フレイニャのブログ

new!!→【ガチ英文法解説】カテゴリ創設! 元鉄緑会社員兼講師の英語・ゲームブログです。ツイッターの相互フォローと,英文法・英単語の質問を(ガチで)募集中です。質問・ミス指摘はコメント欄か,こちらにお願いします→ kfreynya@gmail.com

形態素 “con” — 紛らわしい単語シリーズ3(cooperateとcorporate)

前回の接頭辞"de"に続き,これまた鬼門の"con"です。

これも大別して2つの意味があるため厄介ですが,"de"のように「逆に思える2つの意味」ではないため,ましかも知れません。

ただ単語数がかなり多いので,「con-系は嫌だ('A`)」と思う人は多いのではないでしょうか

con [com, col, cor, co]

(1)「一緒,共に,同じ」

(2)強調

意味のズレは大きくないですね(・∀・)

なお,

・com は b,m,p の前(combinecommitcompromise

・col は l の前(collaborate

・cor は r の前(correspond

・co は母音などの前(coeducation

 

(1)「一緒,共に,同じ」

convenient「便利な,都合が良い」(一緒に(con)来る(ven)→「都合が良い」)

convention「会議・大会;しきたり・慣習・因習」(一緒に(con)来る(ven)→「会議」→「会議で決まったしきたり」)

congress「議会」(一緒に(con)行く・進む(gress))

 cf. progress「進歩する」↔️regress「後退する」

condominium「1️⃣分譲マンション,コンドミニアム,2️⃣共同管理」(一緒(con)+dominium(所有権))

combine「結びつける」

commit「関わる,託す,(罪を)犯す」(一緒に(com)送る(mit))

company「同席・同行,来客,仲間;会社」(一緒に(com)パン(pan))

↓フランス語で「パン」は pain。小和田哲男チャンネルによると「パン」は「金平糖(コンフェイト)」「カルタ」「タバコ」など共に南蛮文化(ポルトガル語)として入ってきたという。

fr.wikipedia.org

www.youtube.com

compassion「同情,憐れみ」(同じ(com)情熱(passion))

compromise「妥協する」(一緒に(com)約束(promise))

※ただし「ンプロマイズ」のような発音になるので注意(下線が第一強勢)

collaborate「協力する」(一緒に(col)労働(labor))

※「コラボ」の元

第二次世界大戦時のフランスの対独協力のことを「コラボラシオン」と言います

ja.wikipedia.org

correspond「一致する,通信する」(一緒に(cor)反応する(respond))

coeducation「共学」(一緒に(co)教育(education))

copilot「副操縦士」,coproducer「共同制作者」のように「一緒に……する人」の場合は常に co-。

 

(2)強調

confine「限定する」(fin「終わり」)

condense「濃縮する」(dense「濃い」)

concise「簡潔な」(cise, cide「切る」)

confidence「信頼,自信」

 

まだまだ大量にありますが,(1)は「一緒に」を手がかりに覚えやすいものが多いですね。

なお,この com に m が続く単語は,mが2連続することになります(command,communicate,committee,commercial,common)。特に committee「委員会」は m と t と e がダブるので要注意です。

ただし comet「彗星」は別語源なのでmは1つです。

 

(3)では今回の「紛らわしい単語」シリーズです

cooperate「協力する」(共に(co)作業する(operate))

corporate「法人の,企業の」

"corp"は「体」です。「団」→「法人」となったと考えられます。

corpse「死体」 ※「コープス」のような発音

corps「団,部隊」 ※“ps” は脱音し「コーア」のような発音

「フライコール[フライコーア]Freikorps」とは第一次世界大戦の前後にドイツで社会主義勢力を攻撃した「ドイツ義勇軍」ですね。「コール・ド・バレエ corps de ballet」は「バレエ団」です。

 

con などから始まる単語はややこしくて厄介に思えるでしょうが,よく見て分解して意味を思い出すようにしましょう。

 

接頭辞"de"に関してはこちらになります。

www.freynya.com

こんなのも書きました。

www.freynya.com

www.freynya.com