英語の pn-,ps-,pt- で始まる単語は p が脱音し黙字となります。
ptomaine「プトマイン」(英語では/tóʊmeɪn/)屍毒(死体が腐敗してできる有毒物質)
ptyalin「プチアリン」(英語では/táɪəlɪn/)唾液に含まれる消化酵素(アミラーゼ)
pteranodon「プテラノドン」※pter「翼」+an「打消」+odon「歯」
※「ターミガン」のような発音
psalm「賛美歌」
※「サーム /sɑːm/」。p も l も無音(l は発音されることもある)
psychology「心理学」
「心理学」は「サイコロジー」ですがドイツ語の Psychologie は「プシュヒョロギー」と語頭の P を発音し,私はこれで psychology の綴りを思い出しています。
pseudo-「えせの」※ドイツ語では「プソイド」だが英語では「シュードウ,スードウ」→pseudonym /s(j)úːdənim/「ペンネーム,偽名」
pneumonia「肺炎」/n(j)uːmóʊniə/
pn- では p を発音しないわけですが mnemonic「記憶の」という mn- で始まる語も語頭の m を発音せず,/nɪmɑːnɪk/「ニマーニク」となります。私が mnemonic という語を初めて知ったのは『ジ・エルダー・スクロールズ・オンライン』です。
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以上はあくまで語頭に来た場合の話であり,例えば tops「多くて……」は “ps” の綴りを含みますが “p” は発音します。しかし “pt” は語頭でなくても “p” を脱音することがあるようです。
例えばウィズダム英和辞典だと symptom「徴候」は /sɪ́m(p)təm/,prompt「促す」は /prɑ(ː)m(p)t | prɔm(p)t/ と表記されています。/p/ にカッコがされているので,脱音することもあるということですね。