英語の名言34に引き続き,35です。
(35)
Truth sits upon the lips of dying men.
死の床にある人は真実を語る。
Matthew Arnold(1822-1888,イギリスの詩人・批評家)
鳥の将に死なんとする,その声や哀し。人の将に死なんとする,その言や善し
曾参(前505-前436,孔子の弟子)
sitは書き言葉で「位置する,ある」の意になることがあります。日本でおどけて「(物が)鎮座している」と言うことがありますね。
「死の床にある人が真実を語る」例としては,『アドルフに告ぐ』でヴォルフガング・カウフマンが亡くなる寸前,一般人を殺したことを妻由季江に告白するシーンを思い出しました。嘘をつき通して死ぬか,真実を告げるか。神や閻魔大王を信じているかにもよりそうですね。
マシュー・アーノルドはラグビー校,オックスフォード大学ベリオール校出身,耽美派の詩人だそうです。また『教養と無秩序』という社会評論が有名なようですね。
曾参(曽参,曾子,曽子,そうしん,Zēngzǐ)は孔子の弟子で,孔子の孫の子思(孔伋)は曾子の弟子で,孟子が子思の弟子であることなどから,朱子学では四聖(顔回・曾子・子思・孟子)の1人に数えられえています。
『三国志演義』では劉備が諸葛亮に後事を託す際,曾子のこの言葉を引いたとされています。劉備は儒学者の盧植の下で学んだので,この言葉を知っていてもおかしくないでしょう。
↓今回のアイキャッチ画像は以下に載っている劉備だけど,諸葛亮と顔が似てたのかな笑