フレイニャのブログ

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東大の文法問題から表現を覚えましょう(23)2007年度

四阿

(22)に引き続き,(23)です。2007年のを見ます。

 

(1)~(5)の文には文法上取り除かねばならない単語が一語ずつある。その単語を答えよ。

 

Deep below the ground in California and Wyoming are two huge but silent volcanoes. (1)Scientists believe that, were they to explode, these supervolcanoes would have set off terrible earthquakes and put the western United States under a thick blanket of ash. (2)As evidence in uncovered ash deposits from old eruptions shows, they have done so for at least three times over the past two million years.  (3)Researchers are eagerly looking for an information about what causes these giants to erupt, when they could become destructive again, and how much damage might result. (4)Recent analyses focusing on extremely small crystals found in the ash deposits have pointed to some of answers. (5)These discoveries are making scientists more confident that it will ever be possible to see warning signs well before the next big eruption happens.

 

(1)~(5)の各文はバラバラの短文ではなく,(1)~(5)が全て繋がって1つの文章をなしています。ただ今回は各文ごとの文法上余計な語の指摘ですから,余り意味の繋がりなどは気にしなくてよく,各文ごとに意味がだいたい取れればよいと思います。

それでは解説します。

Deep below the ground in California and Wyoming are two huge but silent volcanoes.

難しい文ではないのでざっと意味を取っておきましょう。「カリフォルニア州ワイオミング州の地中深くには2つの巨大だが静かな火山がある」です。ワイオミング州のはイエローストーン国立公園のことでしょうか。ウィキペディアから引用すると イエローストーンの地下20キロメートルから50キロメートルまでに,東西80キロメートル南北40キロメートルの世界最大のマグマだまりがあるとされ” とのことです。

実戦的には「アメリカにある火山の話」くらいでよいでしょう。

 

(1)Scientists believe that, were they to explode, these supervolcanoes would have set off terrible earthquakes and put the western United States under a thick blanket of ash.

仮定法は大学受験レベルなのでこれはできるべき問題です。まずは were they to explode に注目。これは典型的語順であり,〈仮定法のifが省略されると倒置する〉ので,

If they were to explode → were they to explode

です。If S were to-V は「仮にSがVするようなことがあったら」「たとえSがVするようなことがあっても」ですから,「仮にそれらが爆発するようなことがあったら」という意味です。「アメリカにある地下の2つの火山が仮に噴火したら」という意味ですね。この仮定に続く結果を述べているのが続きの these supervolcanoes would have set off terrible earthquakes ですが,ここに余計な一語があります。

「現在の事実に反する仮定」や「これからの非常に起こりにくい仮定」を言う時,仮定法過去を使います。仮定法過去の形は,

If S 過去形, S would/should/could/might 原形.

です(if they were to の were は過去形)。これに対し「過去の事実に反する仮定」を言う時,仮定法過去完了を使います。仮定法過去完了の形は,

If S had 過去分詞, S would/should/could/might have 過去分詞.

です。今回は「今後火山が噴火したら」ですのでこれからの仮定ですから仮定法過去を使わねばなりませんが,these supervolcanoes would have set off terrible earthquakes は仮定法過去完了の形になってしまっていますね。そこで have を削除すれば,these supervolcanoes would set off terrible earthquakes「これらの超火山は恐ろしい地震を引き起こすだろう」という仮定法過去となり正しくなります。よって正解は have です。

余談ですが,この問題が絶妙に作られていることがお分かりでしょうか。仮に「引き起こす」の set offcausebring about だったらどうなっていたでしょう?

these supervolcanoes would have caused terrible earthquakes(甲)

these supervolcanoes would cause terrible earthquakes(乙)

(甲)から have を削除しても(乙)になりません。caused が原形の cause に変わってしまうのです。本問は set が set-set-set という不変化型活用であるから成立しているのでした。

 

(2)As evidence in uncovered ash deposits from old eruptions shows, they have done so for at least three times over the past two million years.

これは気付きにくいと思いますが,できなければならない問題と言わざるを得ないでしょう。「私は3回アメリカに行ったことがある」は I have been to America three times. です。×for three times ではありません。at least があって気づきにくくされていますが,at least の直前の for を削除するのが正解です。後半部分は「これらの火山は過去200万年の間に少なくとも3回噴火した」です。

 

(3)Researchers are eagerly looking for an information about what causes these giants to erupt, when they could become destructive again, and how much damage might result.

これは瞬殺できなければならない問題でしょう。information は「情報」の意味では不可算名詞ですので,an を削除するのが正解です(no や any が付くのは OK)。「1つの情報」と数えたければ advice と同様に a piece of information(a piece of advice)と言います。『ジーニアス英和辞典』によると information が可算名詞になるのは「案内所,受付係;略式起訴,告訴状」の意味の場合です。以下脱線ですが FYI とは「ご参考までに(For your information)」のことです。 

 

(4)Recent analyses focusing on extremely small crystals found in the ash deposits have pointed to some of answers.

これも (3) 同様,瞬殺すべき問題です。some answers,some of the answers とは言いますが,×some of answers とは言いません。よって of を削除するのが正解です。ついでに some of the answers になぜ the が必要か説明します。some of... とは「……の(なかの)一部」という意味です。この場合,「……」の範囲が確定していなければ,「どの中の一部」か分からないわけです。だから特定された複数のものを言えた場合にだけ,「その一部」というのが意味をなし,そのために of the answers となるわけです。だから some of the answers という表現があった場合,the answers はその文章の文脈の中で「私のクラスの生徒たちの答え」とか特定されているはずです。

 

(5)These discoveries are making scientists more confident that it will ever be possible to see warning signs well before the next big eruption happens.

これはちょっと難しいのではないかと思いますが,ever が答えです。ever は〈疑問文で〉「これまでに」(Have you ever been to America?),〈否定文で〉「一度も」(否定語と合わせて実質 never の意),〈if節中で〉「いつか,いつの日か」などの使い方をするのが普通です。〈肯定文で〉「いつも,たえず」の意味になることもあるのですが(everlasting は「永遠に続く」,ever since...「……以来ずっと」),it will ever be possible で「いつも可能である」のような言い方は普通しませんし,今回の文章の文脈的にも変です(問題文には「文脈上」とは書いていませんが)

この ever の他に文法上おかしな部分はなく(well before... は「……よりも十分前に」),最も使い方が怪しいのがこの ever ということで,これが答えになります。

 

最後に難度評価ですが,(3)(4) はできなくてはならない上に,瞬殺することで他の問題を解く時間を捻出できねばなりません。(1) もできるべき問題です。(2) は気付きにくいだけで,できなくてもいい問題ではありません。(5) に関しては,副詞の挿入は文構造を破壊するものではないし,そういう使い方もあるかもしれないということで ever が答えられない可能性もあるかもしれません。ということで (5) 以外で 3~4個(6~8割)は正解したいところですね。

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次回は1997年を見たいと思います。

 

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