名言4に引き続きワイルドの名言です。
(5)
In this world there are only two tragedies; one is not getting what one wants, the other is getting it.
この世には2つだけの悲劇がある。欲しい物を手に入れられないことと、欲しい物を手に入れてしまうことである。
Oscar Wilde(1856-1900)
手に入れる前は「これが手に入ったらどんなに幸せだろう」と思っても,手に入ってしまうと当たり前になってしまい,不満や新たな欲望が湧いてくる。
人間というのは困った生き物ですね。
逆に,手に入ったものでずっと喜んでいられる人がいたら,幸せな人なんだろうと思います。
なおこの名言に関し,「oneとanother」「oneとthe other」の使い分けの話をします。試験でもanotherかthe otherかを選ばせる問題は頻出です。
anotherはan+other,the otherはthe+otherですから,特定できなければanother,特定できればthe otherです。
試験でanotherかthe otherかを選ばせる問題では,全体の数に言及しているはずです。例えば「2人の兄弟がいる。1人は……でもう1人は……」と言う場合,1人に触れたらあとの1人は特定されますので,the otherです。
最後の1人に言及する場合はthe other,最後の複数に言及する場合はthe othersとtheが付くわけですね。
他方,最後とは限らない場合はtheを付けません。
Would you like another cup of coffee? と言う場合,2杯目で最後とは限らないのでanなわけです。
Some people like the Giants, and others like the Tigers.「ジャイアンツが好きな人もいればタイガースが好きな人もいる」と言う場合,othersにtheがないのは,この2者で最後ではないからです。
全体がたった2グループにしか分かれない場合は,someとthe othersになります。
ということで全体が何人か,何グループかに着目しましょう。
今回のワイルドの名言の場合,最初にthere are only twoと2つに限定しているからthe otherとなるのです。
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