Netflix版ドラマ『ウィッチャー』を見て役に立ちそうor面白そうな英語表現を覚えるコーナーです。その4はこちら。
(1) I don't pick sides.
「どちらの側にもつかない」「誰の味方もしない」という意味かと思います。「お金を貰って怪物を退治する。政治には介入せず,どの勢力に肩入れすることもない」というゲラルトの立場を示したものです。
(2) I will deliver her.「私が彼女をお救いします」
マウスサックの言葉。deliver「配達する」に「救出する」の意があることを知っておきましょう。deliverance は「救出,救済」です。「配達」は delivery で,delivery を「救出」の意味で使うのは(古)
(3) Your reward will be a stoning.
stone には「石を投げつける」という意味があり,stoning は「投石」。「仕事の報酬と言っても石を投げつけられることでしょう」という意味かと思われます。ウィッチャーは怪物退治をする一方,変異体なので自らも怪物扱いされることがあります。
(4) You will try to outrun the girl in the woods, but you cannot.
outrun は「追い越す,……よりも速く走る,……から逃げる」ですが,ここは「森でシリラに追いつこうとする」の意味でしょう。
(5) If we cross swords,「剣を交えたら……」
cross に「交差させる」の意味があり,cross swords は「剣を交える,戦う」です。
(6) spy on...「……をひそかに見張る,……に対してスパイ行為をする」
一応 spy... という語法もあるようですが,spy on... は知っておきましょう。なお (6) からエピソード1-2「4マルク」に入っています。イェネファーとヤスキエル(ダンディリオン)の初登場回です。
(7) I'm on the run.「私は追われているの」
シリラのセリフ。on the run「慌ただしく走り回って,急いで,追われて,逃亡中で」
(8) We should smother the fire.「火を消さなきゃ」
smother は「窒息させる,息をつけなくさせる」。ここでは「焚火の上に物を被せて,火が追っ手から見えないようにさせなきゃ」の意で使われています。シリラがダーラというエルフの少年と森で移動しています。
(9) Called it!「当たりだろ」
ポサダの酒場。ヤスキエル(ダンディリオン)はゲラルトの外見を見て「君がリヴィアのゲラルトだね」と言うと,ゲラルトは無視して去ろうとします。その背後からヤスキエルが投げかけた言葉。call には「正確に当てる,予言する」という意味があり,I called it. = Called it. で「俺の当たりだ」というわけです。
なおゲラルトがいると知った酒場の1人がゲラルトに怪物退治を依頼するのですが,前金として提示された100ダカット(ドゥカットducat)をゲラルトは150に吊り上げます。それでどれくらいの価値か気になって調べると,1ダカットは1/3クラウンだそうです。約33クラウンを50クラウンに釣り上げたわけですね。
↓ヤスキエル(ダンディリオン)役
ヤスキエル(jaskier)はポーランド語で「キンポウゲ」の意味です。なお,ドラマシリーズのどこかで女達がヤスキエルを見て「ダンディリオンよ……」と言うシーンがあります。ダンディリオンがドラマではヤスキエルと言われているからと言って,ドラマでダンディリオンという言われ方が存在しないわけではないようです。
(10) come through「成し遂げる,期待に添う」
150ダカットに値段を吊り上げられた依頼者も「あなたならきっとやってくれると思う」(I have no doubt you'll come through)と言って素直に払いました。
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