フレイニャのブログ

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東大の文法問題から表現を覚えましょう(22)2006年度

四阿

(21)に引き続き,(22)です。2006年のを見ます。

 

以下の英文の中で,(1) ~ (5) が自然になるように並び替えよ。

 

Bats have a problem: how to find their way around in the dark. They hunt at night, and therefore (1) [cannot / find / help / light / them / to / use] food and avoid obstacles.(中略)

 

It is probable, by the way, that night-hunting (2) [back / goes / history / in / of / the / way] all us mammals. In the time when the dinosaurs dominated the daytime economy, our ancestors prpbably only managed to survive at all because they found ways of making a living at night. Only after the mysterious disappearance of the dinosaurs about 65 million years ago (3) [able / ancestors / come / our / out / to / were] into the daylight in any significant numbers.

 

In addition to bats, plenty of modern animals make their living in conditions where seeing is difficult or impossible. Given (4) [around / how / move / of / question / the / to] in the dark, what solutions might an engineer consider? The first one that might occur to him is to use something like a searchlight. Some fish have the power to produce their own light, but the process seems to use a large amount of energy since the eyes have to detect the tiny bit of the light that returns from each part of the scene. The light source must therefore be a lot brighter if it is to be used as a headlight to light up the path, than if it is to be used as a signal to others. Anyway, (5) [is / not / or / reason / the / whether] the energy expense, it seems to be the case that, except perhaps for some deep-sea fish, no animal apart from man uses artificial light to find its way about.

 

東大英語は120分で120点であり,この(1)~(5)は1つ2点,合計10点と推測されるため,「1分1点の原則」により,「(1)~(5)全体を10分で解く」「正解率は最低6割,できれば8割」であることが理想ですが,慣れないうちは30分以内で解いてみましょう。

それでは解説に入ります。

Bats have a problem: how to find their way around in the dark. They hunt at night, and therefore (1) [cannot / find / help / light / them / to / use] food and avoid obstacles.(中略)

「コウモリは1つ問題を抱えている。暗闇でどうやって道が分かるかということだ。彼らは夜に狩りをする。それゆえ,」のあとが並び替えです。コウモリがどんな習性かも考えながら解きましょう。

なお東大の並び替えの語群は機械的にアルファベット順に並んでいます。最初が c から始まる cannot,最後が u から始める use ですね。言うまでもないことですがこの並び順は何のヒントにもなりません。例えば「さすがに最初の cannot が最初ということはないだろう」という考えは禁物です。

ということであり得るのは cannot find「それゆえ見つけることができない」,cannot help「それゆえ help することができない」,cannot use「それゆえ使うことができない」のどれかですね。cannot help は「助けることができない」であれば,いったいコウモリが何を助けるのか意味不明ですし,cannot help Ving「Vせざるを得ない」だったとしても,語群内に Ving 形が見当たりません。ということで cannot help がまず脱落します。

cannto find である場合,続きは light でしょう。cannot find light です。残るは help / them / to / use です。これをこねくり回してみると,cannot find light to help them use ができます。これが語群外の food に繋がり,cannot find light to help them use food「自分が食べ物を使うのに役立てるために,光を見つけることができない」ができます。一応並び替えられてはいますが,意味がやや不明ですね。

cannto use である場合も続きは light でしょう。cannot use light です。残るは find / help / them / to です。これをこねくり回してみると,cannot use light to help them find ができます。これが語群外の food に繋がり,cannot use light to help them find food「自分が食べ物を見つけるのに役立てるために,光を使うことができない」ができます。こちらの方が遥かに意味が通りますね。ということでこれが正解です。help them find とは,help 人 (to) V「人がVするのを助ける,人がVする手助けになる」というのを使っており,to は省略可能です。

(1) から得られた教訓は,「たとえ形式的に並び替えられたとしても,意味が不明であり,それより遥かに意味が自然なもう1つの並び替えがある場合,そちらが正解となる」ということです。意味も確認せず並び替えて回答としないよう気を付けましょう。

 

It is probable, by the way, that night-hunting (2) [back / goes / history / in / of / the / way] all us mammals. In the time when the dinosaurs dominated the daytime economy, our ancestors prpbably only managed to survive at all because they found ways of making a living at night.

 

(2) はちょっと難しい,というかある語法を知らないと無理です。(2) は night-hunting goes back in the history of all us mammals「夜の狩りは私たち哺乳動物全ての歴史を遡る」の部分は正しく,way が完全に余るように見え,これは way が「はるかに」という意味の副詞だからです(基本的に副詞は文から取り除いても文が成立する)。副詞 away からの a の頭音消失なんでしょうかね(というか away は way に a が付いたものですが)

ということでnight-hunting goes way back in the history of all us mammals「夜の狩りは私たち哺乳動物全ての歴史をはるかに遡る」が正解です。“way back” のセット(コロケーション)で覚えておきましょう。

なおこの副詞 way は以下の記事で解説しています。

www.freynya.com

 

Only after the mysterious disappearance of the dinosaurs about 65 million years ago (3) [able / ancestors / come / our / out / to / were] into the daylight in any significant numbers.

 

(3)に関しては Only after から見ることが絶対に必要です。Only after... は「……のあとになって初めて……」という意味で,only... は「……だけ」のほか「……しか~ない」と訳せることから準否定と言われ,「否定語句が文頭に立つと疑問文型倒置する」〈否定語文頭倒置〉が発動します。例えば

I never dreamed [dreamt] of such a success. は,

Never did I dream such a success. と言い換えられます。

(3) に関しても Only after... years ago が〈否定語文頭〉なので,(3) 部分を〈疑問文型倒置〉にしましょう。

すぐ気付くのは were able to というセットです。これに対する主語は our ancestors「我々の先祖たち」でしょう。つまり our ancestors were able to なのですが,〈疑問文型倒置〉にして were our ancestors able to となります。ここさえ分かればあとは簡単で,were our ancestors able to come out が正解です。

 

In addition to bats, plenty of modern animals make their living in conditions where seeing is difficult or impossible. Given (4) [around / how / move / of / question / the / to] in the dark, what solutions might an engineer consider?

 

第1文は「コウモリに加えて,多くの現代の動物が,見ることが難しかったり不可能な条件で生活している」です。「暗闇で生活する動物も多い」といった趣旨でしょう。

(4) の Given... とは「条件として……が与えられれば」「……のことを考えてみれば」といった意味で,分詞構文から生まれています。

 If we are given O, ....「もし私達が O を与えられれば,……である」

 →Being given O, ... (上の文を分詞構文にした)

 →Given O,... (分詞構文でできた Being が省略可能)

上記のような経緯で生まれましたが,よく使われるので given の形で辞書の見出し語になっています。

Given のあとの O(目的語)は名詞なので the question でしょう。更に the question of... と続くことができ,更に疑問詞句・疑問詞節は前置詞のあとに来られるので,the question of how... とできます。ここまで来れば正解の the question of how to move around「どうやって動き回るかという問題」を作るのは難しくないでしょう。

 

Some fish have the power to produce their own light, but the process seems to use a large amount of energy since the eyes have to detect the tiny bit of the light that returns from each part of the scene. The light source must therefore be a lot brighter if it is to be used as a headlight to light up the path, than if it is to be used as a signal to others. Anyway, (5) [is / not / or / reason / the / whether] the energy expense, it seems to be the case that, except perhaps for some deep-sea fish, no animal apart from man uses artificial light to find its way about.

時間制限があるので本当は (5) の前を読むのに時間を浪費せず,むしろ読まずにいきなり (5) を解くのが理想ですが,一応読むと「自分自身の光を生み出せる魚もいるが,その過程は莫大なエネルギーを使いそうである。なぜなら光景の各部分から帰ってくる小さな光を目が検知する必要があるからだ。それゆえ他人に気付いてもらう合図として使う場合よりも,道を照らすヘッドライトとして使う場合の方が,光源は遥かに明るい必要がある」です。要するに「暗闇で物を見るために光を使う場合,とても大きな光(エネルギー)が必要だ」ということを言っているようです。

実は今まで訳してきたところを読まなくても (5) は解き切れるようにはなっていますが,読むと内容的なヒントにはなっています。よって受験生はあまり時間を浪費することなく目を通して,よく分からない所に拘泥せず,「だいたい~~ということを言っている?」くらいに掴む力はあると良いですね。

さて (5) ですが,Anyway は副詞なので語群が文の先頭と考えて差し支えないです。つまり主語たる名詞・名詞句・名詞節が先頭に来るでしょう。候補に見えるのは the reason か「……かどうか」の whether... です。つまり,

 the reason is whether or not

 whether or not the reason is

のどちらかでしょう。whether or not というのは,whether .... or not「……か,そうでないか」 なのですが, whether+or not をまとめて whether or not ... と言うこともでき,これは知っていなければ (5) は解けません。

さて,たった2通りなので総当たり戦術でいいでしょう。

 the reason is whether or not the energy expense(甲)

 whether or not the reason is the energy expense(乙)

のどちらかです。energy expense「エネルギー消費」は一応読めた方がいいと思いますが,それより遥かに決定的なのは whether の用法でした。これは接続詞で,文が続くのです。

Whether he is at home or not is a problem.「彼が家にいるかどうかが問題だ」

I don't know whether he is at home or not.「彼が家にいるかどうかを知らない」

このように whether (or not) は文(S V...)を抱えていなければなりません。この観点で(甲)を見れば whether or not のあとに the energy expense という名詞しかありませんね。「理由はエネルギー消費かどうかである」。う~~ん(笑),何となく意味があるように思えてしまって怖いですが,これは成り立っていません。(乙)を見てみましょう。(乙)はちゃんと whether (or not) が the reason is the energy expense という文を抱えています。whether or not the reason is the energy expense「理由がエネルギー消費であるかどうか」です。こちらの方が whether の使い方が正しく,正解です。これでもう回答として次の問題に移ってよいと思いますが,実は1つ,説明を忘れていることがありました。実は whether or not+S V... には,

(a) 「……であるかどうか」

(b) 「(たとえ)……であろうがなかろうが」

の2つの意味があったのでした。そしてここの正しい日本語訳は,whether or not the reason is the energy expense「理由がエネルギー消費であろうがなかろうが」です。一応続けて訳すと「理由がエネルギー消費であろうがなかろうが,恐らく深海魚の一部を除けば,人間以外のどんな動物も辺りの道を知るために人工的な光を使ったりはしなさそうだ」です。

 

以上で各門解説は終わりですが,難度評価をしてみましょう。ざっくりいうと「理III以外は6割,理IIIは7割欲しい」ので,「理III以外は3問,理IIIは4問」正解したいところです。(1)(4) は解けるべきでしょう。(3) の〈否定語文頭倒置〉も受験生ならば知っておくべきなので,(1)(3)(4) は解けるべきです。(5) もマイナーな表現ではありません。(2) の way back だけはマイナーな知識だと思います。ということで (2) 以外の4つのうち,理IIIは4つ,理III以外は3つは正解したいところですね。

 

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次回は2007年を見たいと思います。

 

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