英語の名言19に引き続き,20です。
(20)
A wise person does at once, what a fool does at last.
賢者は最初にやる,愚者が最後にやることを。
John Dalberg Acton(1834-1902,イギリスの歴史家)
A wise person does「賢者はやる」の目的語はwhat a fool does at last「愚者が最後にやること」ですね。でもこの目的語は長いので,at once「すぐに」のあとに回されました。これに似ている構造が
Never put off until tomorrow what you can do today.
「今日できることを明日に延ばすな」です。put off「延期する」の目的語がwhat you can do tadayですが,目的語をput offの直後に書くと
Never put off what you can do today until tomorrow.
となり,座りが悪くなりますし,todayとuntil tomorrowという矛盾した時間表現が連続してしまいますので,長い目的語を後ろに回しましょう。他にもAsgard Stories 20で,make ready the wedding feast「披露宴を準備する」という表現がありました。これもmake O C「OをCにする」を使ってmake the wedding feast readyですが,readyが前に出てmake ready the wedding feast(make C O)となっていますね。5文型の言葉で言えば「SVOCのOが長過ぎるとき,SVCOとなることもある」です。
John Dalberg-Actonはイギリスの歴史家,思想家で,下院議員を務めたこともあるそうです。彼は「絶対的権力は絶対に腐敗する」(absolute power corrupts absolutely)という言葉で有名のようですね!
これで「賢者愚者編」は終了です。次回からは様々なジャンルの名言となります。