wonとone,profitとprohpetなど,2単語の発音が同音になる組は多数あります。しかし3単語の発音が同音になる組はぐっと減って,私の知る限りこの4組です。
(1)so, sow, sew /soʊ/ ※soは弱音の/sə/がある
「そのように,とても」のso,「種を蒔く」のsow,「縫う」のsewが同音です。カタカナで書くと「ソウ」(イギリス英語では「サウ」/səʊ/)ですが,自然な会話ではsoはしばしば弱形の/sə/になるため,so beautifulは「ソウ ビューティフル」よりも「サ ビューティフル」の方が自然ということになります。
(2)write, right, rite /raɪt/
「書く」のwrite,「右・権利」のright,「儀式」のriteが同音です。「儀式」はritualもあります。right angleは「直角」という意味なのですが,これはrectangle「長方形」と繋がっています。rectはrightのことなんですね。ドイツ語ではrightのことをRecht「レヒト」と言います。なお「長方形」は「矩形(くけい)」と言ったりもします。「矩形選択」の「矩形」ですね。
(3)sight, site, cite /saɪt/
「光景」のsight,「用地」のsite,「引用する」のciteが同音です。「引用する」はquoteとも言います。安倍総理の演説の ... said, and I quote「……は言いました。ここに引用します」はそういう使い方を知らなかったので勉強になりました。
このciteにre-を付けるとrecite「再び+引用する」で「暗唱する」となります。「リサイタル」の動詞形ですね。 「リサイタル」をやる人は歌詞カードを見ないのです! 当たり前ですね笑
(4)idle, idol, idyll /aɪdəl,aɪdl/
まず「何もしていない」のidleと,「偶像」のidolが同音です。idyll「牧歌,田園詩」に関しては/aɪdəl/ /aɪdl/ /idəl/ /idl/「アイダル」「イダル」の発音があり,前2者(アメリカ英語ですかね)の場合はidle,idolと同音になります。
idleに関してはlazyとの違いを確認しておきましょう。lazyは「性格的に怠惰な」といった意味でダメダメな感じですが,idleは通例,「何らかの事情で何もしていない」です。勤勉な人でも休日はidleでいいわけですし,失業中でidleの人はlazyだから働いていないわけではありません。句動詞idle away「何もしないで過ごす」を「怠けて過ごす」と訳しても構いませんが,それは元々lazyだからとは限りません。特に用事もないのでダラダラしちゃったという時にも使えるのです。