A is to B what C is to D「AとBの関係はCとDの関係に等しい」という重要表現の解説です。左右対称的で綺麗ですよね。「A is to B」と「C is to D」があり,真ん中にwhatがあるのです。
なんでこの形でこんな意味になるのかの解説です。鍵は当然toとwhatですね。
(1)to
このtoは「……にとって」のtoです。That sounds interesting to me. のtoです。
Money is everything to her.「彼女にとっては金が全てだ」
She is an angel to me.「私にとって彼女は天使だ」
(2)what
このwhatは「何であるか」(疑問詞)とか,「……であるところのもの(something that...)」(関係代名詞)という意味です。(1)の最後の例文のan angelの部分をwhatで尋ねてみましょう。
She is an angel to me.「私にとって彼女は天使だ」
→an angelをwhatで尋ねる(an angelをwhatに置き換える)
→She is what to me?
→疑問詞whatは文頭に移動し,疑問文なのでis sheとなる
→What is she to me?「私にとって彼女は何なのか?」
or What is she to you?「あなたにとって彼女は何なのか?」
更にこのis sheをshe isに戻すと,
what she is to me「私にとって彼女は何であるか」というものができます。乱暴に言うと「私にとっての彼女」「私と彼女の関係」のような意味ですね。このwhat she is to meが,最初に示したA is to B what C is to Dの下線部分です。つまりwhat C is to Dは「DにとってCは何であるか」「DにとってのC」,乱暴に言うと「DとCの関係」です。そこからA is to B what C is to Dは,
「AはBにとって,DにとってのCだ」「AはBにとって,CがDにとってあるようなものだ」という意味になります。この表現は綺麗な左右対称に見えますが,実は
A is, to B, what C is to D.
=A is what C is to D, to B.「Aは,CがDにとってあるようなものだ,Bにとっては」
ということなんですね。なお「CがDにとってあるようなものだ」と言いましたが,それ故にこの表現は,
A is to B as C is to D と,「ような」のasでも言えます。
さて『ウィズダム英和辞典』では用例として,
Five is to ten as ten is to 20.
というものを載せています。これを先程のやり方で訳すと,
「5は10にとって,10が20にとってあるようなものだ」
「5は10にとって,20にとっての10のようなものだ」
ということになります。
今回はちょっと説明が難しかったでしょうか。でも,何となくそんな感じなのかな? と思ってもらったら,この左右対称で美しい表現を丸暗記してしまいましょう。
A is to B what C is to D = A is to B as C is to D「AとBの関係はCとDの関係に等しい」
です!