『ウィッチャー』原作小説を読み,お役に立ちそうor面白そうな単語を紹介するコーナーです。その14はこちら。
(141) explode「爆発する,爆破する;打破する,論破する」
explode はもちろん「爆発する・させる」ですが,ここでは「(迷信)を打破する,打ち破る」の意味で使われていました。
(142) You, who...「……であるあなたが」
関係代名詞は,既に限定された名詞のあとに書く時は,カンマを打ってから使います。
Dandelion, who...「……であるダンデリオン」「ダンデリオンは,……であるが」のような感じです。今回のように代名詞(you)に関係代名詞を使うのはあまり見ませんが,You, Dandelion, who... とすればおかしくはなく,ダンデリオンに対して話しているセリフならば You, who... は You, Dandelion, who... と事実上同じです。
これとは別に He who...「……である者は(誰でも)」という堅い表現があります。この Heは特定の彼ではなく,Anyone who... の意味なので,カンマは打ちません。
(143) verse「韻文,詩歌,詩の1行」
reverse「反対にする,反対の」の verse で “turn”→“turn of the plough”「犁の向きを変えること」 の意味があります。『ウィズダム英和辞典』は verse の「語源は『畑のうね』」と書いています。行を変えることが,犁の向きを変えることに喩えられたということでしょうか。
「散文(体)」は prose です。
(144) beam「
ドイツ語で「木」を Baum と言いますが(バウムクーヘンのバウム),beam の語源は「木」ですから,建物の「梁」という意味があります。「レーザービーム」の「ビーム」の語源が「木」だなんて意外ですね。
(145) cub「(獣の)子,幼獣,カブスカウトの団員」
「カブスカウト」の「カブ」です。the Lion Cub of Cintra「シントラの仔獅子」とは,シリラのことです。cab「タクシー,1頭立て馬車」と混同注意です。
(146) eavesdrop「盗み聞きする」
eaves「軒,ひさし」より。overhear は「偶然漏れ聞く」の意味です。
(147) swallow「息を呑む,……を飲み込む」
swallow と言えば「飲み込む,鵜呑みにする;燕」ですが,目的語を取らない場合「息を呑む,唾を呑んでごくりとさせる」です。
なお漢字でも「嚥下する(=飲み下す)」と「燕」の字が使われているのが興味深いですね。
(148) necromancy「降霊術,死霊術」
『ウィッチャー3』では,シリラを助けたが不幸にも死んでしまったスヒャールに対し,イェネファーが実際に降霊術を行うシーンがあります。
(149) edict /íːdɪkt/「勅令」
「降霊術を禁じた勅令」という文脈です。「エディクト」ではなく「イーディクト」なので注意です。
(150) coquettishly「なまめかしく,男に媚びるように」
smile coquettishly のように使います。「コケティッシュ」というのは,なぜか昭和な香りがする語ですね。
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