フレイニャのブログ

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『ウィッチャー』英単語ノートその25

トリス・メリゴールド

『ウィッチャー3』より

『ウィッチャー』原作小説を読み,お役に立ちそうor面白そうな単語を紹介するコーナーです。その24はこちら

 

(241) midiumistic「霊媒師の,巫女の」

「死者の霊と人間の間を取り持つ能力の」といった意味です。トリスはシリラについて,

"Ciri is a Source and has mediumistic powers." と言い,ウィッチャー達を驚かせています。midium とは「媒体;中くらいの,ミディアムの」という意味ですが,mediums で「霊媒師,巫女」という意味があります。他に media「情報媒体,メディア」も重要ですね。

a Source というのは大文字であることからウィッチャー固有の用語で,“Witcher Wiki”によると「生まれながらにして魔法を扱える人物」だそうです。なお,こうした人物は放っておくと深刻な問題を引き起こしうるので,それを知ってあなた達ウィッチャーは私を呼んだのだろうとトリスは言っています。

大文字で固有名詞なのに a が付いているのは,特殊な存在でありながら複数存在しうるからで,例えば Katoh は固有名詞ですが,a Katoh「カトウという名の人」,three Katohs「3人のカトウ」と言うことができます。

witcher.fandom.com

 

(242) menstrual「生理の,月経の」

the menses「生理,月経」。month「月」と関係ありそうな綴りですね。

 

(243) roam /roʊm/「歩き回る,放浪する」

ローミング」の元となった重要語です。Rome と同音であり,Rome とは語源関係にありませんが,「ローマ目指して歩き回る」とでも覚えましょうか。なお「関東ローム層」の「ローム」は loam です。

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

 

(244) detest「ひどく嫌う,大嫌いである」

protest「抗議する」の“test”を含み,何となくイメージしやすいと思います。では“test”は「反対する,嫌う」といった意味なのでしょうか。実は“test”は「断言する」といった意味です(testimony「証言,証明」,testament「遺言,証明」)

protest は「前に向かって(pro)+断言する(test)」ということで「強く主張する」という意味なんですね,それが「抗議する」という意味も生んだわけです。

 

(245) incessantly「絶え間なく,ひっきりなしに」

同じ行為をしつこく繰り返すと言ったイメージでしょう。ここでは,ゲラルトが落ち着きの無さからウィッチャーのメダルをいじくる様子です。

“cess” には「譲歩する,諦める,引き渡す」といった意味があり,necessary は「譲れ(cess)ない(ne)」→「必要な」です。cease も「諦める」→「止める」,incessantly は「止めることなく」→「ひっきりなしに」です。

 

(246) chapter「章;聖堂参事会,地方支部

chapter の語源は「小さな頭」らしく,上のような意味を生みました。ここでは the Chapter と大書されており,トリスら女魔術師が所属している女魔術師会の支部を指すものと思われます。

 

(247) the ease with which S V「いかに簡単にSVするか,非常に簡単にSVすること」

文法的にも重要な表現です。前置詞+関係代名詞の後には完全な文が続けます

the house in which he was born(he was born が完全な文)

the day on which he was born(同上)

前置詞が in だったり on だったりするのは house や day とのコロケーションです。

house や day というのは「普通名詞」というものですが,「抽象名詞」にもこれができます。

the degree to which they respected him(they respected him が完全な文)

これは「彼らが彼を尊敬した程度」「どれ程彼らが彼を尊敬したか」という意味です。

the ease with which he solved it(he solved it が完全な文)

これは「彼がそれを解いた容易さ(甲)」→「いかに容易に彼がそれを解いたか(乙)」→「彼がいとも容易くそれを解いたこと(丙)」でという意味です。

(甲)の訳は生硬すぎますね。(乙)の「感嘆文のような訳」は,(丙)の「very を含む訳」と実質的に同義なので,こう砕くことができます。

 

「いとも容易くSがVしたこと」を,the ease with which S V と言えることは知っておきましょう。ただし,英語でもこれを砕いて表すことができます。両方を示しましょう。

I was surprised at the ease with which she opened the door.

I was surprised how easily she opened the door.

I was surprised that she opened the door very easily.

「彼女がいとも容易くドアを開けたことに私は驚いた」

 

(248) hitch「障害;ヒッチハイクする」

ヒッチハイク」には特に障害はないので,「障害」の意味は気をつけましょう。

 

(249) vicinity「近辺,近所」

前項で登場した「障害」とは,「魔術師の素質のあるシリラをここに匿っていることが,本人のみならず近くにいる者にも害になる危険がある」という「障害」でした。

 

(250) hocus-pocus「いんちき,ぺてん」

まじない師の怪しげな呪文の言葉の擬音語が語源ですかね。

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