前回(2020/2/20)のブログで,「共通点」のような名詞がwhat節を使って表現できることを示しました。
今回もwhat節を使って「素質」を表現する方法を紹介します。
まずは基本かつ重要な,「NがVするのに〈時間〉がかかる」から。
It takes (N) 時間 to-V「(Nが)Vするのに時間がかかる」
→It took (me) five hours to get there.「(私が)そこに着くのに5時間かかった」
→How long does it take (N) to-V?「(Nが)Vするのにどれくらいの時間がかかりますか?」
(N)の部分,(me)の部分は,特に誰と指定しないなら省略できます。
さらに〈時間〉以外にも,必要となる〈人数〉〈素質〉を持ってこられます。
It takes (N) 人数 to-V「(Nが)Vするのに人数が必要だ」
→It takes two to quarrel.「喧嘩するには2人必要だ」→「喧嘩両成敗」
It takes (N) 素質 to-V「(Nが)Vするのに素質が必要だ」
→It takes some courage to say no.「ノーと言うには一定の勇気が要る」
このtakeは「必要とする」ということになりますが,「取る・奪う」から「必要とする」の意味になったのでしょう。
なお,「〈お金〉が必要だ」という場合は,takeの代わりにcostを使います。
It costs (N) お金 to-V「(Nが)Vするのにお金がかかる」
→How much does it cost (N) to-V?「(Nが)Vするのにどれくらいのお金がかかりますか?」
costは「犠牲にさせる」ですから,〈お金〉の代わりに〈命〉などを持ってこられます。
It cost him his life to-V「Vすることは彼に命を犠牲にさせた」「Vすることで彼は命を失った」
takeに戻りましょう。
It takes some courage to say no.「ノーと言うには一定の勇気が要る」
この,some courageの部分を問うて,「どんな素質が必要か?」と尋ねるには,some courageの部分を疑問詞whatにし,疑問文語順にして,
What does it take to-V?「Vするにはどんな素質が必要か?」となります。
なお,〈時間〉を聞くには
How long does it take to-V?
〈人数〉を聞くには
How many people does it take to-V?
ですね。
この疑問文What does it take to-V?「Vするにはどんな素質が必要か?」を肯定形に戻すと,
what it takes to-V「Vするのに必要な素質」ができます。
ある職業になるのに必要な素質の場合は,
what it takes to be a secretary「秘書になるのに必要な素質」のようになりますね。
「Vするのに必要なすべての素質」と言いたければ,
all (that) it takes to-Vとなります。
All it takes (to-V) is...「(Vするのに)必要なすべてのものは…」→「(Vするには)…だけがあればいい」
先程も言いましたが,takeはneedのような意味なんですね。
All it takes is N. は,ビートルズの曲名にも使われている,
All you need is N.
に似ていますね!(All you need is love.)
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