(1)まず「AというよりもむしろB」を4つ整理します。
一番わかり易いのは B rather than A でしょう。rather thanが「よりもむしろ」と読めるため,直感的に理解しやすいです。
B rather than A を覚えたら,more B than A を覚えましょう。
He is more a critic than a poet.「彼は詩人というよりむしろ批評家だ」
He is more kind than intelligent.「彼は知的というよりむしろ親切だ」
kind か intelligent かということなので,kinder とはしません。
次が肝です。more と less が逆なので,less A than B で「AというよりもむしろB」です。
B rather than A や more B than A が「後ろ (A) というよりもむしろ前 (B)」となるのに対し,less A than Bは「前 (A) というよりもむしろ後ろ (B)」となり,2020/2/3の記事でも少し触れた,日本語と英語で訳す順番が同じシリーズの1つとなります。more と less が逆なのだから,そうなるのは当たり前です。早く less A than B「AというよりもむしろB」には慣れ,見た瞬間「前というよりもむしろ後ろ」と読めるようにしましょう。
もう1つ,not so much A as B も「AというよりもむしろB」です。まとめると,
B rather than A = more B than A
= less A than B = not so much A as B
上の2つは「後ろというよりもむしろ前」,下の2つは「前というよりもむしろ後ろ」です。
(2)次に have N to do with O の解説です
N には a lot や nothing などが入り,have a lot to do with O だと「Oと一緒にすることが多い」,have nothing to do with O だと「Oと一緒にすることはない」です。これはそれぞれ,「Oと大いに関係している・Oによるところが多い」「Oとは何の関係もない」です。一般化すると have N to do with O は「OとNな関係がある」(N は a lot,nothing など多さを表す代名詞)です。
これでタイトルに挙げた,have less to do with A than with B が読めるでしょうか。これは,have N to do with O「OとNな関係がある」に,less A than B「AというよりもむしろB」が組み合わさっているもので,「AというよりもむしろBに関係している・AというよりもむしろBによるところが大きい」という意味です。