まず,2020/3/3の記事で触れたrespectfulを復習します。
respectful「うやうやしい,礼儀正しい」
respectableの方は,「立派な,見苦しくない(decent)」で,区別も簡単です。
“-ful”の方は「……の気持ちで一杯」
“-able”の方は「……できる,……すべき」
respectfulは「尊敬の気持ちで一杯」だから「うやうやしい」
respectableは「尊敬できる,尊敬すべき」から「立派な」
分かりやすいでしょう?
regretfulも「後悔(regret)の気持ちで一杯」→「後悔して」
regrettableは「後悔すべき」→「残念な」
です。scornfulも「軽蔑の気持ちで一杯」→「軽蔑して」です。
では,delightfulはどういう意味でしょう?
「delightの気持ちで一杯」だから「大いに喜んで」でしょうか。
実はdelightfulは「(本人が)喜んでいる」という意味ではなく,「他人にとって愉快だ」という意味なのです。「(本人が)喜んでいる」は(be) delightedです。
He is delighted.「彼は大いに喜んでいる」
He is delightful.「彼は楽しい人だ」
上に挙げた「ful=本人の気持ち」の原則は当てはまらないのです。
fearfulはどうでしょうか。「fearの気持ちで一杯」つまり「怖がって」の意味でしょうか?
これは正解です。I'm fearful.は,私が恐怖を感じているという意味です。
しかしfearfulには「人を怖がらせるような」という意味もあります。a fearful dragonは「怖がってるドラゴン」ではなく「怖いドラゴン」です。
dreadfulは「怖がって」ではなく「恐ろしい,ひどい,つまらない」という意味ですね。look dreadfulは「ひどい顔をしている」→「体調・気分が悪そうだ」という意味のようです。
言葉は生きているということでしょうか,時代背景や地域によって成り立ちが異なったり,変遷もあります。数学と違って法則が成り立ちにくい点が,数学は得意なのに英語は苦手な生徒がいる理由でしょう。
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