らを討ち取った。

それを見て僧衣を纏った1人の老人がやって来て「さあ騎士様,城の鍵がここに」と言った。

ward と言えば「病棟,区」が重要ですが,「保護する,護る」から来たのでしょうね。

vestment は「衣服」です。vest「ベスト,チョッキ」はここから来たっぽいですね。

 

Then he unlocked the gates, and found within a multitude of people, who cried out, “Sir knight, ye be welcome, for long have we waited thy deliverance,” and told him that the seven felons he had slain had long enslaved the people round about, and killed all knights who passed that way, because the maiden whom they had robbed of the castle had foretold that by one knight they should themselves be overthrown.

“Where is the maiden?” asked Sir Galahad.

“She lingereth below in a dungeon,” said they.

So Sir Galahad went down and released her, and restored her her inheritance; and when he had summoned the barons of the country to do her homage, he took his leave, and departed.

それで彼は城門を開けると,中に大勢の人がいて,「騎士様ようこそおいで下さいました。貴方様の救済をずっと待っていたのです」と叫び,彼が討った7人の悪党は周囲の住民を長らく奴隷にして,近くを通る騎士を皆殺害して来たと語った。その理由は,彼らが城から略奪した乙女が,ある1人の騎士によって彼ら自身が討たれると予言していたからだった。

「その乙女はどこにいますか?」ガラハド卿は尋ねた。

「彼女は地下の牢獄にいます」皆は言った。

それでガラハド卿は地下に降りて彼女を解放し,彼女に財産を回復してやった。そして彼女に臣下の礼を取るよう,国の侯伯達を召集すると,暇乞いをして出発した。

 

Presently thereafter, as he rode, he entered a great forest, and in a glade thereof met two knights, disguised, who proffered him to joust. These were Sir Lancelot, his father, and Sir Percival, but neither knew the other. So he and Sir Lancelot encountered first, and Sir Galahad smote down his father. Then drawing his sword, for his spear was broken, he fought with Sir Percival, and struck so mightily that he clave Sir Percival’s helm, and smote him from his horse.

その後間もなく,馬を駆けていると,大きな森に入り,その空き地で2人の騎士と身分を明かさぬまま会い,彼らはガラハド卿に馬上槍試合を申し出た。彼らは彼の父ランスロット卿とパーシヴァル卿であったが,互いに素性が分からなかった。それで彼とランスロット卿が先ず対決し,ガラハド卿が父を打ち落とした。それから,ガラハド卿の槍は折れていたので,剣を抜いてパーシヴァル卿と戦い,余りに強く斬りつけたのでパーシヴァル卿の兜を斬り,彼を馬から落とした。

 

Now hard by where they fought there was a hermitage, where dwelt a pious woman, a recluse, who, when she heard the sound, came forth, and seeing Sir Galahad ride, she cried, “God be with thee, the best knight in the world; had yonder knights known thee as well as I do, they would not have encountered with thee.”

When Sir Galahad heard that, fearing to be made known, he forthwith smote his horse with his spurs, and departed at a great pace.

さて彼らが戦った直ぐ近くには隠者の庵があり,敬虔な女性の世捨て人が棲んでおり,戦う音が聞こえると出て来て,ガラハド卿が馬に乗るのを見ると,「世界一の騎士に神のご加護あれ。あそこの騎士達がそなたを私くらいに知っていれば,貴方と戦わなかったことでしょう」

ガラハド卿がそれを聞くと,身分が露わになるのを恐れ,直ちに拍車で馬を叩き,物凄い速さで出発した。

 

Sir Lancelot and Sir Percival heard her words also, and rode fast after him, but within awhile he was out of their sight. Then Sir Percival rode back to ask his name of the recluse; but Sir Lancelot went forward on his quest, and following any path his horse would take, he came by-and-by after nightfall to a stone cross hard by an ancient chapel. When he had alighted and tied his horse up to a tree, he went and looked in through the chapel door, which was all ruinous and wasted, and there within he saw an altar, richly decked with silk, whereon there stood a fair candlestick of silver, bearing six great lights. And when Sir Lancelot saw the light, he tried to get within the chapel, but could find no place. So, being passing weary and heavy, he came again to his horse, and when he had unsaddled him, and set him free to pasture, he unlaced his helm, and ungirded his sword, and laid him down to sleep upon his shield before the cross.

And while he lay between waking and sleeping, he saw come by him two white palfreys bearing a litter, wherein a sick knight lay, and the palfreys stood still by the cross. Then Sir Lancelot heard the sick man say, “O sweet Lord, when shall this sorrow leave me, and the holy vessel pass by me, wherethrough I shall be blessed? for I have long endured.”

ランスロット卿とパーシヴァル卿も彼女の言葉を聞き,急いで彼を追いかけたが,直ぐに見失った。それでパーシヴァル卿は世捨て人に彼の名前を聞くために戻った。しかしランスロット卿は追跡を続け,馬が行ける道ならどこでも進み,やがて日没後に古い礼拝堂近くの石の十字架にやって来た。馬を降りて木に馬を繋ぐと,礼拝堂の戸の中を覗きに行った。中はどこもかしこも荒廃しており,中には祭壇があって,絹で豪華に飾られており,その上には銀の美しい燭台が立っており,6つの大きな光を放っていた。そしてランスロット卿は光を眺めると,中に入ろうとしたが,入ることができなかった。それで極めて疲労し体が重くなり,馬の所に戻って,鞍を外し,馬を牧場に放って,自分の兜を緩め,剣を腰から緩め,十字架の前で横になり,盾を枕に眠った。

そして目覚めたり眠ったりしていると,敷き藁を乗せた2頭の白馬がやって来て,そこには病気の騎士が横たわっており,白馬は十字架の傍で動かなくなった。それからランスロット卿は病気の騎士が「おお優しき主よ,この悲しみはいつ癒えるのでしょう。そして私を祝福してくれる聖杯はいつ私の傍を通りかかるのでしょう? もう随分耐え忍んできました」と言うのを聞いた。

 

With that Sir Lancelot saw the chapel open, and the candlestick with the six tapers come before the cross, but he could see none who bare it. Then came there also a table of silver, and thereon the holy vessel of the Sangreal. And when the sick knight saw that, he sat up, and lifting both his hands, said, “Fair Lord, sweet Lord, who art here within this holy vessel, have mercy on me, that I may be whole;” and therewith he crept upon his hands and knees so nigh, that he might touch the vessel; and when he had kissed it, he leaped up, and stood and cried aloud, “Lord God, I thank Thee, for I am made whole.” Then the Holy Grale departed with the table and the silver candlestick into the chapel, so that Sir Lancelot saw it no more, nor for his sins’ sake could he follow it. And the knight who was healed went on his way.

それと共にランスロット卿の眼には礼拝堂が開き,6つの蝋燭を差した燭台が十字架の前にやって来るのが見えたが,燭台を持つ者は見当たらなかった。それから銀製のテーブルもやって来て,その上には聖杯が乗っていた。そして病気の騎士がそれを見ると,彼は起き直って両手を上げ,こう言った。「主よ,聖杯の中におわします優しき主よ,私に慈悲を与え,私の病気を治し給え」と言った。そう言って聖杯に触れようと,両手と両膝で近くまで這った。そして聖杯にキスをすると,跳び起きて立ち上がり,「主よ感謝致します,病気は癒やされました」と叫んだ。すると聖杯はテーブルと銀の燭台と共に礼拝堂に戻ったので,ランスロット卿にはもう見えなくなったし,彼の罪のせいで聖杯を追いかけることもできなかった。そして癒やされた騎士は去って行った。

・いきなり sins「(宗教・道徳上の)罪」が出てきましたが,ウィキペディア「聖杯伝説」を読んでいたので対応できました:ランスロットは聖杯城に到ることが許されるものの,グィネヴィアとの不義の愛が原因で,聖杯を見ようとした瞬間に倒された

 

Then Sir Lancelot awake, and marvelled whether he had seen aught but a dream. And as he marvelled, he heard a voice saying, “Sir Lancelot, thou are unworthy, go thou hence, and withdraw thee from this holy place.” And when he heard that, he was passing heavy, for he bethought him of his sins.

それからランスロットは目覚め,何かを見たのか夢だったのか訝しがった。そして訝しがっていると,ある声が聞こえた。「ランスロット卿,そなたには資格がない。それゆえ去るが良い。この聖なる場所から下がるが良い」 そしてそれを聞くと,彼は極めて気が重くなった。というのも自らの罪に思い当たったからである。

 

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フレイニャ英語古語辞典

アルスターの猟犬』や『アーサー王と騎士達』といった古い本を読むことで出会った古語をまとめて古語辞典とします。古い本を読む時には,これらの語に注意して下さい。

なお古語でなくても,詩語,文語,方言で載せているものもあります。

 

abide「待つ,待ち受ける」

※「留まる,住む,(abide by...)従う」は現在でもある

agone「ago」

ail「苦しめる」

anon「間もなく,直ちに」

asunder「2つに,バラバラに,離れて」

athirst「thirstyの古語」

aught「anything」

avaunt「去れ,失せろ(Be gone.,Begone.)」

bare「bear の過去形」

be become「have become」

be betrothed to...「……と婚約中で」→troth

belaud「褒め称える(laud, applaud)」

betwixt, twixt, 'twixt「between」

bid「招く」 ※現代英語では「命令する,述べる,(値を)つける・入札する」

boon「頼み事」

bounden「恩義があって(obliged)」

brethren「brother の複数形(兄弟,修道士など)」

※現代英語では「同業者仲間,同志」

cheer「飲食物,ごちそう」

 What cheer?「ご機嫌いかが?」

clad「clothed(着て)」

contemn「軽蔑する」

couch「低くする,低く構える;表現する;寝床」 ※現代英語では「ソファ」

the deep「大海原,海神(わだつみ)」

deliver「助ける,解放する」 ※現代英語では「配達する」

descry「発見する,目で識別する」

※過去形descriedは,described「説明・叙述した」と紛らわしい

don「着る,身に付ける」 ※do on より。doff もあり

doughty[ダウティ]「勇猛果敢な」

※doughty は「価値ある」が語源。naughty[ノーティ]「腕白な,淫らな」は「価値のない」が語源

drave「drive の過去形(drove)」

durst「dare の過去形」

e'en[イーン]「even」 ※o'er=over もあり

e'er[エアー]「ever」 ※where'er=wherever もあり

embassage「embassy(大使の任務,使節団,大使館)」

engage that..., engage to-V「保証する,誓う」

※現代英語では「婚約させる,交戦する」などが重要

ere「before」 ※airと同音

erst「かつて」 ※ere の最上級ということか

-(e)st「2人称単数の活用語尾」 ※sayest,didst,canst など。現在では廃れた

-(e)th「3人称単数現在の活用語尾」 ※doeth [doth],draweth など。現在では廃れた

Erinアイルランドを表す文語」

ever and anon「時々」

the firmament「天空,蒼空」

for a season「しばらくの間」 ※古語ではなく文語とある

for ay(e)「永久に」 ※この ay(e) は「エイ」

gramercy「かたじけない」 ※grand+mercy

grieve「害する,痛める」 ※現代英語は「悲しませる,悲しむ」

guile「策略(wile)」 ※英語のウィリアムが仏語ではギヨムになるので,wile と guile は関係があるのでしょう

haply「たぶん,おそらく」

haste「急ぐ,急がせる」(hie も参照)

※現代英語では haste は名詞,hasten が動詞

henceforth = henceforward「今後は(from now on)」

hie「急ぐ,急がせる」(haste も参照)

hither and thither「あちらこちらに(here and there)」

howbeit「however(しかしながら)」 ※how+be+it

kith and kin「親類縁者」

knight-errant「遍歴騎士(複数は knights-errant)」

leech「医者,内科医(physician)」

lief「喜んで,快く」

※would liefer V1 than V2 = would rather V1 than V2 = would sooner V1 than V2「V2 するよりはむしろ V1 したい」

likeness「肖像」 ※「似ていること」は現代英語にもあり

list「望む,欲する」「聴く(=listen)」

lists「槍試合場,闘技場」

lo「ほら,見てみろ(look)」 ※low と同音

the main「大海原,海神(わだつみ)」

mayhap, mayhappen「もしかすると(perhaps)」

meat「食事,食べ物」

meet「ふさわしい,当然の」

※It is meet (not) to-V や It is meet that... という言い方がある

mere「湖,池」

meseems, methinks「私には思える(it seems to me)」

mine「古くはmyの意味でも使う」

mishap「不運,災難」 ※mis+happening

morn「朝(morning)」

※mourn は「嘆く,悼む」

muse「熟考する,黙考する(しながら見つめる)」

naught [nought]「nothing,ゼロ」

nay「否」

needs「necessarily(必ずや,どうしても)」

nigh「near」

o'er[オーァ]「over」 ※e'en=even もあり

olden「old」

pass「述べる,口にする」

passing「極めて,非常に」

peradventure, perchance「もしかすると(perhaps)」

quoth「……と言ったとさ,曰く……」

raiment[レイマント]「衣服(clothing)」

rath「(アイルランド)円形の土塁で囲まれた要塞(ringfort)」

en.wikipedia.org

rede「助言(する)」

rest = lance rest「(甲冑の)槍支え」

※甲冑の胸の部分に突き出た突起で,そこにランスを置き持ちやすくする

en.wikipedia.org

score「20」

seek「行く,赴く,探検する」

siege「座席,玉座」 ※現代英語では「包囲」

sooth「真実,真の」→in good sooth「本当に」

spake「spoke(speak の過去形)」

speed「成功する,成功させる,成功」

stay「食い止める」

stead「場所(place)」

※「スカイリム」の地名「イヴァルステッド」は「イヴァルの土地」,「ロリクステッド」は「ロリクの土地」。instead (of...) に含まれている語

strand「浜,岸」

succor「救助」 ※古語ではなく文語

suffer O to-V「OがVするのを(みすみす)許す」

sup「夕食を取る」

that S may V「SがVするために(so that S may Vからのsoの省略)」

thereat「=at it,at that」

※be surprised at that = be surprised thereat

thrice「3倍,非常に」

※「非常に」の意味に注意

tidings「報せ,便り」

'tis「it isの縮約形」

troth「真実,忠実,婚約」

trow「信じる,思う」

tryst「会合の約束,逢引(あいびき),あいびきの場所」

twain「two」

'twere「it wereの縮約形」

'twixt→betwixt

one's undoing「破滅の元」

wages「報い」 ※現代英語は「賃金・賃銀」

ware「気づいて(aware)」

wayfarer「旅人」 ※「道(way)+行く(fare)」

ween「予期する,思う」

well-nigh「ほとんど(nearly)」 ※nigh は near

whence「どこから,そこから」

wherefore「なにゆえ」 ※therefore「それゆえ」は現代英語にもある

whoso, whosoe'er「……する者は誰でも(whoever, whosoever)」

will「(動詞として)したいと思う」 ※would にも動詞用法がある

wilt「主語が thou の時の will の2単現,つまり thou wilt...」

wit「知っている」 ※1人称現在形は wot(I wot...)

without「外で,戸外で」 ※現代英語では「……なしで」
※within が「中で,……以内」という意味であることを考えれば,不思議なことではない

wont「習わし,常とする」

worst「負かす,破る(beat,defeat)」

would「(動詞として)欲する,欲した」 ※will にも動詞用法がある

※I wish (that)... = (I) would that...「……であれば良いのに」

wrath「憤怒,復讐,天罰,猛威」→wroth「激怒した,荒れ狂った」

wrought「workedの古語」

ye「汝らは(複数),汝は(単数)」 ※「イェー」ではなく「ヰー(ヤ行のイ段)」

 

      

アーサー王と騎士達(42)

アーサー王と騎士達(41)」の続きで,第12章の続きです。

 

While the king spoke there came in softly an old man robed all in white, leading with him a young knight clad in red from top to toe, but without armour or shield, and having by his side an empty scabbard.

The old man went up to the king, and said, “Lord, here I bring thee this young knight of royal lineage, and of the blood of Joseph of Arimathea, by whom the marvels of thy court shall fully be accomplished.”

The king was right glad at his words, and said, “Sir, ye be right heartily welcome, and the young knight also.”

王が話す間,1人の老人がゆっくりと入ってきた。全身白のローブを纏い,頭からつま先まで赤い衣服を着ていたが,鎧も盾も持たず,脇に空の鞘だけを持った若い騎士を連れていた。

その老人は王の所まで歩いて行き,言った。「王様,高貴な血筋の若い騎士を王様の許へお連れしました。アリマタヤのヨセフの血を引いています。この者によって王様の宮廷の奇蹟は完全に果たされるでしょう」王は彼の言葉にいたく喜び,言った。「ご主人,貴方を心から歓迎しますよ。若い騎士君もだ」

 

Then the old man put on Sir Galahad (for it was he) a crimson robe trimmed with fine ermine, and took him by the hand and led him to the Perilous Seat, and lifting up the silken cloth which hung upon it, read these words written in gold letters, “This is the seat of Sir Galahad, the good knight.”

“Sir,” said the old man, “this place is thine.”

Then sat Sir Galahad down firmly and surely, and said to the old man, “Sir, ye may now go your way, for ye have done well and truly all ye were commanded, and commend me to my grandsire, King Pelles, and say that I shall see him soon.” So the old man departed with a retinue of twenty noble squires.

それで老人はガラハド卿(それが彼の名であった)に上質のオコジョの毛皮で縁取りされた深紅のローブを纏わせ,彼の手を取って危険な席へ連れて行き,それに掛けられていた絹の布を引き上げ,金の文字で書かれた言葉を読み上げた。「ここは優れた騎士ガラハド卿の座席である」

「騎士殿」老人は言った。「この場所は君のですぞ」

それでガラハド卿はしっかりと確かに着席し,老人にこう言った。「ご老人,ご苦労様でした。貴方は言われたことを十分にやり遂げてくれましたし,祖父であるペレス王に推薦し,もうすぐ王に会うと言ってくれました」 それで老人は20人の気高い従者と共に去って行った。

ermine は「アーミン,オコジョ,ヤマイタチ」です。イギリスでは白い冬毛をアーミンと言うそうです。オコジョの毛皮は外套やストールの縁取り用に珍重され,特に純白の冬毛が好まれた

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・ペレス王の娘エレインにランスロット卿が生ませた子がガラハド卿なので,ガラハド卿はペレス王の孫であり,「アリマタヤのヨセフ」の末裔ということになります(ペレス王がアリマタヤのヨセフの末裔とされているから)

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But all the knights of the Round Table marvelled at Sir Galahad, and at his tender age, and at his sitting there so surely in the Perilous Seat.

Then the king led Sir Galahad forth from the palace, to show him the adventure of the floating stone. “Here” said he, “is as great a marvel as I ever saw, and right good knights have tried and failed to gain that sword.”

“I marvel not thereat,” said Galahad, “for this adventure is not theirs, but mine; and for the certainty I had thereof, I brought no sword with me, as thou mayst see here by this empty scabbard.”

しかし円卓の騎士達はみなガラハド卿に,その若い年齢に,彼が危険な席にしっかりと座っていることに驚いた。

そこで王はガラハド卿を宮殿の外に案内し,不思議な漂う岩を見せた。「これは」王は言った。「今まで見たことがないような驚きだ。優れた騎士達があの剣を抜こうとして失敗したのだ」

「驚くに値しません」ガラハド卿は言った。「この出来事は彼らではなく私の為にあるものだからです。それを確信していますので,私は剣を持って来ませんでした。この空の鞘を見て下さい」

・今まで見たことがない驚きとアーサー王は言っていますが,彼自身が似たような岩から剣を引き抜いていますよね。

 

Anon he laid his hand upon the sword, and lightly drew it from the stone, and put it in his sheath, and said, “This sword was that enchanted one which erst belonged to the good knight, Sir Balin, wherewith he slew through piteous mistake his brother Balan; who also slew him at the same time: all which great woe befell him through the dolorous stroke he gave my grandsire, King Pelles, the wound whereof is not yet whole, nor shall be till I heal him.”

直ぐに彼は剣に手を置き,軽々と岩から引き抜き,自分の鞘に収め,こう言った。「この剣はかつて名騎士ベイリン卿に属していた,まじないのかかった剣で,ベイリン卿は不幸な行き違いによりその剣で兄弟のベイランを殺し,ベイランは同時に彼を殺しました。その大きな災いは彼が私の祖父であるペレス王に放った嘆きの一撃により彼に降りかかったのです。祖父の傷はまだ完全に癒えておらず,私が祖父を癒すまでは癒えないでしょう。

sheath は「鞘」であり,この記事全体の第1段落に登場する scabbard のパラフレーズです。

erst「かつて」は ere=before の最上級みたいな立ち位置なのでしょうか。

 

As he stood speaking thus, they saw a lady riding swiftly down the river’s bank towards them, on a white palfrey; who, saluting the king and queen, said, “Lord king, Nacien the hermit sendeth thee word that to thee shall come to-day the greatest honour and worship that hath yet ever befallen a king of Britain; for this day shall the Sangreal appear in thy house.”

With that the damsel took her leave, and departed the same way she came.

彼が立ってこう話す間に,白馬に乗った1人の女性が川岸を彼らの方に向かって素早く駆けて来て,王と妃に挨拶し,「王様,隠者ナシエンから王様に伝言です。今日,今まで英国王が経験しなかったような最高の名誉と崇敬が王様のものになるでしょう。というのも今日,聖杯が王様の館に現れるからです」と言った。

そう言って彼女は暇乞いをし,やって来たのと同じような勢いで去って行った。

 

“Now,” said the king, “I know that from to-day the quest of the Sangreal shall begin, and all ye of the Round Table will be scattered so that nevermore shall I see ye again together as ye are now; let me then see a joust and tournament amongst ye for the last time before ye go.”

So they all took their harness and met together in the meadows by Camelot, and the queen and all her ladies sat in a tower to see.

Then Sir Galahad, at the prayer of the king and queen, put on a coat of light armour, and a helmet, but shield he would take none, and grasping a lance, he drove into the middle of the press of knights, and began to break spears marvellously, so that all men were full of wonder. And in so short a time he had surmounted and exceeded the rest, save Sir Lancelot and Sir Percival, that he took the chief worship of the field.

「さあ」王は言った。「今日より聖杯探索を始めよう。円卓の皆は離れ離れになろう。だから,今のように皆が集まっているのを見られまい。それゆえ皆が出発する前に,最後の槍試合とトーナメントを見せてくれ」

それで彼らはみな馬具を取り,キャメロット城の傍の牧場に集まって,王妃と侍女達はみな塔の中に座って見物した。

それからガラハド卿が国王夫妻の願いで軽い鎧と兜を身に付け,しかし盾を持たず,槍を掴んで騎士達が群れる中に乗り込み,見事に皆の槍を折り始め,皆が驚きに打たれた。そして余りに短時間で彼はランスロット卿とパーシヴァル卿以外の皆を負かしたので,彼は戦場で一番の尊敬を受けた。

 

Then the king and all the court and fellowship of knights went back to the palace, and so to evensong in the great minster, a royal and goodly company, and after that sat down to supper in the hall, every knight in his own seat, as they had been before.

Anon suddenly burst overhead the cracking and crying of great peals of thunder, till the palace walls were shaken sorely, and they thought to see them riven all to pieces.

And in the midst of the blast there entered in a sunbeam, clearer by seven times than ever they saw day, and a marvellous great glory fell upon them all. Then each knight, looking on his neighbour, found his face fairer than he had ever seen, and so — all standing on their feet — they gazed as dumb men on each other, not knowing what to say.

それから王と全ての廷臣と騎士達は宮殿に戻り,盛大に集まって大聖堂で夕べの祈りを捧げ,その後で集会場に着席して夕食を取った。今までのように各々の騎士が自分の席に座った。

やがて突然頭上で大きな雷鳴が轟き,遂には宮殿の壁が激しく揺れ,一同は壁がバラバラになるのかと思った。

そしてその雷鳴の真っ只中に,日中で見るより7倍も明るい日光が差し込み,素晴らしい光の輪が皆に降り注いだ。それでそれぞれの騎士が隣の者を眺めると,その顔が見たことがないほど美しく輝き,それでみな立ち尽くして言葉もなく互いを見つめ,言うべき言葉もなかった。

 

Then entered into the hall the Sangreal, borne aloft without hands through the midst of the sunbeam, and covered with white samite, so that none might see it. And all the hall was filled with perfume and incense, and every knight was fed with the food he best loved. And when the holy vessel had been thus borne through the hall, it suddenly departed, no man saw whither.

When they recovered breath to speak, King Arthur first rose up, and yielded thanks to God and to our Lord.

すると集会場に聖杯が,誰にも持たれることなく高々と日光の中に漂いながら入ってきたが,金銀の糸を織り込んだ絹織物で覆われていたので誰にも見えなかった。そして集会場中が芳香で満たされ,あらゆる騎士が最も好物とする食べ物を与えられた。そしてその聖なる器がこのようにして集会場に運ばれると,突然去って行って,どこに行ったか誰も分からなかった。

一同が驚きから解放されて言葉が出るようになると,まずアーサー王が立ち上がり,神と主に感謝の言葉を述べた。

 

Then Sir Gawain sprang up and said, “Now have we all been fed by miracle with whatsoever food we thought of or desired; but with our eyes we have not seen the blessed vessel whence it came, so carefully and preciously it was concealed. Therefore, I make a vow, that from to-morrow I shall labour twelve months and a day in quest of the Sangreal, and longer if need be; nor will I come again into this court until mine eyes have seen it evidently.”

When he had spoken thus, knight after knight rose up and vowed himself to the same quest, till the most part of the Round Table had thus sworn.

But when King Arthur heard them all, he could not refrain his eyes from tears, and said, “Sir Gawain, Sir Gawain, thou hast set me in great sorrow, for I fear me my true fellowship shall never meet together here again; and surely never Christian king had such a company of worthy knights around his table at one time.”

それからガウェイン卿がぱっと立ち上がって言った。「いま私達はみな奇跡によって,思い浮かべたり願ったりしたどんな食べ物も与えられました。しかし私達はこの目であの祝福された器を目にしていません。余りに注意深く大切に隠されていました。ですから私は誓いを立てます。明日より1年と1日励んで聖杯を探索することを。必要なら更に時間をかけます。この目ではっきりと聖杯を目にするまでは,宮廷に戻らないことも誓います」 彼がこのように話すと,騎士が続々と立ち上がって同じ探索をする旨の誓いを立て,遂には円卓の殆どの者が同様に誓った。しかしアーサー王は皆の誓いを聞くと,目から涙が流れるのを堪えられず,こう言った。「ガウェイン卿よ,ガウェイン卿よ,私をこんなに悲しませてくれるな。というのは私の真の友たちが二度とここに再会しないことを恐れるのだ。キリスト教の王がこれほど価値のある騎士達に一度に恵まれることなど,間違いなく二度とないのだよ」

 

And when the queen and her ladies and gentlewomen heard the vows, they had such grief and sorrow as no tongue could tell; and Queen Guinevere cried out, “I marvel that my lord will suffer them to depart from him.” And many of the ladies who loved knights would have gone with them, but were forbidden by the hermit Nacien, who sent this message to all who had sworn themselves to the quest: “Take with ye no lady nor gentlewoman, for into so high a service as ye go in, no thought but of our Lord and heaven may enter.”

そして王妃と侍女,貴婦人達が誓いの言葉を聞くと,彼女達も言葉にできないほど深く悲しんだ。そして王妃グィネヴィアはこう叫んだ。「我が王が彼らを旅立たせるのには驚きです」 そして騎士達を愛する女性の多くは彼らと一緒に行きたい気持ちであったが,隠者ナシエンに禁じられた。彼は聖杯探索の誓いを立てた全ての者にこういう伝言を伝えた。「女性を伴ってはならぬ。卿等の赴くこれほど気高き任務にあたって,我らが主と神以外のことを考えてはならぬ」

 

On the morrow morning all the knights rose early, and when they were fully armed, save shields and helms, they went in with the king and queen to service in the minster. Then the king counted all who had taken the adventure on themselves, and found them a hundred and fifty knights of the Round Table; and so they all put on their helms, and rode away together in the midst of cries and lamentations from the court, and from the ladies, and from all the town.

翌朝,全ての騎士は早く起きて,盾と兜を除いて完全武装すると,王夫妻と共に大聖堂での礼拝に入った。それから王が冒険を申し出た全ての者を数え上げると,円卓の150人の騎士であった。それで彼らは兜を被り,宮廷から,女性達から,そして町中から聞こえる叫び声や嘆きの声の真っ只中,一緒に出て行った。

 

But the queen went alone to her chamber, that no man might see her sorrow; and Sir Lancelot followed her to say farewell.

When she saw him she cried out, “Oh, Sir Lancelot, thou hast betrayed me; thou hast put me to death thus to depart and leave my lord the king.”

“Ah, madam,” said he, “be not displeased or angry, for I shall come again as soon as I can with honour.”

“Alas!” said she, “that ever I saw thee; but He that suffered death upon the cross for all mankind be to thee safety and good conduct, and to all thy company.”

しかし王妃は1人で自分の部屋へ行き,誰にも悲しむ様子を見られないようにした。そしてランスロット卿は別れの言葉を言うために彼女について行った。

彼の姿を見ると彼女は叫んだ。「ああランスロット卿,私を裏切ったのですね。こんな風に旅立ち,我が王の許を去って私を死に追いやるのですね」

「ああ奥様」彼は言った。「どうか気分を害さないで下さい。できる限り早く,名誉と共に帰還致しますので」

「ああ貴方にお会いしなければ良かったのに」彼女は言った。「でも全ての人々の為に十字架にかけられて亡くなった主が,安全と良き行いとなり,ずっと貴方と共にありますように」

 

Then Sir Lancelot saluted her and the king, and went forth with the rest, and came with them that night to Castle Vagon, where they abode, and on the morrow they departed from each other on their separate ways, every knight taking the way that pleased him best.

Now Sir Galahad went forth without a shield, and rode so four days without adventure; and on the fourth day, after evensong, he came to an abbey of white monks, where he was received in the house, and led into a chamber. And there he was unarmed, and met two knights of the Round Table, King Bagdemagus, and Sir Uwaine.

それからランスロット卿は彼女と王に挨拶し,他の者と一緒に出発して,その日の夜は彼らと共にヴェイゴン城にやって来た。そこに滞在し,翌朝はそれぞれ一番気に入った道を選んで別の道を出発した。

さてガラハド卿は盾を持たずに出発したが,特別な出来事もなく4日馬を駆けた。そして4日目の夕べの祈りの後,白の僧達の僧院にやって来て,宿舎に受け入れられ,部屋に通された。そしてそこで武具を外してもらい,円卓の2人の騎士,バグデマグス王とユーウェイン卿に会った。

 

“Sirs,” said Sir Galahad, “what adventure hath brought ye here?”

“Within this place, as we are told,” they answered, “there is a shield no man may bear around his neck without receiving sore mischance, or death within three days.”

“To-morrow,” said King Bagdemagus, “I shall attempt the adventure; and if I fail, do thou, Sir Galahad, take it up after me.”

“I will willingly,” said he; “for as ye see I have no shield as yet.”

So on the morrow they arose and heard mass, and afterwards King Bagdemagus asked where the shield was kept. Then a monk led him behind the altar, where the shield hung, as white as any snow, and with a blood-red cross in the midst of it.

「卿等は」ガラハド卿は言った。「どんな噂話を聞いてここにやって来ましたか?」

「聞くところによるとここの宮殿には」2人は答えた。「盾があって,それを首の周りに背負った者は3日以内に酷い不幸に見舞われるか死ぬというのです」

「明日」バグデマグス王は言った。「私はそれを試してみる。そしてもし私が失敗したら,ガラハド卿,君が私に続いてやり給え」

「喜んでそうしましょう」彼は言った。「ご覧の通り盾がないもので」

それで翌朝彼らは起きてミサを聴き,その後バグデマグス王は盾の保管場所を尋ねた。それで1人の僧が彼を祭壇の後ろに案内し,そこに盾が掛けられていた。雪のように白く,真ん中に血のように赤い十字が描かれていた。

 

“Sir,” said the monk, “this shield should hang from no knight’s neck unless he be the worthiest in the world. I warn ye, therefore, knights; consider well before ye dare to touch it.”

“Well,” said King Bagdemagus, “I know well that I am far from the best knight in all the world, yet shall I make the trial;” and so he took the shield, and bore it from the monastery.

“If it please thee,” said he to Sir Galahad, “abide here till thou hearest how I speed.”

“I will abide thee,” said he.

「騎士様」僧は言った。「この盾は,世界で一番価値のある騎士でなければ首に吊るすべきではありません。それゆえ騎士様方,警告致します。手を触れる前によくお考えなさい」

「ふむ」バグデマグス王は言った。「私が世界で一番からは程遠いことは良く分かっている。しかし試してみよう」 そうして彼は盾を取り,僧院から持ち出した。

「もし宜しければ」バグデマグス王はガラハド卿に言った。私が上手く行ったか聞くまではここに滞在してくれませぬか」

「貴方をお持ちしましょう」彼は言った。

abide here は「ここにとどまる」ですが,abide thee は古語で「貴方を待つ」です(ランダムハウス英和大辞典)

 

Then taking with him a squire who might return with any tidings to Sir Galahad, the king rode forth; and before he had gone two miles, he saw in a fair valley a hermitage, and a knight who came forth dressed in white armour, horse and all, who rode fast against him. When they encountered, Bagdemagus brake his spear upon the White Knight’s shield, but was himself struck through the shoulder with a sore wound, and hurled down from his horse. Then the White Knight alighting, came and took the white shield from the king, and said, “Thou hast done great folly, for this shield ought never to be borne but by one who hath no living peer.” And turning to the squire, he said, “Bear thou this shield to the good knight, Sir Galahad, and greet him well from me.”

それで報せをガラハド卿にもたらす役の従者を引き連れ,バグデマグス王は出発した。そして2マイルも行かないうちに彼は美しい谷で隠者の庵を見つけ,更に鎧も馬も何もかも白で揃えた1人の騎士がやって来て,速度を上げて自分に向かってくるのが見えた。2人がぶつかり合うと,バグデマグスは槍を白騎士の盾に当てて折ったが,自身は肩に重傷を負わされ馬から落馬した。それから白騎士は下馬し,近づいて王から白い盾を奪い,こう言った。「君は非常に愚かな事をした。この盾は比類なき1人しか携えてはならぬ物なのだ」 そして従者の方を向き,「この盾を名騎士ガラハド卿に持って行き,宜しく伝えてくれ」と言った。

brake his spear upon the White Knight’s shield について。映画『ロック・ユー!』では,馬上槍試合において,相手の鎧などに槍先を当てて折れば得点です。しかし落馬すると負けで,馬を奪われるというルールになっています。

 

“In whose name shall I greet him?” said the squire.

“Take thou no heed of that,” he answered; “it is not for thee or any earthly man to know.”

“Now tell me, fair sir, at the least,” said the squire, “why may this shield be never borne except its wearer come to injury or death?”

“Because it shall belong to no man save its rightful owner, Galahad,” replied the knight.

「何というお名前でお伝えすれば宜しいですか?」従者は言った。

「それは気にするな」彼は答えた。「君やこの世の者が知るべき事ではない」

「せめてこれは教えて下さい騎士様」従者は言った。「何故この盾を身につけると怪我をするか死ぬのですか?」

「何故ならそれは相応しい持ち主であるガラハドの物だからだ」騎士は答えた。

 

Then the squire went to his master, and found him wounded nigh to death, wherefore he fetched his horse, and bore him back with him to the abbey. And there they laid him in a bed, and looked to his wounds; and when he had lain many days grievously sick, he at the last barely escaped with his life.

“Sir Galahad,” said the squire, “the knight who overthrew King Bagdemagus sent you greeting, and bade you bear this shield.”

“Now blessed be God and fortune,” said Sir Galahad, and hung the shield about his neck, and armed him, and rode forth.

それで従者が主人の所へ行くと,王は瀕死の傷を負っていた。それゆえ彼は馬を連れて来て,彼を僧院に連れ帰った。そして一同は彼をベッドに寝かせ,傷を手当てした。そして何日も恐ろしい病気にうなされ,遂に辛うじて死を免れた。

ガラハド卿」従者は言った。「バグデマグス王を倒した騎士は貴方に挨拶し,この盾を貴方が持つよう言いました」

「神に祝福あれ」とガラハド卿は言い,盾を首にぶら下げ,武装し,出発した。

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聖杯探索編はまだまだ続きます。      

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