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There are three kinds of lies: lies, damned lies and statistics.
ウソには3つある。ウソ,大ウソ,統計である。
Mark Twain
トウェインがどういう脈絡でこのことを言ったのか調べようとしてウィキペディアで「マーク・トウェイン」を引いたら,関連項目に「嘘・大嘘・統計」という項目そのものがあり驚きました。それくらい有名なんですね。
「統計がつく嘘」に関して,ダレル・ハフ(1913-2001)の『統計でウソをつく法』というベストセラーがあり邦訳もされました(講談社ブルーバックス)。実家にあったので私も邦訳を読みました。挿絵も多くて面白かったですよ。この本,1968年(50年以上前!)に邦訳が刊行されて,今現在も販売されています。超ロングセラーですね!
★東京大学も1989年度入試に出題したことがあります。タバコを吸う人が成績が悪いのか,成績が悪い人がタバコを吸うのかは分からないといった話で,「第8章 因果はめぐる」の冒頭部分です。AとBに相関関係が認められるとき,Aが原因でBが結果なのか,逆にBが原因でAが結果なのか,はたまた,別の要素Cの結果としてAとBがあるのかなど,考えなければならないわけです。
例えば「白髪を抜くと白髪が増える」という俗説があります。確かにある人が白髪が気になって抜いていたら,徐々に白髪が増えていく。やっぱりその説は当たりなのか!
でもその背景には「白髪化の進行」があるかも知れません。
・白髪化が進行する → 気になって白髪を抜く
・白髪化が進行する → 白髪が増える
「白髪を抜く」と「白髪が増える」は共に「白髪化の進行」の結果に過ぎないかも知れないのです。