英語動詞の過去形と言えば go - went や write - wrote,cut - cut のように様々な不規則変化が要注意ですが,規則変化の過去形も結構色々なパターンがあります。更に発音も /d/ /t/ /id/ の3パターンがあり有耶無耶になりがちです。この機にしっかりと確認しましょう。
■形について
(1)基本は ed をつける
enjoy - enjoyed,play - played ※発音 /d/
look - looked,walk - walked,wash - washed,pass - passed ※発音 /t/
visit - visited,want - wanted,end - ended ※発音 /id/
(2)すでに e で終わっている動詞は d だけをつける
use - used ※発音 /d/
like - liked ※発音 /t/
(3)子音字+y で終わっている動詞は y を i に変えて ed をつける
study - studied,carry - carried ※発音 /d/
★enjoy は y で終わっていますが,母音字(o)+y なのでそのまま ed です。「子音字+y の場合」というのをしっかり覚えましょう。
★「y を i に変えて」というのは city の複数形が cities に,heavy や pretty の比較級が heavier や prettier になる場合などにも起こりますので覚えておくと便利です。
(4)短母音+子音字で終わっている動詞は最後の子音字を重ねて ed をつける
stop - stopped,drop - dropped ※発音 /t/
★これはローマ字の感覚,小さい「ッ」が入るような感覚で覚えましょう。例えばローマ字で「あった」は atta と t を重ねます。
★また -ing 形でも stop - stopping のようになるのと同じです。
[発展]実は,短母音+子音字で終わり,かつそこに強勢(アクセント)がある場合です。limit は短母音(i)+子音字(t)で終わっているものの,強勢はそこ(it)にはなく前の li の方にあるので,×limitted ではなく〇limited が正しいです。
omit(it に強勢)→omitted(t を重ねる)
limit(it に強勢はない)→limited(t を重ねない)
occur(ur に強勢)→occurred(r を重ねる)
differ(er に強勢はない)→differed(r を重ねない)
[発展]cook /kʊk/,hook /hʊk/,look /lʊk/ などは発音としては短母音+子音字で終わっていますが,cooked,hooked,looked と ed を付けるだけです。hug /hʌɡ/ や hum /hʌm/(ハミングする)は hugged,hummed と重ねます。
■発音
(1)有声音で終わる場合は「ド」/d/
有声音は【母音,l/r,n/m,b,g,z など】です。喉に指先を当てて「アー」とか「ンー」とか「ズー」とか言ってみると震えているのが分かります。これが有声音です。
enjoyed,called,listened などは /d/ です。
(2)無声音で終わる場合は「ト」/t/
無声音は【k,p,s,t,ch,sh など】です。喉に指先を当ててこれらを発音しても震えません。
liked,looked,stopped,watched,washed などは /t/ です。
(3)t, d で終わる場合は「ィド」/id/
t は無声音,d は有声音ですから,(3)は(1)(2)の例外ということになりますが,これは簡単です。「トド」/td/ とか「ドド」/dd/ というのが言いにくいので,母音の /i/ を挟んで /id/ と発音するのです。
visited,wanted,ended などは /id/ です。
■簡単な文例
I studied English yesterday.(平叙文・肯定文)
I didn't study English yesterday.(平叙文・否定文)
Did you study English yesterday?(疑問文)
― Yes, I did. / No, I didn't.
What did you study yesterday?「きのう何を勉強しましたか?」
When did you washed the car?「いつその車を洗いましたか?」
Where did you play soccer?「どこでサッカーをしましたか?」
Why did you stop?「なぜ止まったのですか?」
(うっかり Why did you stopped? としないよう注意)
Who cooked it?「誰がそれを料理しましたか?」
■最後に
日本語でも「書くた」ではなく「書いた」,「遊ぶた」ではなく「遊んだ」,「知るた」ではなく「知った」と複数のパターンがあるので,英語の過去形のパターンが特別厄介ということはありません。go - went - gone のような不規則動詞は日本語にはありませんが,その代わり日本語には「五段活用」「上一段活用」とかがありますので,日本語も複雑さにおいては負けていませんね。
[参考]
「ローランの歌」英語版を訳していた時に wend「進む,行く」なる語に出会いました。この過去形は wended または went です。この went が,go の過去形に流用されてしまったのでしょう。
↓以下の回に wend が出て来ます。
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