give away は「(秘密)をもらす,(感情)を表す」。重要表現です。これに not + anything が噛み,don't give anything away で「秘密を何も漏らさない」です。これが命令文になったのがギデオンのセリフです。このセリフ,ギデオンの速さで言うのって至難ですよね😸💦
How could such a thing happen? とか How could such a thing come about? も検索ヒットしますが,「どうしてこんなことが起こり得るのか? あり得ないだろう!」という意味です。「醜い」という意味はこの文自体にはなく,さっきから「醜い醜い」と婆さんが言っているので文脈上「どうしてこんなことがあり得るのか」→「どうしてこんな醜いことがあり得るのか」となっているわけです。
奇しくも同じ動画でディアロスとならず者(ビック・ボギー,Big Boggart)が同じセリフを言います。「また会ったな」という意味で親しみを感じるセリフですが,この頭に Not を付けると Not you again!「またお前かよ!」となります。英語では Not があるのに日本語訳では肯定なのが面白いですよね。つまりこの Not は「再びお前ではない」という意味ではなく,「再びお前を望まない」というニュアンスで付いているわけです。ちなみに Not を付けない You again! でも言い方や表情によっては「またお前か~😨」みたいなニュアンスにできると思います。
Let me V は「(私に)V させて下さい」。Let me introduce myself.「自己紹介させて下さい」や Let me see.「ええっと」,(Please) let me know「教えて下さい」などがありますね。have a look at... は「……を(ちょっと)見る」。take a look at... などの形もあります。
例えば a man of character で「人格者」,a man of means で「資産家」,a man of his words で「約束を守る人」のように,of+名詞で人の性質を表すことがあります。a man of promise とは a promising man「将来が楽しみな人(将来を約束された人)」のことであり「約束を守る人」のことではありません。
It will be some time before... は「……するまで暫くの時間があるだろう」という意味です。否定文では,It won't be long before...「……するまで長くはないだろう」→「間もなく……するだろう」があります。ビートルズの It won't be long という曲は,It won't be long (yeah) till I belong to you.「間もなく僕は君のものになるだろう」という歌詞を含みます。
What do you make of it? What's happened to this village?
「お前は,どう見る? この村の惨状を」
しろがね村のネフェリ・ルーのセリフです。
make A of B には (1)「B をネタに A を作る」→「B を A にする」という意味があり,例えば make a fool of... で「……を馬鹿にする」です。また (2)「B を A と解する」という意味もあり,A に what? を入れれば make what? of... →What do you make of...?「……をどう解しますか(どう思いますか)」になります。
第二文の What's happened は What is happened ではなく What has happened です。
Hasten to the foot of the tree, and whatever you might face, the fingers will surely guide you.
「その麓に向かうがよい。そしてもし,何があっても……指様がきっと,あんたを導くだろう」
王都ローデイル近郊の指読み婆さんのセリフです。
hasten (to...) は「(……へ)急ぐ」。haste と違い t を発音しません(ヘイスト→ヘイスン)。whatever S may [might] V は「たとえ S が何を V しようとも」なので whatever you might face は「たとえ貴方が何に直面しようとも」です。
You've received the wisdom of the Two Fingers, have you not? Then I bid you welcome.
「君,二本指の言葉を聞いたのだね? ならば,君を歓迎しよう」
百智卿ギデオンのセリフです。
第1文は発話のリズムと have you not? の辺りがカッコ良かったので選びました。この声優(Joe McGann)も声が渋いですね。have you not? は付加疑問文で haven't you? で良いんでしょうが have you not? とも言うのでしょう。例えば I am... に対する付加疑問は
The Fingers expect as much from you as they do young Gideon.
「指様はあんたに期待している そうさね,ギデオン坊やと遜色ないほどにね」
指読みエンヤ(自身)のセリフです。
The Fingers expect from you.「指様はあんたに期待している」に,原級比較 as much as が噛み,「指様はギデオン坊やに期待しているのと同じくらいあんたにも期待している」という文です。しかし「あんたに期待している」は expect from you,「ギデオン坊やに期待している」は do young Gideon = expect young Gideon と,片方には from があり,片方には from が無いという非対称になっています。
The Fingers expect as much from you as (they do) from young Gideon.(甲)
にすれば両方に from が付き,
The Fingers expect you as much as (they do) young Gideon.(乙)
にすれば両方に from が無い形で綺麗ですが,話す成り行きの中でそうなったのでしょう。なお(乙)文は they do を明示した方がよさそうです。they do を省略してしまうと,「ギデオン坊やがあんたに期待しているのと同じくらい,指様もあんたに期待している」と読めてしまうからです。
Unless perhaps you are in search of instruction, in which case I will share all that I know.
「それとも,学びを探しておいでですかな であれば,私の知る限りを御仁にお伝えしましょう」
結びの教会のミリエルのセリフです。
unless は S V, unless S' V'. の形で「SVだ,尤もS'V'であれば別ですが」という意味になります。つまり厳密に直訳すれば「もっとも貴方がもしかして学びを探しているのなら話は別ですがね」となります。in search of...「……を探して」は of の部分が受験でよく問われる熟語です(for と間違いやすい)
..., in which case ~ は ..., and in that case ~ と言い換えられます。「(そして)その場合は~」ですね。面白いことに文を切っても In which case ~ と言うこともあります(In that case ~ でいいのに)。特に相手の話を引き継ぐ場合はそうですね。