英語の名言17に引き続き,18番目です。今回は「賢者愚者編」です。
(18)
Silence is foolish if we are wise, but wise if we are foolish.
自分が賢者ならば沈黙は愚かだ,しかし愚者ならば沈黙は賢い
Charles Caleb Colton(1780-1832,イギリスの牧師・作家)
「雄弁は銀,沈黙は金」(トマス・カーライル)という有名な名言がありますが,それは自分が愚者と仮定してのことということになりますね。これはカーライルの『衣装哲学』に載っていることで有名ですが,カーライルはスイスで見た碑文を引いたとのことです。有名にしたのがカーライルということですね。
★2001年度東京大学入試第1問の要旨要約問題でカーライルの「衣装哲学(Sartor Resartus)」は出てきます。もちろん内容を知らなければ解けない問題ではありません。
『三國志』で劉備が死ぬ時「鳥の将に死なんとする、その鳴くや哀し。人の将に死なんとする、その言ふや善し」と言って諸葛亮に後事を託す(というか劉禅が凡庸だったら国を取れと言う)のですが,これも劉備が考えた言葉ではなく,曾子(曾参。劉邦に仕えた曹参とは別)が孟敬子にかけた言葉を引いたのです。劉備は盧植の下で学んだので,論語の内容が頭に入っていたのでしょう。
「賢者愚者編」は残すところあと1つとなりました。次回は別のテーマの名言とし,次次回に「賢者愚者編」最後の名言を紹介したいと思います。