英語の名言35に引き続き,36です。
(36)
Men in great place are thrice servants: servants of sovereign or state, servants of fame, and servants of business.
高い地位にある人は三重の僕である。君主・国家の僕,名声の僕,仕事の僕である。
Francis Bacon(1561-1626)
民主主義国家の場合は1個目を「国民の僕」と言い換えればよいでしょう。やはり「名声の僕」というのがニクいですね。「国家または国民の僕」と「仕事の僕」というのは普通な気がするので,「名声の僕」を最後に持ってくると良かったかもしれません。
フランシス・ベーコンはイギリスの哲学者,神学者,弁護士,政治家(大法官),子爵。
エリザベス1世の在位は1558-1603です。
次はジェームズ1世(1603-1625。スコットランド王1567-1625)
ということでベーコンはエリザベス1世とジェームズ1世に仕えました。
ちなみにシェイクスピアが生きたのは1564-1616。
フランシス・ベーコン,エリザベス1世,シェイクスピアと井伊直政(1561-1602)は同時代人でした笑
なおロジャー・ベーコン(1214-1294)もイギリスの哲学者です。
“ベーコンは当時世界の最先端にあったアラビア科学と哲学に親しんでおり、近代科学を先取りして経験と観察の重要性を強調した”(ウィキペディア)
ロジャー・ベーコンと生没年が近いのはフビライ・ハーン(1215-1294)ですね。
thrice /θraɪs/ は「3回,3倍(three times)」という意味の副詞ですが「非常に」の意味もあります。「アルスターの猟犬(42)」の thrice alas! は「非常に悔しい」の意味だという解釈を述べました。