ゲーム会社,ゲーム雑誌会社への転職を夢見ているフレイニャです笑
2018年発売の『グランクレスト戦記』を購入して3年ほど放置しておりましたがクリアしました。1周目を30時間でクリアし,真のエンディングというのがあるようなので2周目強くてニューゲーム,難易度2に入っています。
『ロードス島戦記』の作者水野良のラノベに『グランクレスト戦記』(イラストは深遊(みゆう))があり,そのゲーム化です。私は『ロードス島戦記』のPC98ゲーム(灰色の魔女だったかな)をやったことがあり,なぜかそのフィールドBGMを覚えています。
さてこのゲームは部隊を操作する部隊アクションSRPGで,似たようなゲームはコーエーの『決戦I〜III』『ブレイドストーム百年戦争』,セガの『天下人』などです。これらはアクションRPGほど爽快感がないものの,SRPGのようにユニットのクラス(近接系,遠隔系,回復系,魔術・忍術系)があり,ユニットの成長や部隊の配置・進軍ルートなどの戦術を楽しめます。上に挙げた3作は今でもやりたいと思うほどのめり込んだゲームです。
これがゲームの世界地図です。ゲーム特有のものか,原作からこんな地図なのかは知りませんが,ヨーロッパに模していますね。例えばブリテン島(イギリス)っぽい所が「ブレトランド」,ノルウェーっぽい所が「ノルド」,ギリシアっぽい所が「キルヒス」となって音感が似ています。またシチリアっぽい所や黒海そっくりの所があります。
なお赤い部分「同盟」と青い部分「連合」に分かれており,両者が和議する場面で両者のリーダーが殺される「大講堂の惨劇」をきっかけにまた戦争になってしまうというのが原作・ゲームの背景です。
主人公テオはシチリア島のような形の「システィナ」(現実世界のシスティナ礼拝堂はバチカンにある)出身だったが圧政により脱出し,システィナ解放を夢見ている青年で,これを天才魔法師のシルーカが支えてテオがのし上がっていく物語です。テオはシルーカの案で「コルネーロ」姓を自称しますがこれは「コルレオーネ」が由来なんでしょうかね。
テオは上のマップのあたりで旗揚げし,まずは周辺の領主ラシッドらと争います。ラシッドは豪傑で物語の最後まで絡んできます。
アーヴィンはシルーカに仕える者で,シルーカがテオと契約するのに伴いテオに仕えます。CVは原作アニメ,ゲーム共に中村悠一さんですが,FF14のサンクレッド,スターオーシャン5のヴィクトル同様,凄腕のイケメンが似合う声優ですね。
さて本作はこのように部隊に指示を出して戦わせるリアルタイム戦術ゲームですが,レベル上げもでき,ストーリーのみなら勝敗はシビアではなく,面倒なら進軍ルートの指示までしなくても勝手に追従して戦ってくれます。
このゲームの魅力はファンタジー要素であり,人間だけでなく画像のような西洋ファンタジーの怪物とも戦えます。つまり『ブレイドストーム百年戦争』(英仏軍の戦い)に『ナイトメア』要素(怪物が出てくる)が加わった感じですね。画像はオルトロスですが,雑魚のゴブリンからデカドラゴンまで出てきますよ。
強制的にストーリー戦に進むまで数週間〜数十週間の余裕があり,それまでにゴブリン退治などでレベル上げをします。その意味でレベル上げ戦闘の回数は有限ですが,時間を1ターンも無駄にせず戦闘し続ければ,ストーリー戦クリアは余裕のレベルに達します。また章の頭で強制差分セーブがあるので,詰むことはありません。
まずはこうした雑魚ゴブリンなどでレベルを上げていきましょう。
ゴブリン退治のダンジョンマップです。予想外に広いですが,退治クエストで行けるのは中央の一部だけです。これとは別に「自由探索」で来ることもでき,要する週数が多い代わりに隅々まで探索できて,マップに見えている宝箱を開けに行けます。
最初は1週消費のクエストを繰り返して地道にレベル上げしていきますが,50週余裕のある章では50回も出撃してられないので1回3週消費する「自由探索」などをすればよいでしょう。
クエストをクリアすると戦利品が貰えます。基本的に武器はこの戦利品,防具は宝箱です。画像の「エキスパートアックス」には「筋力+9/体格+10」という追加効果が付いていますね。この部分はランダムです。またレアリティが高いと「スキル」も付きます。つまりハクスラ要素があるのです。
何十回も出撃すると大量の武器が入手できるので,攻撃力の高い武器,追加効果の高い武器に上位交換していきましょう。
大量の武器が手に入るので,値の低いものはこの機能画面の「アイテムリスト」で売却しましょう。
原作者が『ロードス島戦記』と同じということで,パーンとディードリットのユニットがあります(物語には絡みません)。右の方には「信念」「ライフパス」という項目がありますが……
「信頼度」を上げるとこのように「信念」「ライフパス」の項目が開示され,パッシブスキルが開放されてユニットが強くなります。
戦闘画面の風景,及び人物・怪物の3Dモデルは悪くないです。
人物モデリングの例。同盟の現リーダー,マリーネ。
アイシェラ。強そうだ。
大乱戦!
雰囲気のあるダンジョン
このレベルでは相当強く,15分くらい戦ってしまったかもしれません。
ドレイク。これくらいレベルがあれば余裕です。
こんなにデカイドラゴンとも戦えます。主人公は写真を撮るため下がり中。
レベル61のオルトロスが! 2周目めに挑戦しようか……
操作について解説していませんでしたね。上の動画もご参考に。
操作中(誰を操作することもできます)
□:通常攻撃
△:MPを消費する打ち上げ攻撃
L1+□:1つ目のスキル
L1+△:2つ目のスキル
L1+×:必殺技
○:戦術視(時間を止め,部隊に指示出し)
指示出し中(↑↓で指示したいユニットを選ぶ)
□:選んだユニットに1つ目のスキルを打たせる
△:選んだユニットに2つ目のスキルを打たせる
スキルはユニットごとに2つ持っており,
攻撃スキルと攻撃スキル(攻撃専門ユニット)
回復スキルと回復スキル(回復専門ユニット)
盾スキルと攻撃スキル(テオなど)
回復スキルと攻撃スキル(シルーカなど)
など様々です。
左はヴィラール(連合側の伯爵)。右はマルグレット(魔法師)
原作に準拠して様々な人物が出てきますよ〜
このゲームを評価します
いかがでしたでしょうか。このゲームは綺麗な人物・風景グラフィック,アクション・シミュレーション・ロールプレイングの融合と魅力がたくさんあり,またレベル15のダンジョンでレベル61のモンスターがいるといったやりこみ要素もあります(つよくてニューゲームあり)。本編はキャンペーンモード(ストーリーに沿って進撃先が固定)ですが,自由に勢力拡大できる仮想群雄割拠モード(WarWorld)も実装されましたので,原作好きな人は「この君主で統一してみよう」といった楽しみがあります。
一方このゲームをやってやや不満に思ったのは1つ,「指示出しが面倒になってくる」です。○ボタンで戦術視にし,部隊に「崩し攻撃をさせる」「大ダメージ技を打たせる」「回復させる」とか一々指示を出すのですが,これがテンポを悪くしています。戦術視モード中は「時間が完全に止る」(時間の流れ0%)から「一切時間を止めない」(時間の流れ100%)まで5%刻みで可変なので,慣れてきたら戦術視中でも時間を止めずにやることもできますが,それよりも欲しい仕様が思い浮かびました。
「各部隊がAIで考えてスキルを打って欲しい」です。つまり『ドランズドグマ』のポーンみたいに自分で考えてスキルを打って欲しいのです。本気でこれ,あるんじゃないかと思い,設定を覗いたりしてしまいました。
このゲームは何十回と出撃して,その中で複数の戦闘があるので,何百回と指示出しをすることになるので,流石に面倒になってきます。「完全にAIに任せると見てるだけになる」という危険もありますが,そこはFF12と同じで,せめて雑魚戦でレベル上げする時だけでもAIで自動行動して欲しいので,手動と自動を切り替えられるようになっていたらよかったです。ドラクエでも「AI行動」と「めいれいさせろ」がありますよね。この切替がなかったのが残念でした。
以上のことを踏まえ,84点を付けたいと思います。原作『グランクレスト戦記』のファンの方は90点くらいまで上げてもいいでしょう。
このタイプのゲームは好きな方なので,またこの手のゲームがやりたくなってきました。『決戦III』とか『天下人』とかリメイクされないかなあ。