(1)ある英単語にしっくりくる和訳が当てられないが
(2)その反意語にはしっくりくる訳語が当てられる場合,
その反意語を否定することでしっくりくる和訳を当てられることがよくあります。
例として「インクルーシブ社会」を取り上げます。
inclusive は include「含む」の形容詞形で「包括的な」が一つの訳語ですが「包括的な社会」はやや分かりにくいですね。だから「インクルーシブ社会」とカタカナのままなのでしょう。
一方,反意語の exclusive は exclude「除く」の形容詞形で「排他的な」「排除する(ような)」という訳語が当てられます。「exclusive な社会」は「排他的な社会」「排除するような社会」ということになり,その反意語の「インクルーシブな社会」は
「排他的でない社会」「(何者も)排除しない社会」
と訳せば分かりやすいでしょう。くだけば「誰も仲間外れにしない社会」「誰も差別されない社会」ということですね。
このように「反意語の否定ならしっくりくる訳語を当てられる場合」は結構あります。もし上手い訳語を当てられない場合,反意語の訳はどうだったかな?と考えてみて下さい。