フレイニャのブログ

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東大の文法問題から表現を覚えましょう(13)

四阿

(12)に引き続き,(13)です。2003年のを見ます。

 

()内の語を並び替えて記号で答えよ。(3),(5)については文頭は大文字で始めるというルールは無視して良い。

※実際は2番めと6番目に来るものの記号だけ答えれば良いのですが,実質一緒なので全部の並び替えを「ア−エ−イ−オ−ウ」のように示しましょう。

 

(1) I cannot imagine how anyone (ア can イ convince ウ easy エ expect オ Sue カ to キ to be).  She never listens to anyone.

 

(2) Look at the sign. It says, 'At no (ア be イ door ウ left エ must オ this カ time キ unlocked).'  I wonder what's inside.

 

(3) (ア for イ newspapers ウ the エ the last オ they カ thing キ wanted ク was) to find out that they were soon to be married.  They had not even told their friends or relatives about it.

 

(4) No one (ア any イ as ウ behaves エ has オ he does カ idea キ John ク why).  He is so unusual.

 

(5) (ア be イ by ウ close エ investigation オ owned カ revealed キ the store ク to) terrorists, which shocked the customers.

 

解説

私の「東大文法問題」シリーズでは初めて見る並び替え英作文ですね。まず解き方の基本を解説します。

並び替えの組み合わせ数は2語なら2×1で2通り(ア-イ か イ-ア),3語なら3×2×1で6通り,4語なら4×3×2×1で24通りと増えていきます。5語だと実に120通りですね! 大体受験問題ではア〜オの5語くらいが多いと思いますが,今回のはキ,クまであります。ア〜クだと40,320通りもあるのです……

そこでやるべきは,語群の何語かをグループ化してこの組み合わせ数を減らすことです。語群を眺め,「この3語は一緒に使われるだろう」と1語にできれば,組み合わせ数が格段に減ります。まずこのグルーピングをしましょう。パターン認識ということですから経験量が必要です。

 

(1) I cannot imagine how anyone (ア can イ convince ウ easy エ expect オ Sue カ to キ to be).  She never listens to anyone.

2つのグループが認識できれば強いです。1つ目は,easy to convince「信じさせやすい,簡単に納得させられる」。これはdifficult to please「喜ばせにくい,気難しい」の応用です。

He is hard to please.「彼を喜ばせるのは難しい」「彼は気難しい」

She is easy to convince.「彼女を納得させるのは簡単だ」「彼女はすぐ人の話を信じる」

 

2つ目はexpect 人 to-V「当然人がVするだろうと思う」です。Sueは人名ですからexpect Sue toがグルーピング出来るわけです。選択肢には to と to be がありますが,toはeasy to convinceで使うので,to beが残ります。よって,expect Sue to beです。

 

以上のことができればeasy to convinceexpect Sue to beのどちらが前かは簡単です。easyは形容詞ですからto beの後ろに来られます。ということでexpect Sue to be easy to convince「スーは当然,人の話を簡単に信じるだろうと思う(期待する)」です。

アのcanが残っていますがhow anyone can...?「……できる人がどうしていようか?」は自然な語順ですので,アが先頭で自然です。以上より答えは

I cannot imagine how anyone can expect Sue to be easy to convince.

オキウイ です(2番目と6番目に下線を引いています)。なお,第2文の「彼女は人の話を聞かないのだから」は内容的なヒントになっています。

 

(2) Look at the sign. It says, 'At no (ア be イ door ウ left エ must オ this カ time キ unlocked).'  I wonder what's inside.

今回はカッコに入る前のAt noと,カのtimeがat no time「いかなる時においても……ない,決して……ない」とグルーピングできます。先頭がカ(time)固定と分かるだけでも随分楽になるでしょう。ちなみに,in no timeは「まもなく」です。at no timeとin no timeは似ているのにまるで逆の意味になりますから,区別に注意しましょう。区別の仕方は以下の記事で解説しています。

www.freynya.com

 

at no timeの話に戻りますが,これやnever,only yesterdayのような否定語・準否定語が文頭に立つと,〈否定語文頭倒置〉というのが起こります。

Never did I dream of such a thing.「そんなことは夢にも思わなかった」

上の文はNeverが文頭に立つことでI dreamed→did I dreamという倒置を起こしています。これが〈否定語文頭倒置〉です。

At no timeが文頭に立っても倒置が起こります。語群を見るとmustがありますので,mustを使った倒置が続くはずです。「主語 must V」→ 倒置して「must 主語 V」ですね。

では「主語」と「V」を探しましょう。「V」は原形です。「主語」はthis door,「V」はbeでしょう。ということで,

At no time must this door beです。

この後ですが,残る語群はウ left,キ unlockedです。これがそのまま続きます。 

At no time must this door be left unlocked.

ですね。解説しますと,

leave O C「OをCの状態で放置する」というのがあります。

leave the door open「ドアを開けたまま放っておく」

leave the door unlocked「ドアを施錠せずに放っておく」

です。これらを受け身にすると,

the door is left open「ドアは開けたまま放っておかれている」

the door is left unlocked「ドアは施錠されずに放っておかれている」

となり,be left unlockedは「施錠されずに放置され(てい)る」という意味です。一般的には,be left+形容詞・分詞で「……な状態で放って置かれる」です。

以上より,

At no time must this door be left unlocked.

「決して(いかなる時においても)このドアを施錠せずに放置してはならない」

オイアキ です。なお,第2文の「中に何があるのだろう」は内容的なヒントになっています。

 

(3) (ア for イ newspapers ウ the エ the last オ they カ thing キ wanted ク was) to find out that they were soon to be married.  They had not even told their friends or relatives about it.

the last thing「最後のこと」が恐らく繋がり,その後もthey wanted「彼らが望んだ」と繋がり,次にwasが来るでしょう。the last thing they wanted was...「彼らが望んだ最後のことは……だった」→「彼らが決して望まなかったことは……だった」です。まずこれを推定すれば,あとはアイウしか残っておらず,アイウからは恐らくfor the newspapersができます。この「新聞にとって??」を処理できれば完成です。

ここで文脈を取りましょう。カッコの後ろは,「彼らが間もなく結婚することを発見する」です。第2文は「友達や親戚にすら話していなかった」です。

この文脈から,「新聞に知られたくなかった」という風にすれば良いのでは? と気づけば勝ちですね。

The last thing they wanted was to find out that they were soon to be married.

のままでは,「彼ら自身が彼らの結婚を発見することを,彼らは望んでいなかった」というおかしな意味になっているので,to find outの直前にfor the newspapersを挿入します。to-Vの直前のfor...  はto Vの意味上の主語を表し,「(自分達ではなく)新聞が発見すること」とできるのです。

The last thing they wanted was for the newspapers to find out that they were soon to be married.

「彼らがまもなく結婚すると新聞が知ることを,彼らは決して望んでいなかった」

オキクウイです。

 

(4) No one (ア any イ as ウ behaves エ has オ he does カ idea キ John ク why).  He is so unusual.

まずhave no idea「分からない」がグルーピングできますが,主語がNo oneとなっているので,No one has no ideaとnoを重ねるのはおかしく,No one has any idea(エアカ)です。これで「誰も分からない」ですが,何か「分からない」のかが続くはずで,クにwhyがあるので,

No one has any idea why...(エアカク)「なぜ……かは誰も分からない」でしょう。残る語群は

as,behaves,he does,Johnです。whyの次に来る主語はJohnのはずで,asは接続詞(as S V)でしょうから,John behaves as he doesでしょう。

No one has any idea why John behaves as he does.

「ジョンがなぜ,ジョンが振る舞うように振る舞うのか,誰も分からない」

この「ジョンはジョンが振る舞うように振る舞う」というのは英語にありがちな表現で,「ジョンはそのように振る舞う」という意味です。

「ジョンがなぜ,そのように振る舞うのか,誰も分からない」

カクキイオ です。

 

(5) (ア be イ by ウ close エ investigation オ owned カ revealed キ the store ク to) terrorists, which shocked the customers.

 第一にclose investigstion「綿密な調査」を疑うことが肝要です。さらにrevealed「暴露した」を続けて,close investigstion revealed...「綿密な調査が……を暴いた」です。

ここからはrevealの使い方を知っている必要があるでしょう。もちろんreveal that...「……ということを暴く」はあります。しかし今回はこれではなさそうなので,次にreveal A to be B「AがBであると暴く」を疑いましょう。find も find that... のほか,find A to be B「AがBであると分かる」があります。

reveal A to be Bを疑うことさえできれば,

Close investigstion revealed the store to be owned by terrorists,

「綿密な調査が,その店がテロリストによって所有されていると暴いた」

カキクオイ です。このあとのwhich shocked the customersは,「そしてそのことは,店の顧客にショックを与えた」です。

この問題は,「店(the store)」があるから「閉める(close /kloʊz/)」だというのは出題者の引掛けであり,close /kloʊs/ investigation「綿密な調査」を疑えることが必要です。ここは語彙力ですね。minute /maɪnjúːt/ examination「精密検査」といった表現もありましたね。

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いかがでしたでしょうか。並べ替え英作文はパズル要素があって楽しいですよね。でもそれは十分に時間があってのことです。東大では1小問2分で解くことが理想なので相当の訓練&知識量が必要でしょう。

 

次回は1978年,次次回は1979年のを見ます。

 

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