『ウィッチャー』原作小説を読み,お役に立ちそうor面白そうな単語を紹介するコーナーです。その12はこちら。
(121) pant「喘ぐ,息を切らして言う,ハァハァ言う;切望する」
phantasia(fantasy)が語源のようです。「はあぁ〜クラウド素敵ぃスコール素敵ぃ」ということでしょうか。「喘ぐ,息を切らして言う」はgaspとも言います。
(122) sob「泣きじゃくる,嗚咽する」
sobは「うるさく泣く(cry noisily)」という意味です。「すする,吸う」のsuckと関係しているようですね。weepは「涙を流して泣く」というニュアンスです。
(123) foresake「見捨てる,やめる」
英単語のforには「ため」,sakeにも「ため」の意味があるので,これで「諦める」のような意味になるのは不思議かもしれませんが,“for”には「離れる」の意味があったようで,forgive「許す」,forget「忘れる」,forbid「禁ずる」などがあります。
(124) ominously「不気味に,不吉にも」
ominousが「不吉な」という意味です。難しいですね。ただ,omen「オーメン」と関係しているようです。omen「前兆,兆し」は皆さん大好きな語ですよね。
(125) warrant「保証する,正当化する」
guarantee「保証する」もありますね。なお「ワラント債」という金融用語がありますが,英語では「ワラント」ではなく「ウォ(ー)ラント /wɔ́(ː)rənt/」です。
I'll warrant (you)「請け合うよ,きっと……だよ」(やや古)は,同様の意味の I assure you,I can tell you,I'm telling you の代わりに使われ得ます。
ふと思ったのですが,フランス語のギヨムが英語ではウィリアムであるように,g と w が関係しています。guarantee と warrant も関係があるのではないでしょうか。日本語の「が(ga)」と「は(wa)」の関係は?
(126) clench「(歯を)食いしばる,(拳を)握りしめる」
cling「しがみつく,固執する」や,ボクシング用語のclinch「成し遂げる,抱擁する,(ボクシング)クリンチする」と語源的関係があります。
(127) let out「(声)を上げる,(息)を出す」
letには「〜させてやる」の意があり,「外に出させてやる」というイメージです。
例えばlet out a sighで「ため息をつく」です。小説ではlet out a howl「うめき声を上げる,大声を上げる」でした。
(128) lie in wait「待ち伏せする,待ち受ける (for...)」
waitの名詞用法ということになります。「(物事が)……を待ち受けている」という意味ではbe in store for... もありましたね。
(129) hubbub /hʌ́bʌb/「がやがやいう音」
酒場で人々が飲んで喋っている環境音です。
(130) fiery /fáɪəri/「火の,火のような,怒りっぽい」
fireの形容詞なのですが,ちゃんと覚えていないと咄嗟には推測できない綴りなので注意です。
火以外も調べてみます。
water → watery「水の,水のような,湿った」
wind → windy「風の強い」
earth → earthy「土のような,ガサツな」,earthly「この世の」,earthen「土の,土製の,陶製の」
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