英語の名言30に続き,31です。
(31)
The most important thing a father can do for his children is to love their mother.
父が子に対してできる最も大切なことは,妻を愛することである。
Henry Ward Beecher (1813-1887,アメリカの牧師)
ヘンリー・ウォード・ビーチャーはアメリカの牧師,社会改良家,演説家,奴隷制廃止論者であり,『アンクル・トムの小屋』の著者ストウ夫人ことハリエット・ビーチャー・ストウ(1811-1896)の弟です。
ヘンリーは奴隷廃止のほか,禁酒運動,女性参政権を支持し,牧師ながらダーウィンの進化論も教えと両立できるとして支持したそうです。また,女たらしとしても有名だったそうです笑 同僚の妻に手を出したらしく,1874年に告訴されました(以下ウィキペディアより)
“その後の裁判では評決不能陪審という結果になり、19世紀アメリカの裁判の中でも最も広く報道されたものとなった。ビーチャーは長く世の中のスポットライトを浴びて歩いていたので、伝記作者のデビー・アップルゲイトは「アメリカで最も有名な男」だと言った”
説教・演説の才能があったビーチャーは第16代大統領リンカンによってヨーロッパに派遣され,奴隷制度廃止の講演を行い,ヨーロッパ諸国の心を南部のアメリカ連合国から離反させることに貢献しました。
ビーチャーは1837年に結婚しましたが,結婚生活はうまく行かず,家をあけることが多くなり,複数の女性との婚外交渉の噂が流れるようになりました。
“歴史家のバリー・ワースに拠れば、「『ビーチャーは毎週日曜日の夜に、7人ないし8人の愛人に説教していた』というのはありきたりのゴシップだ」と言っていた”
この記事のアイキャッチにビーチャーの若い頃のダゲレオタイプ写真,また以下にも中年の頃の写真がありますが,なかなか魅力的な,いい顔をしていますよね。ストウ夫人の弟にして,奴隷廃止演説でリンカンの勝利にも貢献,そして裁判にかけられるほどの女たらしですから,ドラマの主人公にぴったりです。きっと彼の人生は,アメリカでドラマ化されていることでしょうね。 そしてこの名言は,自らの人生を踏まえた反省そのものなのでしょう。
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