フレイニャのブログ

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Asgard Stories 10:ドワーフ,フェンリル用の鎖を作る

Asgard Stories

トールが作った鎖ではフェンリルを拘束できなかったAsgard Stories 9の続きです。

 

First spoke Frey, the god of summer and king of the fairies. “Hearken to me, O lords of Asgard!” he said. “I have not won a brave name in battle, like the noble Tyr, neither have I done such mighty deeds as the great Thor and others of our heroes. Instead of fighting giants and monsters, I have spent most of my life in the woods, among the flowers, listening for hours to the birds. Many things have I watched, some perhaps that my brothers thought too small to be worthy of notice. I have learned many lessons, and the greatest of them all is to know how much power there is in little things, and to see how often the work, done quietly, and hidden from the eyes of men, is the finest and the most wonderful. Since we cannot make a chain strong enough to bind Fenrir, let us go to the little dwarfs, who work in silence and in darkness, and ask them to make us a chain!”

まず口を開いたのは夏の神で妖精たちの王,フレイでした。「お耳をお貸し下さい,アースガルズの主よ! 私はテュール君のように戦いで有名を馳せたこともなく,またトールの兄貴や他の諸兄のように力仕事をしてきたわけではありません。巨人や怪物と戦う代わりに,私は生活の大半を森の中で,花に囲まれ鳥たちの声を何時間も聞いて過ごしてきました。多くの物を見てきましたが,中には諸兄らにとっては小さすぎて目に止める価値のないものもあったかもしれません。多くの教訓を学んできましたが,中でも一番のものは小さき物の中に如何ほどの力があるのかを知り,静かに,人の目に触れずになされた仕事が最も洗練され素晴らしいということが如何ほど多いかを知ることでした。我々にフェンリルを縛るほど丈夫な鎖を作り得ぬのなら,静かに,暗闇の中で働いている小人達の所へ行って,彼らに鎖を作ってもらおうではありませんか」

hearkenはlistenの文語体です。

noblegreatは名前の前についていることから敬称と解し「君」「兄貴」のように訳してみました。

・闇の妖精ドワーフは,ドヴェルグdvergrと言うそうです。

 

The Allfather’s troubled face grew brighter as he heard Frey speak, and he bade him send a messenger quickly to the dwarfs, to order a chain made as soon as possible.

フレイの演説を聞くとオーディンの曇った顔は明るくなり,フレイに対して,すぐに使いを小人達の下へ遣って,できるだけ早く鎖が作られるよう命令せよと告げました。

badeはbidの過去形ですが,古語では「命じる」の意があります。bid O to-V=order o to-V

order a chain madeはorder O (to be) 過去分詞「Oが…されるよう命令する」です。「ドワーフに命令(order)するようフレイに命令(bid)した」という構造になっています。

 

TYR AND THE WOLF — II

So Frey went out, leaving the Æsir in their trouble, and came to his own lovely home, Alfheim. There everything was bright and peaceful, and the little elves were busy and happy. Frey found a trusty messenger, and sent him with all speed to the dwarfs underground, to order the new chain, and to return as soon as he could bring it. The faithful servant found the funny little dwarf workmen all busy in their dark rock chambers, far down inside the earth, while at one side, in a lighter place, sat their king. The messenger bowed before him, and told him his errand.

そこでフレイは出ていって,困っているエーシル達のもとを離れ,自分自身の美しい国アルフヘイムにやって来ました。そこでは全てが明るく輝き,穏やかで,小さなエルフ達が忙しくも楽しそうにしていました。フレイは信頼の置ける使者を見つけ,全速力で地下のドワーフ達の所へ遣り,新しい鎖を注文して,鎖を持ってくると同時に戻ってくるよう言いました。その忠実なしもべは,奇妙な小人達の労働者がみな地中奥深くの暗い岩屋で忙しくしている一方,彼らの王はやや明るい所に座っているのに気づきました。使者はその王にお辞儀をし,王に用事を伝えました。

trustyは「信頼できる」という意味ですが,trustworthyも重要語です。なおフレイの信頼の置ける使者とはキールニルです。フレイの幼馴染で,エルフではなく人間ではないかと言われています。

in a lighter place, sat their kingのtheir king「彼らの王」をフレイと誤読しないよう注意です。これはドワーフ達の王です。lighterなので「多少は明るい」ということでしょう。ドワーフは日光を浴びると死ぬそうです。

・というわけで最後のtold him his errandのhimは「ドワーフの王」,his errandは「使者の用事(事実上フレイの用事)」と取ります。

 

The dwarfs were a wicked race, but they were afraid of Odin, for they had not forgotten the talk he once had with them, when he sent them down to work in darkness underground, and since that time they never had dared disobey him. The dwarf king said it would take two days and two nights to make the chain, but it would be so strong that no one could break it.

ドワーフ達は意地の悪い種族でしたが,オーディンのことは恐れていました。というのも以前オーディンが彼らに説教をし,そして彼らを地下の暗がりに追いやって働かせたのを覚えていたからであり,それ以来彼らは決してオーディンに逆らおうとはしませんでした。ドワーフの王は鎖を作るのに2日2晩かかるが,誰も壊せない鎖を作れると言いました。

dare V「敢えてVする」は,肯定ではdare to-Vの方を好みます(例外はI dare say「たぶん」)。今回はneverがあり否定なのでdare V,ということでしょうか。

it would takeのtakeは「取る・奪う」→「かかる」ですね。「時間がかかる」のit takes… は2020/2/22の記事で詳しく解説しており,更にそれを用いて「素質」を表す方法も解説しています。

 

While the busy dwarfs were at work, the messenger looked about at the many wonderful things: the great central fire which burns always in the middle of the earth, watched and fed with coal by the dwarfs; above this, the beds of coal, and bright precious diamonds, which the dwarfs took from the ashes of the fire. In another place he watched them putting gold and silver, tin and copper, into the cracks in the rocks, and he drank of the pure, underground water, which gives the Midgard people fresh springs.

ドワーフ達が忙しく作業する間,使者はその近くで不思議な光景を目にしました。巨大な中央の火が地中で絶えず燃え盛り,これをドワーフ達が見張り,石炭を焚べていました。この上には石炭や輝く貴重なダイヤモンドの層があり,それらはドワーフ達が炉の灰から取ったものでした。別の場所で使者はドワーフ達が金・銀・錫・銅を岩のひび割れに入れているのを見たり,また綺麗な地下水を飲んだりしました。それがミズガルズの人々に新鮮な泉を提供していました。

・looked about at... のaboutは前置詞ではなく「その辺で」という副詞でしょう。

fed with coalはfeed A with B「AにBを与える」の受動態ですね。目的語だったAは前にあるthe great central fireです。

the ashes of the fireは「火の灰」は変なので「炉の灰」とします。

drank of... はdrank... と違い「…の水の一部を飲んだ」ということで,Asgard Stories 7の「ミーミルの泉」の所でも使われています。

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前回出てきたミョルニルドワーフが作ったと言われていますが,ドワーフはどんな鎖を作るのでしょうか。そもそもあのフェンリルに効果を発揮するのでしょうか?続きは次回に!

 


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