フレイニャのブログ

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アーサー王と騎士達(5)

アーサー王と騎士達(4)」の続きで,第2章の中盤です。

 

But now the archbishop, fully seeing God’s will, called together, by Merlin’s counsel, a band of knights and gentlemen-at-arms, and set them about Arthur to keep him safely till the feast of Pentecost. And when at the feast Arthur still again alone prevailed to move the sword, the people all with one accord cried out, “Long live King Arthur! we will have no more delay, nor any other king, for so it is God’s will; and we will slay whoso resisteth Him and Arthur;” and wherewithal they kneeled down all at once, and cried for Arthur’s grace and pardon that they had so long delayed him from his crown. Then he full sweetly and majestically pardoned them; and taking in his hand the sword, he offered it upon the high altar of the church.

しかしもはや大司教は神の意志を完全に理解したので,マーリンの相談で騎士や戦士の一団を集め,アーサーの周囲に侍らせて聖霊降臨の祝祭まで彼が安全になるようにさせた。そして祝祭でアーサーだけがまたもや剣を抜くのに成功すると,人民は異口同音に「アーサー王よ永遠なれ! 我々はもはや遅滞なく,他の王も擁かない。それが神の意志だからだ。神とアーサーに逆らう者は誰でも剣にかける」と叫んだ。そのように叫んで彼らは皆一斉に跪き,こんなにも彼の戴冠を遅らせたことに対してアーサーの赦しを求めた。それでアーサーは優しく,威厳をもって彼らを赦し,剣を手にすると,教会の高い祭壇に捧げた。

cry for...call for... とも言いますが「……を求めて叫ぶ」「……を声高に求める」です。目的語の grace は「優雅さ」ですが,ここは「権力にある者のおおらかな,優雅な態度」ということで「恩赦」でしょう。

 

Anon was he solemnly knighted with great pomp by the most famous knight there present, and the crown was placed upon his head; and, having taken oath to all the people, lords and commons, to be true king and deal in justice only unto his life’s end, he received homage and service from all the barons who held lands and castles from the crown. Then he made Sir Key, High Steward of England, and Sir Badewaine of Britain, Constable, and Sir Ulfius, Chamberlain: and after this, with all his court and a great retinue of knights and armed men, he journeyed into Wales, and was crowned again in the old city of Caerleon-upon-Usk.

程なくして彼はその場にいた最も高名な騎士によって厳かに,華やかに叙任され,王冠が彼の頭に嵌められた。そして領主から平民に至る全ての人民に対し,真の王たること,生涯正義のみによって治めることを宣誓すると,領土と城を持つ全ての領主から臣下と奉仕の礼を受けた。それからケイ卿を英国の家宰に,ベイドウェイン卿を治安担当に,ウルフィウス卿を侍従にした。この後,全ての廷臣と大勢の騎士・戦士の従者を引き連れ,彼はウェールズに移動し,カーリーオン・アポン・アスクという古い街で再び戴冠した。

ウェールズ最大の都市はカーディフですが,その東にニューポートという都市があります。カーリーオンはそこにあります。

 

Meanwhile those knights and barons who had so long delayed him from the crown, met together and went up to the coronation feast at Caerleon, as if to do him homage; and there they ate and drank such things as were set before them at the royal banquet, sitting with the others in the great hall.

その間に,アーサーの戴冠をそれほど遅らせた騎士や領主達は,彼に臣下の礼を取るかのように集まってカーリーオンの戴冠式に出席した。そして彼らは大広間にいた他の者達と一緒に座り,王宮の祝宴に出るような物を飲み食いした。

・「王冠」は crown ですが coronet も同様の意味があり,coronation は「戴冠(式)」です。

 

But when after the banquet Arthur began, according to the ancient royal custom, to bestow great boons and fiefs on whom he would, they all with one accord rose up, and scornfully refused his gifts, crying that they would take nothing from a beardless boy come of low or unknown birth, but would instead give him good gifts of hard sword-strokes between neck and shoulders.

しかし祝宴の後アーサーが,古よりの王家の慣習に従って,思った人物に賜物や封土を授け始めると,彼らは皆一斉に立ち上がって,蔑むように彼の贈り物を断り,低い,或いは怪しい身分の髭のない少年からは何も受け取らない,その代わりに首と肩の間に激しい剣の一撃をくれてやろうと叫んだ。

according to... は「天気予報によると」のように「(三人称)によると」の意味が有名ですが,「……に従って」の意味もあります。今回は「慣習に従って」ですね。文脈から推測しやすい意味ではあると思います。なおこの according to... の割り込みにより began to... が離れ離れになっていることは分かりますね?

・しかしブリトン人の領主達,まさに荒くれ者といった感じですね。一向にアーサーに従おうとしません。

 

Whereat arose a deadly tumult in the hall, and every man there made him ready to fight. But Arthur leaped up as a flame of fire against them, and all his knights and barons drawing their swords, rushed after him upon them and began a full sore battle; and presently the king’s party prevailed, and drave the rebels from the hall and from the city, closing the gates behind them; and King Arthur brake his sword upon them in his eagerness and rage.

そこで広間では殺し合いを含む騒動が起こり,そこに居た者は皆王に戦いを挑んだ。しかしアーサーは彼らに対し炎の如く跳び上がり,騎士・領主達は皆剣を抜き,剣を持って彼に突撃し,激しい戦闘を始めた。そして間もなく王の側が勝利し,反逆者たちを広間からそして街から追い出し,門を閉めて締め出した。そしてアーサーはその熱気と激怒の中,剣を彼らに振るって折っていた。

tumult「騒動」と turmoil「騒動」はセットで覚えておきましょう。後者は r が入りますので気を付けて下さい。

dravedrive の2つの過去形 drove,drave のうちマイナーな方でしょう。ここでの意味は「運転する」ではなく「追い立てる」です。「運転する」は「追い立てる,駆り立てる」から生まれています。

rebel /réb(ə)l/ は英語を聞き慣れていないと「レベル(level)」/lév(ə)l/と誤聴します。r と l,b と v が違うので必ず聞き分けたいですね。勿論,rebel「反逆者」という語の意味を知っていれば,ここで「レベル」の話が出てくる筈もないので,「反逆者達を追いたてた」と読めます。なお,rebel が「反逆する」という意味の動詞になる時は,/rɪbél/ という全く違った発音になります。この名詞形は,ゲーム好きなら必ず知っている rebellion「反乱,反逆」(リベリオン)です。

koty.wiki

 

But amongst them were six kings of great renown and might, who more than all raged against Arthur and determined to destroy him, namely, King Lot, King Nanters, King Urien, King Carados, King Yder, and King Anguisant. These six, therefore, joining their armies together, laid close siege to the city of Caerleon, wherefrom King Arthur had so shamefully driven them.

しかし彼らの中には6人の高名な王がおり,彼らは誰よりもアーサーに怒りを抱き,彼を滅ぼそうと決意した。つまり,ロト王,ネントレス王,ウリエン王,カラドス王,エデルン王,アンギュイサン王である。それ故これら6名の王は,軍勢を結集し,アーサー王が自分達を辱めて追い出したカーリーオンの街を固く包囲した。

・固有名詞が一気に6つも出てきてパニクりました。ロト(ロット)王は結構有名のようです。というのはロトはイグレインとゴルロイスの娘,モルゴースと結婚しています。アーサーはイグレインとユーサーの息子,モルゴースはイグレインとゴルロイスの娘である為,モルゴースはアーサーの異父姉であり,モルゴースと結婚したロトはアーサーの義兄ということになります。しかもロトはガウェインの父です。更にモルゴースにはエレインモーガン・ル・フェイいう姉妹がおり,このエレインの夫がネントレス王で,モーガン・ル・フェイの夫がウリエン王です。「フェイ」は「妖精」の意味であり,彼女はモリガンと同一視されるそうです。

ja.wikipedia.org

カラドス王はユーサーの時代に円卓の騎士であったが,アーサーが王位を継ぐと反逆,のち和解したとあります。

en.wikipedia.org

・Yder はエデルン(Edern ap Nudd)のことのようで,兄弟にグウィン(Gwyn ap Nudd)がいます。

・残念ながら最後の Anguisant だけ分かりませんでした。

・少なくとも分かるのは,最初の3人,ロト,ネントレス,ウリエンがアーサーの親族(というか全員義兄弟?)だということですね。ならば「俺の方が王の資格がある」と言うのも分からないでもありません。

 

And after fifteen days Merlin came suddenly into their camp and asked them what this treason meant. Then he declared to them that Arthur was no base adventurer, but King Uther’s son, whom they were bound to serve and honour even though Heaven had not vouchsafed the wondrous miracle of the sword. Some of the kings, when they heard Merlin speak thus, marvelled and believed him; but others, as King Lot, laughed him and his words to scorn, and mocked him for a conjurer and wizard. But it was agreed with Merlin that Arthur should come forth and speak with the kings.

それで15日後にマーリンが突然陣幕に現れて,この裏切りは何という事かと訊いた。それから彼は彼らに対し,アーサーは決して卑しい冒険者などではなく,ユーサー王の息子であり,そもそも神があの素晴らしい剣の奇跡を授けなくてもお前達は彼に仕え,彼を敬う義務があるのだと宣言した。マーリンがこう話すのを聞くと一部の王らは驚いて彼の言うことを信じた。しかしロト王を初めとする一部の王らは彼の言葉を嘲るように笑い,彼を呪術師,魔導師だとして嘲笑した。しかしアーサーが前に出て諸王の前で話すことはマーリンと彼らの間で同意された。

・この no... は「決して……ではない」,base は「下劣な」です。

 

So he went forth to them to the city gate, and with him the archbishop and Merlin, and Sir Key, Sir Brastias, and a great company of others. And he spared them not in his speech, but spoke to them as king and chieftain telling them plainly he would make them all bow to him if he lived, unless they choose to do him homage there and then; and so they parted in great wrath, and each side armed in haste.

それでアーサーは街の門まで行って彼らにまみえ,アーサーの側には大司教とマーリン,ケイ卿,ブラスティアス卿と大勢の者が同行した。そして彼は演説の中で彼らのことを例外とせず,彼らに対し王・指導者として話し,自分の生ある限り彼ら皆を自分に従わせるつもりだ,もっともこの場で自分に臣下の礼を取るなら構わないが,と率直に言った。それで彼らは大いに怒って立ち去り,双方の側が一斉に戦闘態勢になった。

アーサー王の側とロト王の側は,一回ぶつからないと決まらない感じですね。

ブラスティアスはモバゲーの「アヴァロンの騎士」にいるようですが,実はこのゲーム,やっていたことがあります。

he spared them not とは「彼らを見逃さなかった」という意味ですが,「君達(ロト王ら)が僕(アーサー)に従わないならそれでいいよ」の逆,つまり「君達だって例外なく僕の臣下なんだよ」と言ったという意味です。

カンマ+unless は「もっとも……であれば話は別だが」と訳すと上手いことがあります。

 

“What will ye do?” said Merlin to the kings; “ye had best hold your hands, for were ye ten times as many ye should not prevail.”

“Shall we be afraid of a dream-reader?” quoth King Lot in scorn.

With that Merlin vanished away and came to King Arthur.

Then Arthur said to Merlin, “I have need now of a sword that shall chastise these rebels terribly.”

「卿らはどうなさるおつもりか」とマーリンは王達に言った。「卿らは矛を収めるのが一番だ。卿らに勝ち目はない」

ロト王は嘲って言った。「夢占い師を恐れるとでも?」

これに対しマーリンは姿を消し,アーサー王の許へ行った。するとアーサーはマーリンに言った。「この反逆者達を手厳しく罰する剣が今は必要だな」

had better「……した方が良い」は有名ですが,had best「……するのが一番だ」もあります。

 

“Come then with me,” said Merlin, “for hard by there is a sword that I can gain for thee.”

So they rode out that night till they came to a fair and broad lake, and in the midst of it King Arthur saw an arm thrust up, clothed in white samite, and holding a great sword in the hand.

“Lo! yonder is the sword I spoke of,” said Merlin.

Then saw they a damsel floating on the lake in the Moonlight. “What damsel is that?” said the king.

「ならば私と共に来てください」マーリンは言った。「すぐ近くに,陛下の為に用意できる剣があります」

それで2人はその夜馬を走らせ,美しく大きな湖にやって来た。湖の真ん中に腕のようなものが突き出ているのがアーサーには見えた。腕は白い銀糸で編まれた絹織物に包まれ,大きな剣を手に握っていた。

「ほら,あれが話していた剣です」マーリンは言った。

すると2人には,月明かりの下,湖上に少女が漂っているのが見えた。「あの少女は何者だ?」王は言った。

hard by = close by は「すぐ近くに」です。

・湖に腕と手が突き出ている様は,以下の「エクスカリバー」の記事内に絵があります。

ja.wikipedia.org

 

“The lady of the lake,” said Merlin; “for upon this lake there is a rock, and on the rock a noble palace, where she abideth, and she will come towards thee presently, thou shalt ask her courteously for the sword.”

「湖の貴婦人です」マーリンは言った。「湖畔には大岩があり,岩には立派な宮殿があって,彼女はそこに住んでいます。彼女は間もなく陛下の所に来ます。礼儀正しく彼女に剣を求めて下さい」

 

Therewith the damsel came to King Arthur, and saluted him, and he saluted her, and said, “Lady, what sword is that the arm holdeth above the water? I would that it were mine, for I have no sword.”

“Sir King,” said the lady of the lake, “that sword is mine, and if thou wilt give me in return a gift whenever I shall ask it of thee, thou shalt have it.”

“By my faith,” said he, “I will give thee any gift that thou shalt ask.”

するとすぐに少女がアーサーの所にやって来て,彼に挨拶し,彼も彼女に挨拶して,「お嬢さん,その腕が湖上に握っている剣は何ですか? できればそれが欲しいなと。というのも私は剣を持っていないのです」と言った。

「王様」と湖の貴婦人は言った。「あの剣は私のです。そして,貴方がお礼として,私が貴方に贈り物を求める時にいつだって贈り物をくれるならば,剣を差し上げましょう」

「誓いましょう」彼は言った。「貴方の望むどんな贈り物も貴方にさし上げましょう」

I would that... は I を略して Would that... の形で I wish...「……であればよいのに」の意味で使えます(Oh that... などもある)。またこれは,助動詞の would がかつては動詞で使えたことを意味しています。

 

“Well,” said the damsel, “go into yonder barge, and row thyself unto the sword, and take it and the scabbard with thee, and I will ask my gift of thee when I see my time.”

So King Arthur and Merlin alighted, and tied their horses to two trees, and went into the barge; and when they came to the sword that the hand held, King Arthur took it by the handle and bore it with him, and the arm and hand went down under the water; and so they came back to land, and rode again to Caerleon.

「それでは」少女は言った。「あの船に乗ってご自身で剣まで漕いで行き,剣と鞘を取って下さい。時が来たら私も貴方に贈り物を求めます」

それでアーサー王とマーリンは下馬し,馬をそれぞれ木に繋ぎ,船に乗った。そして手が握っている剣の所に来ると,アーサーは剣の柄を掴んで帯剣し,腕と手は水中に沈んで行った。それで2人も陸に戻り,カーリーオンまで馬で戻った。

 

On the morrow Merlin bade King Arthur to set fiercely on the enemy; and in the meanwhile three hundred good knights went over to King Arthur from the rebels’ side. Then at the spring of day, when they had scarce left their tents, he fell on them with might and main, and Sir Badewaine, Sir Key, and Sir Brastias slew on the right hand and on the left marvellously; and ever in the thickest of the fight King Arthur raged like a young lion, and laid on with his sword, and did wondrous deeds of arms, to the joy and admiration of the knights and barons who beheld him.

翌朝マーリンはアーサーに,敵に厳しく当たるよう要請した。そうこうするうちに300名の騎士達が,反乱軍の側からアーサー王の側にやって来た。それで早朝,彼らが陣を出るか出ないかの内に,王は全力で彼らを攻撃し,ベイドウェイン卿,ケイ卿,ブラスティアス卿は左右両翼で見事に敵を打ち破った。そして最も戦闘の激しい所でもアーサー王は若獅子の如く暴れ,手に入れた剣で攻撃を加え,素晴らしい武芸を示し,彼を見ていた騎士や領主達は喜びかつ見とれた。

with might and main は「力いっぱい,全力で」という意味の重要熟語です。

・この to the joy...to one's surprise「驚いたことには」の同類です。「……が喜んだことに」「その結果……は喜んだ」ということです。

 

Then King Lot, King Carados, and the King of the Hundred Knights — who also rode with them — going round to the rear, set on King Arthur fiercely from behind; but Arthur, turning to his knights, fought ever in the foremost press until his horse was slain beneath him. At that, King Lot rode furiously at him, and smote him down; but rising straightway, and being set again on horseback, he drew his sword Excalibur that he had gained by Merlin from the lady of the lake, which, shining brightly as the light of thirty torches, dazzled the eyes of his enemies.

するとロト王,カラドス王,そして百騎士の王 — 彼も彼らと一緒に馬を走らせていた — が後方に回り,アーサー王を背後から激しく攻撃した。しかしアーサーは騎士達の方を向き,最も激しい戦闘の中で,馬が戦死するまで戦った。それを見たロト王は馬で激しく彼に接近し,彼を打ち倒した。しかし彼は直ちに起き上がり,再び馬に乗せてもらうと,マーリンを通じて湖の貴婦人からもらったエクスカリバーを引き抜いた。それは30本の松明の光の如く明るく輝き,敵の目はこれに眩んだ。

King of the Hundred KnightsKing with the Hundred Knights,Roi des Cent Chevaliers)は渾名で,固有名は様々な表記があり,その1つに Aguysans があります(他に Sir Barant le Apres,Malaguin など)。もしかしたら先ほど分からないとした Anguisant のことかもしれません。

 

And therewith falling on them afresh with all his knights, he drove them back and slew them in great numbers, and Merlin by his arts scattered among them fire and pitchy smoke, so that they broke and fled. Then all the common people of Caerleon, seeing them give way, rose up with one accord, and rushed at them with clubs and staves, and chased them far and wide, and slew many great knights and lords, and the remainder of them fled and were seen no more. Thus won King Arthur his first battle and put his enemies to shame.

それで直ちに彼は全ての騎士達と共に,改めて彼らを攻撃し,彼らを撃退して大勢を討ち取った。更にマーリンは術によって彼らの間に炎と漆黒の煙をまき散らし,その結果彼らは瓦解して逃走した。すると彼らが崩れるのを見て,カーリーオンの一般民は皆一斉に立ち上がり,彼らめがけて棒や板切れで突撃し,彼らを散り散りにさせ,多くの騎士・領主を討ち取り,残余の者は逃走して姿が見えなくなった。かくしてアーサー王はその初めての戦いに勝ち,敵を大いに恥じ入らせた。

remainder「残余」を初め,reminder「思い出させるもの」と取り違えました。

 

But the six kings, though sorely routed, prepared for a new war, and joining to themselves five others swore together that, whether for weal or woe, they would keep steadfast alliance till they had destroyed King Arthur. Then, with a host of 50,000 men-at-arms on horseback, and 10,000 foot, they were soon ready, and sent forth their fore-riders, and drew from the northern country towards King Arthur, to the castle of Bedgraine.

しかし6人の王は手酷く打ち負かされたにも拘わらず,新年を待ち,更に5人の王が加わり,どんなことがあってもアーサー王を討ち取るまでは固く同盟を結ぶと共に誓い合った。それで5万名の騎兵,1万名の歩兵と共に,間もなく準備して,先兵を派遣し,北国からアーサー王めがけて,ベドグレインの城に進軍した。

for weal or woe の weal は「幸福」,woe は「災難」で,「良い時も悪い時も」と言う意味です。

Bedgraine,BedegraineWikipedia によると「アーサー王伝説で語られる地名」らしく,架空の地名なのでしょうか。

 

But he by Merlin’s counsel had sent over sea to King Ban of Benwick and King Bors of Gaul, praying them to come and help him in his wars, and promising to help in return against King Claudas, their foe. To which those kings made answer that they would joyfully fulfil his wish, and shortly after came to London with 300 knights, well arrayed for both peace and war, leaving behind them a great army on the other side of the sea till they had consulted with King Arthur and his ministers how they might best dispose of it.

しかしアーサーはマーリンの助言で海の向こうのベンウィックのバン王とガリアのボールス王に使いを出し,兵を出して自分の戦争を手伝ってほしいと懇願,見返りに彼らの敵クローダス王に共に当たると約束した。これに対し2人の王は喜んで願いを叶えると返答し,間もなく300名の,平時も戦時も盛装した騎士と共にロンドンにやって来て,また海の向こうには,アーサーと重臣達にどのように展開すればいいか聞くべく大軍を待機させた。

・アーサーは海の向こうのフランスに援軍を求めたわけですね。バンボールスは兄弟です。

 

And Merlin being asked for his advice and help, agreed to go himself and fetch it over sea to England, which in one night he did; and brought with him 10,000 horsemen and led them northward privately to the forest of Bedgraine, and there lodged them in a valley secretly.

Then, by the counsel of Merlin, when they knew which way the eleven kings would ride and sleep, King Arthur with Kings Ban and Bors made themselves ready with their army for the fight, having yet but 30,000 men, counting the 10,000 who had come from Gaul.

そして助言と助力を求められたマーリンは,自ら赴いてその大軍を英国に渡すことに同意し,それは一晩でなされた。そして1万名の騎兵を引き連れ,彼らを密かに北のベドグレインの森に派遣し,そこで谷に密かに野営させた。

それからマーリンの助言により,どちらの方向に11名の王が進軍し,どこで野営しているかが分かると,アーサー王とバン王,ボールス王はガリアから来た1万名の軍を含めると3万の軍を準備させた。

 

“Now shall ye do my advice,” said Merlin; “I would that King Ban and King Bors, with all their fellowship of 10,000 men, were led to ambush in this wood ere daylight, and stir not therefrom until the battle hath been long waged. And thou, Lord Arthur, at the spring of day draw forth thine army before the enemy, and dress the battle so that they may at once see all thy host, for they will be the more rash and hardy when they see you have but 20,000 men.”

「さて貴方がたは私の助言を実行して下さい」とマーリンは言った。「バン王とボールス王は1万名の軍と共にこの森に昼まで伏せて下さい。そして戦闘が長引くまでそこから動かないで下さい。そして貴方,アーサー王は早朝に軍を敵前に引いて,一度に貴方の軍が全て敵から見渡せるように整列させて下さい。貴方が2万の兵しか持たないことを知ると敵は向こう見ずで大胆になるでしょう」

I would that は「……であればよいのに」という意味にも使われるわけですから,とても控えめにバン王位とボールス王に指示を出しています。

 

To this the three knights and the barons heartily consented, and it was done as Merlin had devised. So on the morrow when the hosts beheld each other, the host of the north was greatly cheered to find so few led out against them.

Then gave King Arthur the command to Sir Ulfius and Sir Brastias to take 3000 men-at-arms, and to open battle. They therefore setting fiercely on the enemy slew them on the right hand and the left till it was wonderful to see their slaughter.

これに対し3人の王は心から同意し,マーリンの策通りに行われた。それで翌朝両軍があいまみえた時,北の軍勢は敵軍がとても少ないことを大いに喜んだ。

それからアーサー王はウルフィウス卿とブラスティアス卿に,3千名の軍を率いて開戦するよう命じた。それ故2人は激しく攻めかかり,両翼の兵を討ち取り,彼らが敵を打ち破る様は壮観であった。

・「心から」を表す語として×heartly は間違いです。正しくは○heartily です。それは形容詞 hearty に -ly が付く際,y が i に変わるためです。

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緒戦は順調そうですね。更にフランスからの援軍1万が伏兵として潜んでいます。どのように勝利するのでしょうか。次回をお楽しみに!

 

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