フレイニャのブログ

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worth──目的語を取る形容詞?それとも比較変化をする前置詞?

2020/2/23の記事で,

It’s worth noting that...「……であることは言及・注目に値する」

というものを紹介しました。

このworthは目的語を取り,

(be) worth Oで「Oの価値がある,Oに値する」です。

This PC is worth $500.「このPCは500ドルの価値がある」

This PC is worth the price.「このPCはその値段の価値がある」

 

このworthの品詞は何でしょうか。

(1) 目的語が取れるのは基本的に他動詞・前置詞です。

(2) またworthはbeの後に書けます。

ということは前置詞ということになりますね。例えば前置詞のforinto

I’m for the plan.「私はその計画に賛成だ」

He’s into her.「彼は彼女にぞっこんだ」

のように,(1) be動詞の後に書け,(2) 目的語が取れます。

 

ところがworthには,more worth - most worthと比較変化できるという特質があります。

比較変化できるのは形容詞・副詞ですね。

このためworthは,目的語が取れる形容詞とみなすこともできます。

 

A比較変化する前置詞

B目的語が取れる形容詞

 

どちらにしても変わっているわけですが,に関しては

S is worth O.  に似たものとして

S is worthy of O. というものもあり,

worthyは目的語を取るのにofが必要なので歴とした形容詞,

worthはofがなくても目的語が取れる形容詞と見ることもできます。

ドイツ語にも(2格や3格の)目的語を取れるものがあるようですね。

なお,worthのthは濁りませんが (/θ/),worthyのthは濁ります (/ð/)

 

さて,worthには重要な用法があります。

 

(○)Kyoto is worth visiting.「京都は訪れる価値がある」というものです。

ただしS is worth Ving「Vする価値がある」において,Vは他動詞(句)で,SがVの目的語に当たることが必要です。

(×)He is worth driving this car.「彼はこの車を運転する価値がある」は誤りで,

(○)This car is worth driving.「この車は運転する価値がある」(drive this carが成立)は正しいです。

また,listen to this symphonyが成立しているので,

(○)This symphony is worth listening to.「この交響曲は聞く価値がある」も正しいです。

(○)His speech is worth listening to.「彼の演説は傾聴に値する」

この,「SがVの(意味上の)目的語に当たる」という縛りと無関係にworthを使うには,

(○)It is worth while to-V...

(○)It is worth (while) Ving...

があります。

 

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