ゲーム会社,ゲーム雑誌会社への転職を夢見ているフレイニャです笑
「アサシンクリード・ヴァルハラ始めてみました」「アサシンクリードヴァルハラプレイリポート続き!」に引き続き,このゲーム3本目のレビューになります。イングランドを制圧し,「結社」も総長まで突き止めて壊滅し,一応の「メインストーリークリア」となりました。
(1)西暦何年の出来事を題材にしているか
いわゆるヴァイキングの時代ですが,正確に何年頃か調べてみました。ゲームではマーシア王バーグレッドを追放し,チェオウルフを担いでマーシア王にする(その息子チェオベルトは武者修行のため主人公のグループに加わる)という流れがあります。ウィキペディア日本語版で「マーシア王国──歴代のマーシア王」を調べると2人の名前が出てきました!
・ベオルートウルフ(Beorhtwulf,840-852)
・ブルグレド(Burgred,852-874)
・チェオルウルフ2世(Ceolwulf II,874-883)
・エゼルレッド2世(Aethelred II,883-911)
このブルグレド(Burgred)がバーグレッドに,チェオルウルフ2世(Ceolwulf II)がチェオウルフにそっくりですね! 更に「ブルグレドは874年追放され」という文言もありました。この追放劇がゲーム内で描かれるので,「このゲームの舞台は874年前後」と言うことができます。ストーリーを進めるとシグルドと一緒に一旦ノルウェーに帰るイベントがあり,その際「877年」と表示されますが,「3年余りをイングランドで過ごした」と考えればよいでしょう。
主人公たちがバーグレッドを追放しチェオウルフにすげ替えた理由として,ゲーム内ではバーグレッドがデーン人を徹底排斥する派であったのに対し,チェオウルフがデーン人との共存共栄派であったことになっています。史実でもそうであったかまでは確認できていません。
なおこのゲームの最大のライバルはウェセックス王アルフレッドですが,在位871-899年ですから矛盾しません。このアルフレッドはヴァイキングの侵攻を食い止めた王として名高く,アルフレッド大王(Alfred the Great)と言われる,歴史上の人物です。アルフレッドはヴァイキングの侵攻をある程度で食い止め(イングランドから追い出すことはできず),ロンドンも奪回し,ヴァイキング(デーン人,ノース人)と和議を結びます。この結果デーン人たちが治めても良いとされた地域のことをデーンロウ(Danelaw)と言いました。イングランド東北部です。
↓の黄色い部分がデーンロウです。結構広いですね。
↑がゲーム内のアルフレッド。↓がウィキペディアのアルフレッド
ところで,デーン人達の侵攻を受けるアングロ・サクソン人ですが,彼らも「ゲルマン人の大移動」の時代にヨーロッパ大陸から侵入してきた民族であることを忘れてはなりません。サクソン人とはドイツのザクセン地方から来たということなのです。なお「ウェセックス」は「西(West)のサクソン」,「エセックス」は「東(East)のサクソン」,「サセックス」は「南(South)のサクソン」のことかと思われます。
(2)北欧神話篇完結
アースガルズ(神界)からヨトゥンヘイム(巨人界)へと旅し,最後にアースガルズに戻って,北欧神話ストーリーラインも一応終えました。フェンリルとのタイマンが熱かったですね。
(3)ヴィンランド篇(北米大陸)
ヴァイキングはアイスランド,グリーンランド,そして北米大陸まで到達しました。グリーンランドは今もデンマーク領ですね。
ヴィンランドで面白かったのは,一旦装備無しで潜入するため,初心に帰ったプレイが出来ることです(狼にも気が抜けない)。装備は現地で調達する資源を物々交換で入手していきます。
(4)シグルドが正気に返る
狂信者フルケに狂わされ常軌を逸し気味だったシグルドを,ヴァルハラまで連れて行った結果,正気に返らせることができました。
(5)様々な盟友,そして大王アルフレッドとの戦い
アルフレッドの治める西南部以外を制圧すると,アルフレッドとの決戦となり,これに勝利すれば「イングランド制圧」となります。しかしいわゆる「武力統一」ではありません。各地の様々な首長と同盟した上での「同盟統一」です。その同盟首長たちとともにアルフレッドと戦うわけです。
デーン人のリーダー格であるグスルムはWikipediaにも項目がある歴史上の人物です。
(6)結社の壊滅
イングランド制圧後も残存している「結社」の構成員を1人ずつ始末していき,最後に総長の正体を暴き,総長を「打倒」した上で「結社」ストーリーラインも終結となります。
(7)オーログで勝つコツ
オーログというボードゲームは最初ワケワカメですぐ敬遠してしまったのですが,実はとても単純なゲームでした。サイコロの面のいずれかに,赤線で縁取りされた面があるのですが,その面を出すと特別なトークンが貰え,それを一定枚数使って強力な必殺技を放てるのです。よってサイコロを振ったら,赤い縁取りのサイコロのみキープし,他は全て捨てます。それを繰り返してできるだけトークンを集めてください。トークン8枚で石を5つ殺せる必殺技が手軽で良いでしょう。
そういう意味では,オーログは奥の深い戦略ゲームと言うよりは運次第のゲームと言えるでしょう。実際「運を試そう」みたいな台詞もあったと思います。
↓(2021/4/1追記)実際にオーログで1回負け,次に勝つ動画をアップしました。負け方,勝ち方見てみて下さい。
(2021/5/23追記)1点微修正。赤枠以外は全部捨てろと書きましたが,敵からトークンを1枚奪える「手」のマークなら,実質トークンが1増えるので,赤枠でなくてもキープする価値がありました。赤枠で「手」マークならなお良しですね。
(8)拠点をレベル6に
襲撃できる所を全て襲撃して物資を集めきったら,拠点がレベルMaxの6にできる物資が集まります。私はこの(8)まで終えました。所要時間は130時間,戦闘力は406で,マスタリーポイントを10ほど積んだ状態です。
(9)この後何をやる?
「イングランド制圧」「結社を壊滅」「拠点レベルをMAX」を達成すると,後やることは,
・全ての財宝・謎・収集品のコンプリート
・DLCを待つ
でしょう。100%のコンプリートに拘る必要はないと思いますが,外せないのはDLCですね。「ヴァルハラ」にはアイルランドとパリというDLCが予定されています。「ヴァルハラにアイルランドが追加されるインパクト」というのは「ウィッチャー3にトゥサン(血塗られた美酒DLC)が追加されるインパクト」に等しいでしょう。実はフレイニャは,アイルランドDLCのことを知るまで当分ヴァルハラを買うつもりがなかったのです! でも「アルスターの猟犬」の全訳によってアイルランドへの愛着が湧いていた私は,アイルランドDLCに居ても立ってもいられなくなってヴァルハラを購入したのでした。夢にまで見た(嘘)ボイン川やシャノン川が見られるなんて楽しみです!
以下公式サイトからの引用
“拡張コンテンツ「ドルイドの怒り」:アイルランドへ旅立ち、古代ドルイド教の秘密を解き明かせ。不気味な森と眩い風景の中を突き進みながら、ゲール人の王たちへの影響力を高めろ。”
“拡張コンテンツ「パリ包囲戦」:ヴァイキングの歴史上最も野心に満ちた戦いを追体験せよ。城塞都市パリに潜入し、敵の秘密を明らかにしろ。戦士団の未来を守るため、戦略的な同盟を確立するのだ。”
(10)グングニル入手!(2021/4/1追記)
こちらの動画を見てグングニルを取ってきました! フレイニャは「二刀流・重」(両手持ち武器を片手持ちにできる)を使った2本槍プレイなので,絶対に欲しい槍ですね!
(11)さいごに
DLCでレビューを書くかは未定ですが,取り敢えず『ウィッチャー3』『アサシンクリード・オデッセイ』と同じ95点にしておきましょうかね。「ヨムスヴァイキングを常時連れ回したい」とか幾つか小さな改善希望はありますが,今作には他の神ゲーを(おそらく)意識しつつ,より面白いゲームにしたいという心意気が感じられました。その点を特に評価したいと思います!