『ウィッチャー』原作小説を読み,お役に立ちそうor面白そうな単語を紹介するコーナーです。その28はこちら。
(281) deflect「逸らす」
ロマサガシリーズに剣技「ディフレクト」がありますね。シリラが「振り子をパリィできない」と言うのに対し,ゲラルトが「振り子をディフレクトするんじゃない。自分をディフレクトするんだ。力ではなくスピードだよ」と言っています。この巨大な振り子はモンスターの代わりです。巨大なモンスターを剣でいなすことは無理なので,避けろと言っているわけです。
(282) floe「流氷」
flow「流れる;流れ」と同音で,おそらく同語源ですね。冬が終わり,春が来ています。
(283) fend for oneself「自活する,自力でやっていく」
fend は車のフェンダーの fend で「かわす」です。自力でかわす→自力でやっていくということでしょう。
(284) frivolously「不真面目に,面白半分に」(↔️seriously)
「ランバートとコーエンは若者らしくふざけた話ぶりだがいざとなったら孤児を助けるぞ」とヴェセミルがトリスに言っています。
(285) deliberate「熟慮する;故意の,慎重な」
deliberate on how to stop war from breaking out「戦争が勃発する方法を熟慮する」という形で登場しました。トリスのセリフです。トリスはキーラ・メッツと共にテメリアのフォルテストに味方しているようです。
(286) vulture「ハゲワシ」
「戦争はまるでハゲワシのように私たちの頭上を旋回している」という比喩で登場しました。vulture fund は「ハゲタカファンド」です。
(287) crystal clear「極めて明白な;澄んだ」
「水晶のように透明な」からの比喩です。『ジーニアス英和辞典』に載っており,登場人物特有の言い回しではありません。
(288) hide one's head in the sand「現実を見ない」
「顔を砂に埋める」からの比喩です。トリスは戦争が起ころうとしているという政治の話をしたがり,ウィッチャー達は怪物を狩って儲けるという話をしたがり,議論が合いません。戦争なんて傭兵稼業にピッタリなのに,ウィッチャーは怪物退治の方がいいんですかね。
(289) shoulder to shoulder「肩を並べて」
歩く時にも使えるし,協力する時の比喩にも使えます。ゲラルトが「肩を並べて一緒にニルフガードと戦って欲しいのか?」とトリスに言っています。
(290) butt into...「……に口出しする」
butt には様々な意味が(尻,銃の台尻など)ありますが,ここでは「頭突きする」→「割り込む,口を挟む」です。シリラがトリスに同調し「ニルフガードと戦う」と叫んだのに対しランバートが「大人の会話に入ってくるな」とたしなめました。シリラはニルフガードにシントラを攻め滅ぼされているから当然ですね。ニルフガード皇帝エムヒルの子でもあるのですが。
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