give A B = give B to Aで「AにBを与える」ですが,
deny A B = deny B to Aで「AにBを与えない」です。
受け身も可能で,
He was given B「彼はBを与えられた」
He was denied B「彼はBを与えられなかった」となります。
Bの方を主語にした受け身は,give/deny A Bから作れば,
B was given him./B was denied him.「Bは彼に与えられ(なかっ)た」ですが,
give/deny B to Aから作れば,
B was given to him./B was denied to him.ですね。
She gave him nothing. は「彼女は彼に何も与えなかった」ですが,
She denied him nothing. は「彼女が彼に与えないものはなかった」=「彼女は彼に何でも与えた」という意味です。
「否定する」のdenyについても確認しておくと,
deny...「……を否定する」
deny that...「……ではないと言う」
deny Ving「(現在または過去に)Vしていないと言う」
deny having 過去分詞「(過去に)Vしていないと言う,Vしなかったと言う」
以前のことだと明確にしたければdeny having 過去分詞ですが,文脈上明らかならばdeny Vingで以前のことも言えます。
このことはregretなどにも言えますね。
regret seeing him「彼に会ったことを後悔する」(=regret having seen him)